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( `・ω・´)<クニノオッカサンガナイテルゾ、サッサトハイチマイナ

「あ~つっかれた~」

アスタロトに開けられた右手の大きな穴を治癒毒を用いて治した清はその場に仰向けに倒れ込んだ。

「清さん!!」

人化した桜が清のもとへ駆け寄って、清を揺さぶり始める。

「大丈夫ですか?キヨシさん!キヨシさん!」

返事のない清に不安が溢れたのか、目に涙を浮かべて清の容態を確認する。

清は無言で桜の腰に手をやり、近くへと抱き寄せた。

「ふぇ!?き、キヨシさん?」

「悪い、桜・・・もう少しこのままでいさせてくれ・・・凄く眠い・・・」

どうやら、清にとって桜は丁度いい抱き枕らしい。

桜を抱き寄せ、深いまどろみに落ちようとした清の意識は・・・

Violence(打撃)

ルインに背中から蹴飛ばされ無理矢理覚醒させられた。

桜が怪我しないように注意しながらゴロゴロと3回ほど転がる。

「寝惚けてないでさっさと起きて。」

「おま、俺はさっきまで命かけて悪魔と戦ってたんだぞ・・・もう少し休ませてくれよ・・・」

「どさくさに紛れてセクハラをする自称紳士に休む時間は無い。」

「ひでぇ言い草だなヲイ・・・あ、桜すまん。」

「い、いえ・・・私も嫌ではなかったですし・・・」

赤い顔をした桜が刀の状態に戻って俺の腰にしまわれる。

心なしか刀身がいつもより紅かったような・・・

「おじさんって、最後の最後で閉まらないよね・・・」

後ろの方では激しい戦闘のあとの俺たちの行動に呆れた勇者パーティがいた。

「る、ルインちゃん・・・キヨシさんの言う通り、少しくらい休ませた方が・・・」

見かねたガイアが俺に助け船を出してくれる。

どうでもいいが、セイリとガイアの口調って若干被っているな。

声の高さで判断できるけど・・・

「いや、ルインちゃんの言う通りじゃない?ダンタリオン探さなくちゃいけないし。」

先の戦闘において、ダンタリオンは自分の主人が再封印されそうになった時も決して戦闘に介入しなかった。

アスタロトを封印する際に一緒に封印した可能性は低い。

俺はアスタロトをボコボコにしたが、ダンタリオンは一切攻撃していない。アスタロトの魔法は強力だったが、余波で満身創痍になった可能性は低いだろうから、封じようとすれば、何らかの抵抗があったはずだ。

大悪魔の名は伊達ではない。

それに、自身を討伐する可能性がある勇者パーティの中に入ってまで封印から解放したのに、この矛盾点は全然分からん。

「問題ないわよ。そこにいるんでしょう?」

ルインが顎をしゃくって部屋の一角を示す。

すると、壁の一角がぼやけ、へこんだ壁からダンタリオンが出てきた。

うぉ!?カメレオンか!?

「気付いていましたか。これでも、かなり隠蔽能力の高い魔法なのですがね・・・」

「笑わせないで。あなた、戦闘が始まったらすぐにそこに隠れてたじゃない。気付く気付かない以前に丸分かりよ。」

あ、そうだったんだ・・・後ろの聖子たちも驚いているからこりゃ、ルイン以外気付かなかったとみた。俺もそうだしね!!

「それで?わざわざ危険を冒してまで助けた主人をみすみす再封印させた理由を教えてもらおうか?」

内心の下らない思考を脇に寄せて、アスタロトに会話を試みる。

かつ丼でも作った方が良いかな?

