0章~目覚め~
ふと目が覚める。確か会社に向かってたはずだ。見覚えのある懐かしい感覚、見渡すと小さい頃過ごした実家の部屋だ。
「はじめまして」
声のする方に目を向けると30歳位の短髪イケメンが、昔自分が使っていた学習机に座っている。俺よりも少し年下っぽいけど貫禄が凄い。
それに夢とは思えないリアル感、にしては現実味のない空間。そもそも明晰夢をほとんど見たことがない。そんな戸惑っているのを察してか続けて話しかけられる
「どう見ても怪しい奴だからね、私は。身構えてても良いからまずは会話をしようか」
それからそのイケメンと話すと自分が置かれてる状況はいわゆるテンプレ異世界転生というヤツだ。俺の死因は隕石衝突って。そのおかげで俺の持ってるエネルギーとやらは歴代10番内に入るそうだ
このイケメンは知を司る神でカサネという名前で、転生の担当は該当者と相性の良さそうな神様が行っていて、今回俺の担当はカサネ様。
どうやらカサネ様は日本の神を師匠としたグループで修行し、神として認められた時、知とは積み重ねることと自分で名付けたと言っていた。
知の神様と相性が良いのは嬉しい。調子に乗って色々とカサネ様に質問をしてみたら、
あちらの異世界そのものには名前が無い。惑星や国には付いてるが、それは向こうの人達が付けた名前だそうだ。
地球換算で約100年ほど前に神様修行を終えた神様達が異世界を作れることになり、かなりの数の失敗をしたが
これから行くことになる異世界を作ることに成功。
だけど異世界を支えるエネルギーが原因不明で減っていくのを困っていて、カサネ様達の師匠である日本の神様がエネルギーを持ち、尚かつ異世界転生に適性のある死者の魂を送り込んでいると。
「あの?向こうの世界のことを聞いて断ったりとかは出来ますか?」
今わかっているのは、行く国の名前の他に地球と暦や時間の流れが違うことだけだ。地球で0,00001秒が向こうの1日って違いすぎる。まぁ、生活する上で時間の流れは関係なさそうだけど。
「もちろん聞くのも断るのも出来るよ。こちらがお願いする立場なんだから。断れば向こうでの輪廻転生に戻せる。こちらに来てくれるなら君が持ってるエネルギー半分を使い、私が出来る範囲でサービスするよ。まずは向こうの説明からしようか。簡単に言うと剣と魔法のファンタジー世界+αってところかな」
ほうほう。魔法のあるファンタジーね。それは気になるな。
「魔法ってあるんですね!それは行きたくなってきます!でも+αって?」
気にはなる。それでも地球を選んで死んでも、家族や友達がいる世界で終わりを迎えたい気持ちもある。
「そちらの世界で修行した訳だし、地球に似たような惑星が産まれる世界を作ろうとしたのだが、他の神と試行錯誤し、唯一成功したのが私達がマナと呼んでるが魔法の素がある世界」
カサネ様は一息ついて
「それで+αの部分は、こちらに来た人達が自分達の文化を長年掛けて定着させたのさ。人同士の戦争を激化しないように気を付けながら。ちなみにここで行うサービスを君達はチートと言ってるのも知ってるよ」
「なるほど、先人達の頑張りですね。日本の文明に近づいてるなら食事とかも大丈夫そうですね」
チート貰えるのは凄く有難い。アイテムボックスとか鑑定とか鑑定とか。でもまだ行きますとは言えてない。
カサネ様は何か思案したような素振りを見せ。
「そうだね。もし、エネルギー減少の原因を突き止めたら、私がその時君が、望んだ願いを叶えよう。別にしないからといってペナルティもない」
「それを言われると余計揺らぎますね」
「高慢な言い方になるが後悔ないよう選んでくれ。その方がお互いのためになる」
「わかりました。向こう行って頑張りましょう。ちなみにサービスの部分も聞いていいですか?」
「もちろん。君の持ってるエネルギー内であれば魔力を増やしたり肉体を強くしたり。寿命だって長く出来る。私の管轄から外れればエネルギーも多く使うけどね。例えば絵心とか。私が得意なのは当然知識絡みだ」
「では、向こうでの常識や基本を付与して欲しいです。あと魔力や体力とかは知識と努力で補えるなら上げなくても構いません!寿命も伸ばしたり若返りはありますか?まずは出来ることを知りたいです。
後、地球での記憶とか常識も欲しいです!向こうに行くときは安全な場所と完全な手ぶらはキツイです。それとチートがわかるならアイテムボックスとかわかります?」
言ってて気付く、テンションに任せて図々しくお願いしてるなと。恐る恐るカサネ様の顔を見ると呆然としてた。
取り消そうと口を開くと、
「ふふふ。君は面白いね。まず望むのが知識と努力の仕方とか。他の人達は最初からやりたいことを叶えるために強い力を欲しがったのに対して、
強くなるための方法を聞くとは。それ以外はみんな気にするのは会話とアイテムボックスと同じ質問をする。あとは鑑定とやらだった。ファンタジーと知って自分の知識に当て嵌め納得するのだ。それに君は欲がない。知識以外のほとんどが初期に与える予定のものだ。わかった、まずは私が君に与えられるだけの知識を与えよう。残りのエネルギーはその知識と相談するといい」
(すいません。鑑定は自分も欲しがってました)
こうして俺はチートを決めて異世界に旅立った
閲覧有難うございます。
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ポイント付けてくれた方も感謝しています。
書く励みになっています。
拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。
別作品
屑国王に召喚された勇者は悪魔と契約を結んで好き放題生きる予定だったけど上手くいかなかった
も不定期で書き始めたので宜しければ閲覧お願いします。
脱字報告ありがとうございます。
関係さそうだ。→関係なさそうだ。
訂正しました。