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入学初日4

入学式。それは試練の場である。よく考えて欲しい。おしゃべりや自由な行動を禁じられ、ひたすら退屈な話を聞かなければならない。

何故こんなことを言うかというと理由は簡単だ。


ズサッ。


「うっ。」


あまりの退屈さに俺は眠りそうになっている。いや、眠ろうとしていた。しかし、刺客が現れたのだ。


「あんた何眠ろうとしてんのよ。しっかりしなさい!」


そう、モノレである。俺が眠ろうとすると攻撃してくるのだ。障壁は張っているがあれは魔法的攻撃にしか作用しない。だからモノレの肘打ちは当たるし、正直かなり痛い。


「でも、眠いんだよ。わかるだろ?」

「わかるけど、これ聞いたらあとは理事長挨拶で終わりなんだからシャキッとしなさい。」


まあ、確かに義母さんの話はきちんと聞いておくか。あっ、義母さんて禁止なんだっけ?まあ、心の中くらいいいよね?今度から気をつけよう。


「そうだな、理事長挨拶くらいしっかり聞くか。」

「そのいきよ。」


5分弱で今話していたお偉いさんは下がり理事長が出てきた。

ん、今視線があったよな?嫌な予感がするのはきっと気のせいだよな。


「諸君、おはよう。この学校の理事長を務めるセリア バーラだ。まず初めにこの学園の最も基本なルールを確認する。この学校は身分の差は何の役にも立たない。この学校は実力主義の学校だ。強い奴が偉い。強い奴が正義だ。このルールは大前提である。在校生諸君も慣れて、身分の差による権力を振りかざすことがないように。そして今年から新たな取り組みを行うことにした。」


いきなり周りの生徒が騒ぎ始めた。声を拾うと「新しい取り組み?なんだそれ?知ってるか?」「面倒のじゃなければいいけどな。」「やべー。超楽しみなんだけど」などなど、いろいろな意見がある。そんな中、またしても理事長と目があった。今回は顔がニヤついている。うん、これはダメなやつだ。


「今までは実力主義と言っても実力の測り方が曖昧だった。そこで学校内でチームを作ってもらいチーム同士で戦ってもらう。そしてチームをランク付けする。ランクはAを頂点とし、アルブベット順にZまである。チーム人数は1人から5人までだ。ランクが高い方が学内の権力は高い。実に分かりやすいルールだろう?決闘は週1から1ヶ月に1度だ。毎日するはけではないから休むなり、休憩するなり、他のチームの戦い方を見学するなり好きにしろ。これが新たな取り組みだ。仲間を見誤るなよ?」


なんて悪趣味なんだ。この学校では手を抜いて楽に過ごすバズだったのに。確かに片っ端から倒していけばランクが上がり校内での権力は上がり楽が出来る。しかし、余計な注目を浴びて妬まれたり、やっかみごとが多そうだし面倒臭い。だが手を抜くと、校内での権力が下がり、最悪パシリにされてだるいことになりそうだし。どうすればいいんだ?


「どどどどどうしましょう!?私、この学校に知り合いはモノレとちゃんとゼロ君しかいないよ?」

「私はメランと組むつもりだから大丈夫よ?ゼロは入ってくれんの?」

「ん?別にいいぞ?」

「ほ、本当ですか!?」ありがとうございます!」


そんな喜ぶようなことかね?まあ、喜んでくれる分にはいいが。


この後も理事長は少し壇上から降りた。

俺たちは教室に戻った。


「では改めましてこのクラスの担任を務めるラウラです。今日は簡単な話をして解散します。話というのはスバリ、新たな取り組みについてです。チームは今日から1週間後までに必ず作ってください。作らなかった人は1人で戦うことになります。次に、チームのことですが、うまくいかなかったり、中がこじれた等の悩みはあるでしょう。その救済処置としてチーム替えは自分の好きなようにしてください。その際のチームのランクは1番ランクの低い人と同等になります。最後にランクによる優遇については学校からはこの学校の寮のグレードアップ、またはダウンに始まり、学校から支給されるもの、全般にクオリティーの差ができます。つまり、いい環境が欲しいなら頑張ってくださいということですね。以上です。何か、質問はありますか?」


生徒の一人が手を挙げた。


「はい、なんですか?」

「チームの申請はどのように行うのですか?」

「ああ、なるほど。忘れていました。申請は私に直接してください。それと、その際チーム名とリーダーも決めておいて下さい。何か連絡がある際はリーダーを通して連絡しますので。あと、チーム名は決闘の時コールされるので恥ずかしくないものに知ることをお勧めします。まあ、変えれますけどね。他には?」


もう手は上がらなかった。


「では、今日は解散。」


俺たちは明日チーム名を決めようと話、玄関を出てしばらく歩いて男子寮と女子寮の分かれ道で別れた。

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