200文字小説集 vol.2 虹色の傘(200文字小説) 作者: 日下部良介 掲載日:2018/08/28 不意の夕立にコンビニで安いビニール傘を購入した。 どうせ、すぐに捨ててしまうのだから。 そんな傘をさしてしばらく歩いていると、雨はいつの間にかやんでいた。 傘を畳もうとした時、透明のビニール傘越しに鮮やかな虹が出ているのが見えた。 雨上がりのキラキラした世界の中で、無機質な安物のビニール傘が一瞬で風情のある景色の一部に変わったように思えた。 ボクは傘をさしたまま、景色の一部になった。 こんな日常も悪くはない。