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銀証昇格、そして異変

不正した地元の金持ちというのは別に主人公が関係したわけでもなく自滅です

特に伏線ではありません。

ローグを尋問した結果副ギルド長がいなくなった理由だが・・・

簡単な話で情報を漏洩したのは副ギルド長でその事がばれて物理的にクビになっただけだ。あの時あんなに取り乱していたのは、自分の悪事がばれそうで取り乱してたのか。確かに、立場上ギルドに登録した新人の情報を漏洩出来る。

「申し訳ない事をした清君、ルインちゃん。」

全てが明らかになった後、ギルド長が俺たちに頭を下げた。

「気にしないでくれ。特に何か被害を被ったわけではないからな。」

実際、放たれた矢は額に直撃して弾き返したからな。

「そういう訳にはいかんのだよ。兎に角、これを君たちに。」

ギルド長は5枚の金貨を置いた。

「これは?」

「まず一枚はローグを、もう一枚はグレイブ・・・副ギルド長を罰として奴隷に落とした際の売買金額だ。もう3枚は我々(ギルド)からの慰謝料だ。それと、」

さらにギルド長は俺たちの前に銀色のギルド証を置いた。名前の欄には俺たちの名前が書かれている。

「本来は、ギルドで依頼を出した危険な魔物を討伐しないと与えられないんだが、今回の不始末の謝礼と、君たちの実力。そして、アスナンお嬢さんの推薦があっての特別措置だ。」

「いや、魔物討伐の実績はなきゃダメでしょ。」

ルインがすかさず突っ込む。

「”魔獣討伐に関しては不相応な実力だと絶対に合格にしない。なぜなら無謀に挑んで死亡する冒険者が多いからだ”「冒険者の心得」に書いたでしょ!しかもあなた著者!!」

ギルドの本棚に大量に並べてあったあの本、この人が著者だからたくさん置いてあったのか。と、俺は的外れな考えをした。

「いや、それはいいだろ。第一、君たちは非公式に危険な魔獣を討伐したんだ。しかも3体。」

言われてみれば、3回ほど依頼をしてる最中に突っ込んできた邪魔な魔物の素材を売ったら驚かれたっけな。

「でも・・・」

「いいんじゃないの?貰えるものは貰っとけば。それに、これは与えないとギルド長も困るんだろ?」

この手の大きい組織になると、謝礼云々を相手が自主的に受け取らくても、それに付け込んで上げ足を取る輩もいる。これは、貰っといた方が両者のためになるのだろう。俺たちとしては冒険者の実績に拍が付くし、ギルド長はきちんと謝礼をしたという事実が出来る。winwinというやつかな。

「助かるよ。今後はギルド内の警戒も強化して規律を見直すよ。」

「よろしく、体が壊れない程度にな。」

今日会ったギルド長の目の下にはクマが出来てたので、恐らく数日寝てないのだろう。睡眠不足は体に毒だ。後で我が家に伝わる栄養剤(げきやく)を送ろうかな?


ギルド長に後の仕事を託した俺たちは、ギルドの依頼掲示板に集まった。

「雑用依頼が少ないな・・・」

何故か、低ランク冒険者のための雑用依頼が少なく、危険が低いとはいえ、低ランク冒険者には少し達成が難しい討伐依頼が多かった。

「お父さん、分かったよ」

受付嬢に討伐依頼が多い理由を聞きに行ったルインが話してくれたことによると、最近魔物の数が多く、それらを全て討伐するための人員が足りない為、結果として大量に討伐依頼が多いという事になった。さらに魔の悪いことに雑用依頼でちょっとしたいざこざが発生し、一番多く依頼を出していた地元の金持ちが不正をし、失業した結果ぐっと依頼数が減ったらしく、それが今の状況らしい。

「なんとまぁ・・・」

「魔の悪い状況だったのよね・・・」

これに関しては俺が何か出来る訳でもない。せいぜい、新人が無理をしないよう先輩として注意する位だ。

「さて、それなら先輩として新人には荷が重い依頼を消化しますか。」

「そうだね。」

そうルインと頷き合っていくつかの依頼を受けようと依頼書を手にした時・・・

「待てよ!それは俺たちが受ける依頼だ!!」

何か若い少年の怒声が聞こえて来た。


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