出来ること出来ないこと
「まず1つ目空を飛んで真っ直ぐ目的地に急ぐ。これは魔力が続く限り好きな所に行けますし、
途中気になるなら降りれたりします。デメリットは森の上とかで魔力が尽きたらほぼ死亡確定です」
これを使った偵察や伝令等、一般的な移動魔法だ。
一息つく
「ここからは複数人でも可能です。二つ目は目で見える範囲で空間と空間を繋げてそこを通るやりかた。これは1つ目より魔力の消費が少なく、
見通しが良ければ早く行けます。デメリットは見通しが悪い場所ではスピードが落ちるし、集中力を半端なく使います。あと、空間を繋げるイメージが迷い人以外だと難しいかもです」
「戦闘に使えそう」
ホーはこれの使い方を聞いてすぐに応用を考えた。頭が柔らかい。頷いて続ける
「3つ目は二つ目のやり方を、目視じゃなくイメージの距離でやる。距離などがしっかり把握出来れば一瞬で好きな所に行ける。
デメリットは魔力の消費が一番でかいのと、距離を間違えたらとんでもない場所に行く」
最後の4つ目は長いです。と前置きして
「魔法をセットした場所に繋げるやり方です。一度セットした場所なら遠くても一瞬で着きます。
デメリットは知らない場所には行けない、セットしすぎると覚えるのが大変。
そしてこれが一番大事です。今の場所がどこかを分かってないと駄目。目隠しされて知らない場所に、誘拐されたりしたときには役に立たないです」
「なるほど、迷い人のチート無しでも出来るんですね。空間を繋げるのは説明が大変かもですけど。ミラ、それならお願いしたいことあるんじゃない?私応援するよ!」
説明って苦手なんだよなぁ。そうだ!常識を使おう。説明の常識。
『人の3倍理解してなきゃ上手く説明できないのが常識』
なんか厳しい常識が来た上に、今活かせない。
「多分2つ目の目で見える範囲のやつなら今の3人の魔力なら出来ますよ」
「ほんと!?ジンさん?僕使ってみたい!!」
「まずは見本を見せるよ。窓の前に立って庭の所に透明のドアを置くイメージ、そしてそのドアと繋がってるドアを目の前に置いて、繋がりを感じたらそこに入る」
と、孤児院の庭に出た。上を見てホーに手を振ったらもう一度そのドアに入る。
「こんな感じ。出入りの感覚を掴むためにこの空間はまだ消してないから3人とも入ってみて」
迷わず入るホーに着いていくニーナさん。それを見て覚悟を決めたミラが入って全員体験終了。
部屋に戻り空間を消すとミラがいない。3人とも驚いてると、ミラが何もない空間から出てきた。まさかこんな簡単にマスターするとは。
「ミラ凄いじゃない!乙女パワーは偉大ね!」
「うん。凄いぞミラ!この魔法を使えば門番に会わずに外へ出ることも可能だけど、皆を心配させるのは駄目だからね?」
元気に頷くミラ。そして。
「ジンさん!僕も出来たよ!」
ホーも空間を繋げるイメージに成功したみたいだ。
「私はもう少し魔力が上がってから試します。なんか使いきりそうで」
「それじゃあ、他に聞きたいことあります?」
手を伸ばすミラ。はいどうぞと促す。
「ジンさんが旅に出るとき、その、私も、あの」
朝にホーが言ってた言葉を思い出す。
【それに14歳になっても、僕らとパーティーを組んでくれる人なんてこの町にいません!】
だったよな。つまり、ミラは旅もしたいけど、皆とも離れるのは辛いと。パーティー組めて移動魔法使える俺はちょうどいいのか。
「そうだミラ。良ければ俺と一緒に旅をしないかい?ミラと一緒なら楽しいし、各地の美味しい物を一緒に食べようよ」
断られたらと思ってるのか、なかなか言い出せないミラに声をかける。肉体的はまだしも俺の中身としては、かなり年下の女の子を旅に誘う言葉が出てこないので、色気より食い気っぽいミラに食べ歩き風に誘ってみる。
「あの、その、わた、わ、しの、てりょ、おねが」
すると気絶するミラ。ゴンっと音がする。慌てて抱き抱えるニーナさん。
「すみません。なんかトラウマ刺激すること言っちゃいました?」
「いえ、ある意味100点満点で120点取りましたよ。ジンはアレなんですね。ミラは嬉しかったんですよ」
ホーはため息をついてる。ホーにそんな態度取られたのは何気にショックが大きい。
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