妖刀の眠る祠へ ③
「どけどけぇ~~!!!」
聖子の右手に握られた拳銃から火属性が付与された弾丸が3体の氷傀儡の頭部を核ごと砕かれる。
左手の拳銃からは風属性を付与した弾丸が発射され、接近してきた狼傀儡に着弾し、後方の群れへ吹き飛ばす。
「hazmosirda・・・氷鎖束縛!水破裂!」
ダンタリオンが接近してきた泥傀儡の群れを氷の鎖で捕縛し、その鎖を破裂させて零距離で核を砕いた。
間髪入れず、詠唱重複スキルで詠唱を続けていた魔法を発動する。
余談だが、ダンタリオンは指を用いて複数の詠唱をするため、杖を媒体に威力を上げているのではなく、服に付いているそれぞれの魔石を介して威力を上げている。
「aznsmdowarsuzjdna・・・雷投槍!」
上空に3本の輝く稲妻の槍が飛んで行き、着弾したゴーレムから半径5m以内のゴーレムの動きを鈍らせる。
「トリリオン・スターダスト!!」
オリヴィアがゴーレムの頭上へ矢を撃ち抜き、無数に分裂した矢が動きが鈍ったゴーレムの核を真上から撃ち抜いた。
「hazmso・・・治癒!」
ゴーレム軍団へ接近してオラオラしていたナタリーと回避盾に専念していたガイア、そして後衛組へ注意が向かないように奮闘していたハルキをセイリが支援する。
妖刀の解呪には膨大な魔力が必要だが、今のセイリのレベルでは最下級魔法などいくら使っても瞬時に魔力が回復するので問題ない。また、神聖魔法スキル自体も高いため余程の大怪我でない限りこれで事足りる。
「うおぉぉぉらぁ!!!」
一度ゴーレムの攻撃で吹き飛ばされていたナタリーがセイリの支援のおかげで全快し、再びゴーレム軍団へ突っ込んでゆく。
近場の一体を殴って後ろのゴーレムごと後方へ大きく吹き飛ばす。
「はぁ、はぁ、キリがねぇぞ・・・」
パワフルなナタリーもさすがのゴーレムの数に疲労が目立ち始めた。
ゴーレムは動きが単調でほぼパターン化されているが、如何せん数が多い。
先日ナタリーが聖子に言っていた通り、数の暴力はかなり厄介だ。
しかし、そこで戦場を観察していたダンタリオンが600m程奥にある壁の一部の色が僅かに違う事を発見する。
不審に思ったダンタリオンはオリヴィアに頼んでそこの壁を撃ち抜いてもらった。
射手座の宝具の力で目が疑似的な双眼鏡のような魔眼に変化しているオリヴィアはその違いに気づき、寸分違わず色違いの壁を射抜いた。
すると、矢は壁に突き刺さらず、壁の中に吸い込まれていった。
「ダンタリオン、たぶんあの壁の奥空洞になっていると思う。魔法でこじ開けて。」
目を細め、常人ならば2㎞先の米粒以下にしか見えない矢の着弾地点を見たオリヴィアがダンタリオンに意見を出す。オリヴィアの弓では壁を貫通はするが、如何せん細い矢なので壁の向こうの空洞が見えない。
余談だが、オリヴィアの眼は本人が意識しないと遠くのものを見やすくは出来ないらしく、ダンタリオンに指摘されるまで奥の壁のほんの一部が色違いだったなど気付いていなかった。
「了解しました。hazmsodeuwask・・・無限光投槍」
ダンタリオンを中心に頭上に幾重もの光の槍が生成され一部の壁へ一気に飛んで行く。
発動までの隙はオリヴィアとハルキに丸投げだ。
「ドガがガガガ!!!」
魔法は本来狙撃などを行うことは無いため、遠くを狙うとなると大抵狙いが雑になる。
ダンタリオンも例外ではなく、射程ギリギリの範囲にある壁の一点を狙うのは難しかったらしく、一部は大きくずれていた。
しかし、それでも奥が空洞の壁を貫くのには十分だった。
水破裂
魔力で水を作って破裂させる。
少し違うが、氷を破裂させることも可能。
その場合殺傷能力が上がるが、射程が短い。
雷投槍
雷を槍の形に変形させ投げつける。
着弾した対象から中心に広範囲にマヒを起こす電気をまき散らす。
トリリオン・スターダスト
矢を上空へ打ち上げ、無数に分裂させて上空から撃ち抜くMAP技。
うまい具合に味方のみ攻撃から反らすことも出来るらしいが、前提として弓スキルのレベルがⅩ以上必要。
治癒
読んで字のごとく。特定の対象のみを治癒する最下級回復技。
回復量も少なく、いちいち詠唱しないと発動しないが、魔力効率だけはその他の回復魔法の中では一番高い。
もっとも、多くの人を回復する場合や瀕死の重傷患者などは高位回復魔法を一発ドカンと使ったりでもしないと助けられないが・・・
無限光投槍
光投槍の上位互換。
槍一本一本の威力は光槍と同程度だが、一度に大量に槍を召還し投げつける。
当然魔力消費量がバカ高いが、本来ならばいちいちしなければならない詠唱を無視出来るので、発動効率自体は良い。
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