妖刀の眠る祠へ ④
壁の奥にあったのは刃が半ばまで地面に突き刺さっている一本の刀と大量のゴーレムを作成している機械だった。
「聖子!壁の奥に大量のゴーレムを作っている装置が!」
「狙撃できない?」
「無理!矢が弾かれる!!魔法も同じ!」
少し離れた位置にいるオリヴィアの掛け声で貫かれた壁の奥にあったものに気づいた聖子がオリヴィアに装置の破壊を頼むが、オリヴィアが不可能という。
矢も魔法も弾かれたということは対物対魔法結界両方張っているということだろう。
「ナタリー!突っ込んでください!ショウコ様、魔力を!ナタリーを吹き飛ばします!!」
どうせ防がれるならその防御力を上回る攻撃で貫く!!とばかりにダンタリオンがナタリーを使った人間砲台を提案する。
聖子はすぐさまダンタリオンのもとへ下がるが、当然ナタリーは拒否する。
「ふざけるなよ!私はまだ死にたくない!!」
「「安心して(ください)、痛みは一瞬だよ(です)。」」
「安心できるか!!」
息を合わせてナタリーの拒絶を却下する聖子とダンタリオン。やはりナタリーは若干弄られキャラなのだろうか?
手をワキワキとさせている聖子から逃げようとしたナタリーだが、地上にゴーレムが大量にいるとなると上空から攻撃してゴーレムの群れを振り切るしかないため、さらに、勇者パーティの中では一番の火力を持つため自分しかいないか、と覚悟を決めた。
ナタリーと聖子がダンタリオンのもとへ集まった。
襲ってくるゴーレムへの対処は他のメンバーにまた丸投げだ。
「自然の恵み、只今参上!!」
聖子の髪と眼が緑色へ染まり、ダンタリオンへ大量の魔力を注ぐ。
周りに緑は殆どないが、それでも普段のダンタリオンの魔力回復量の3倍の速度で魔力が回復していく。
「mzkaodlwpqjdhnrwgajxknvdjwjabjcm,dlajc・・・『ハッ!』気衝撃!」
ナタリーが装置へ右手を突き出しながら跳躍したとたん、足元へ突風を当て加速力を上昇させた。
「加速打!!」
本来は敵の懐へ接近しながら攻撃する技だが、ダンタリオンの魔法でさらに加速したナタリーは回転しながら一直線に装置へと突っ込んでいった。その様子はまさに人間砲台といっても差し支えない状態だ。
魔法で加速力を上昇させた結果、ナタリーの拳は普段の高い攻撃力にさらに火力を上昇させており、装置に張られていた結界は一瞬だけ耐えたが、すぐに結界の光が弱々しく点滅しはじめ、ひびが入って砕けた。
結界を砕いてもナタリーの加速は止まらなく、そのまま奥にある妖刀を巻き込んで装置に突っ込んだ。
あらかじめセイリが結界を張っていたため、怪我はしていないが衝撃で目を回した。
「エクスプロージョンショット!!」
結界は自動で修復していくらしく、だんだんとナタリーが開けた穴が縮んでいった。
ナタリーが開けた穴からオリヴィアが爆発する矢を発射し、結界が完全に修復される前にゴーレムを量産している装置を壊し始める。着弾時に爆発するから連鎖的に装置にダメージを与えに行く。
ダンタリオンやセイリも魔法などで穴を攻撃しているが、どちらも大半が穴に入らず、弾かれてしまった。聖子は接近してくるゴーレムをハルキとガイアと共に迎撃していたためそもそも攻撃していない。
幸いにも、なんとか結界が修復される前にオリヴィアが装置を破壊することに成功したため、これ以上ゴーレムが量産されることはないだろう。
すると今度は、既に量産されたゴーレムの掃討作業だ。
「闇を包む、癒しの光!!」
聖子の髪と眼が今度は黄色に染まる。
この色は回復や支援に特化しているが、日常的に使いやすい緑色の状態と違って戦闘などでしか使えず直接的な攻撃力が一切存在しないため、普段あまり使わなかった。
余談だが、青色の状態では攻撃力と俊敏性を特に上昇させ、赤色では正確性と俊敏性を、緑では持久力と防御力が上昇するのに対し、黄色では運と魔法防御力というパッと分かりずらいものを上昇させていたのも聖子があまり多用しなかった理由だ。この強化には武器などによる補正を含めている。
しかし、今の聖子には銃が存在するため、敵に接近されても倒せはしないが、対処は出来る。
聖子の髪が明るく輝き、仲間にバフをゴーレム軍団にデバフをかけた。当然、気絶しているナタリーへの支援も忘れない。
「さあみんな!最後の大掃除だよ!!」
オリヴィアの援護にセイリの回復も加わり、ガイアとハルキを支援する。
火力は少し心もとないが、聖子達の支援があれば決して負けはしない。
装置によって大量に量産されていたゴーレムは一方的に聖子達勇者パーティに倒された。
少ししてナタリーも復活して一気にペースが速くなっていき、ものの30分で全てのゴーレムを倒した。
気衝撃
空気の塊をぶつける。
加速打
一時的に俊敏性を上昇させ、対象へ突進しながら鋭い掌打を叩き込む。
軌道が直線なため、見切りやすい。
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