あとがき
元々こういう結末ではありませんでした。
実際、これを書き始めた時のプロットには「試験に合格して、正式に詩子と付き合う」とあります。
そもそもなんですが、1日1時間という縛りを入れ、こそこそお付き合いする行為自体、ウェブ読者の方から見れば、苦痛に感じるのでは? もっと自由に2人に恋愛させた方が良かったのでは? と、こうして完結した後も、実は少し思ってますw もしかしたら、その方がよりたくさんの方に読まれたかもしれません。
読者を獲得できた是非ともかくとしても、1日1時間に限るというのは、やはり作者としてもやりすぎかな、と思い、最初の頃は、この縛りを撤回しようとすら考えていました。
でも、15話ぐらい書いた時になって、1日1時間の中でも楽しそうで幸せそうなヒロインと主人公を見て、「その行為自体を否定するってどうよ」と思うように至り、ラストを変えようという考えに至りました。
エピローグを読んでも、この2人が幸せなのかわからない、という意見もあるかと思います。だけど、作者としてはどっちの意見もあると思って書かせてもらいました。実はあとづけなのですが、この作品全体が大久野帝斗の膨大なラブレターである、ということにしたのも、読者にこの2人が幸せだったのか、ということを提示し、判断してもらいたいがためです。
読者に委ねるなんて、作者としての怠慢だとは重々承知なのですが、折角読者の意見をダイレクトに受け取れる時代なのですから、是非とも忌憚のない感想をお聞かせ願えれば幸いです(もちろん、普通の感想もお待ちしてますよ)。
さて、何度もいうようですが、これにて『絶対無理と思っていた学園一の美少女【姫騎士】と付き合い始めたら、何故か甘々な関係になりました』は完結です。
改めまして、ブクマ・評価・感想をいただき、また1PVでも触れていただいた読者に百万の感謝申し上げます。ありがとうございました。
今後も、『小説家になろう』を中心に活動して参りますので、応援いただければと思います。
それではまた、どこかの作品で――。
2017年11月13日 延野 正行




