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それは何よりも××××

作者: ふみ

子どもを2人の母親が取り合うねぇ・・・・。




「どうかしたの?ああ、その話?


たしか痛がる子どもをみて手を離した方が本当の母親だったよね?」




違うよ。





「え?」





本当はもっと救いようのない話なんだよ。





「どうして?」





それはね・・・・・。






実はあの母親たち、両方ともホンモノなんだよ。


1人は生みの親、もう1人は育ての親ってヤツでね。


初めは2人とも、仲良かったんだ。


そうじゃなきゃ子どもなんて譲らないだろう?



その子どもがね、ものすごく可愛かったんだって。


それで物の怪に好かれちゃったんだ。


どうしても物の怪はその子が欲しかった。


それにはあの母親たちが邪魔だったんだよ。



だから、母親を1人に決めさせようとしたんだ。


しかもご丁寧に決める前の晩に2人の夢枕に立って


<何があっても離してはいけない。


そうしなければ極楽往生出来ないばかりか、この世でも恨み、妬まれ犬死にするぞ>


って言ったんだ。



裁判の時・・・2人は言われたとおりにした。


そう、イワレタトオリニネ。


案の定、子どもは泣き叫ぶ。


あわや引き裂かれてしまう・・・



物の怪はその時をねらっていたんだ。


誰もが目をそらすその瞬間を。


子どもを恐ろしい魔物とすり替えたの。


魔物は2匹。周りからは子どもが分裂したように見えた。



2人はそうとも知らず、それを育てるのだけれども・・・



彼女たちはそれによって恨み、妬まれるような呪いをかけられ、最後には村から追い出されて寂しい山中で死んだらしい。


そして、その死体は物の怪のエサにと献上された。



死体をみた子どもは発狂しちゃったって。


そりゃあそうだよね。助けにきてくれると思っていた人たちが死んでればね。



物の怪はそうやって子どもを手に入れたんだ。


「そこまでする必要があったの・・?」



あったのさ。逃げられちゃたまらなかったんだよ。




「それよりも・・・どうしてあなたがそれを知ってるの?」




それはねぇ・・・・・











ヤッタコトガアルカラサ。



「え、嘘でしょう・・・・」



サ、ツギハキミダヨ。

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