しまった!俺刑事ドラマあまり見なかったから取り調べの様子知らねぇよ!!今度ルインに教えてもらおう。

口を開こうとしたダンタリオンだが、突然誰かの腹の虫が鳴って会話を中断させられる。

音の方を向けば、お腹を押さえて顔を赤くしているセイリと聖子の姿があった。

そういえば、彼女たちは俺が隔離していなかったから、半日以上ほぼ何も食べてなかった。

道中で軽食をとったが、摂取したエネルギーを聖子は全てゴーレムとの戦闘で、セイリはアスタロトが封じられてた「狂いの鍔」を解呪するのに使ってしまったのだろう。

「何なら、かつ丼食うか?丁度腹減ってるしな。あ、オリヴィアって、肉食ってもいいのか?」

「・・・臭みが無いのを所望する・・・」

「了解。・・・たしか、リーフレスト山脈の中腹で石化蛇(バジリスク)狩ったはずだから、それを使うか。」

石化蛇(バジリスク)は蛇の様な魔物で恐らく、元ネタは中世ヨーロッパの毒蛇だろう。

存在が定着したころに現地の人が付けたのか、転生者や転移者が付けた名前化はしらんが、それなりに美味かった。

あれだな、味としては鰻に近かった。

最も、俺は基本安い穴子を食べる事が多かったので、鰻なんて数えるほどしか食べてないから少し自身が無いがな。かつ丼を作ると言ったが、あれは嘘だ。作るのは鰻丼に決定だ!



とりあえず、即席だが、蒲焼のタレを作ろう。

確か、材料は酒と味醂(みりん)、砂糖と醤油だったっけな?

「それで?どうしてダンタリオンはアスタロトって人を復活させたの?」

作るのに必要な鍋はそこら辺の石をルインにGene(遺伝子)で無理やり加工して作ってもらった。外見は普通の家庭用鍋だ。

酒に関してはスミス共和国で入手した安酒で良いかな?

醤油と味醂に関しては作成に麹が必要なので、ルインに協力してもらう。

本来、麹菌を作るには元となる菌が必要だが、ここは麹菌がたくさんある日本ではなく、異世界だそれならば、作れないかというとそうではない。

何、単純な話だ。無ければ作れば良かろうなのだ!!

「私が使えていた主です。数万年探し続けてこの世界に封印されていることを突き止め、今回、封印を解こうと行動しました。」

幸いにしてこの世界には麹菌が存在した。

スミス共和国に存在するお酒の約60%はかつて勇者が伝えた醸造技術で作られているらしい。

東のジニ―共和国(地理上は地球でいう二ホンに相当する)の国中にはネイティブの麹菌も存在するらしい。

俺はルインにQueen(知識)で麹菌の構造を調べてもらい、そこら辺の雑菌をGene(遺伝子)で遺伝子と体の構造を弄って強制的に麹菌へ変化させてもらった。

遺伝子実験みたいに聞こえるが、このGene(遺伝子)は自我を持つ存在には干渉できないので、単細胞生物、多細胞生物でもミジンコ以下の微生物しか遺伝子に干渉は出来ないらしいので、その力が直接的に人類に牙を向く可能性は無いらしい。

「せっかく封印を解いたのに、みすみすおじさんに再封印されるのを止めなかったのは?」

ルインに造ってもらった麹菌をルインのZone(空間)で作ってもらったEternal(永遠)で時間を加速させた1㎥の亜空間に放り込んで増殖させた。

直ぐに増殖とはいかないらしいが、それでもものの数秒で作った亜空間が一杯になるほどまで増殖した。

スミス共和国で手に入れた米とあらかじめリーフレスト連邦国で入手した岩塩、先ほど作った麹菌を使って味醂を作り始めた。

物の本で味醂を作るには半年以上かかると書いてあったが、俺はEternal(永遠)大先生に手伝ってもらってダイジェストで完成させた。

味見して見た所普通の味醂と大差ない味だったので問題はないだろう。

「私自身が復讐に賛成だったわけではございません。キヨシ様の言う通り、私たちがこの世界に復讐を行うのは筋違いですから。」

同じようにダイジェストで大豆から醤油を作る。

塩加減を間違えたのか若干しょっぱかったが、風味も色も本物と大差ないのでこれも完成で良いかな?

「それでも、苦労して復活させた主人なのですから、もう少し邪魔したりしなかったのでは?」

先ほど即席で作った鍋と味醂、醤油と酒、リーフレスト山脈に存在した串刺し砂糖黍ピアースシュガーケーンから作った黒砂糖で蒲焼のタレを作り始めた。

ナタリーとハルキ、ガイアはタレの香りに引き寄せられ、興味深々に臭いを嗅いでいる。

仕方なく聖子とセイリがダンタリオンを後ろで尋問していたがダンタリオンは淡々と答えていた。

いや、聖子は若干目がこっちを向いているから臭いに釣られているな。


Violence(打撃)

打撃系攻撃の威力を上げる

打撃系という枠組み故か、ルインは体術を使う際によく使用している。


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