入学初日1
試験から数日が経った。俺はひたすら万能について調べた。どのようなスキルがありどのような効果があるのか。どの程度の威力があるのか。
そして迎えた入学初日。俺は自身に隠蔽、封印、障壁のスキルを使用している。
➖隠蔽➖
鑑定やステータスの数値やスキル、ジョブを偽る。
➖封印➖
自身のステータスを10分の1にする。また、ステータスの表記は変わらない。
➖障壁➖
魔力の壁。魔力でできているため肉眼では把握できない。防御力は魔力に依存。
まず隠蔽でステータスを偽り、封印でついうっかりということをなくす。さらに障壁でもしもの時は対応。10分の1になっているとはいえ大抵の攻撃は大丈夫だろう。・・・多分だが。
学園に向かうとクラスが張り出せれている。どうやら俺はDクラスらしい。
教室に入ると、適当に座って近くの席のやつと会話をしている。とりあえず空いてる席に座り眠ることにした。
「・・・い。・・・れ!」
ん?うるさいな。
「いや・・・。んで、・・・か?」
「うるさ・・・って・・・ば良いんだよ!」
「きゃーー!」
甲高い悲鳴と何かが迫ってくるのに気づき即座に意識が自分の意思とは関係なく覚醒した。
迫ってきたのは女の子だった。別に殴りかかってきているわけではなさそうだったので優しく受け止めてあげた。
「ひっ!?」
何やら俺のことを見て怯え始めた。何故だ?
「はっ!?・・・あ、ありがとう。」
「いや、別にいいが。」
さっき怯えが抜けきっていないが一応受けて止めたことにお礼を言われた。
そして女の子がお礼を言うと女の子を突き飛ばしたであろう男が鼻を鳴らし女の子が座っていただろう席に腰を下ろし近くの女の子を口説き始めが、その女の子は突き飛ばされた女の子の知り合いなのだろう。男に嫌な顔を向けすぐさまこちらに向かってきた。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。」
「そっか。あなたもメランのこと、ありがとね。私はモノレ。よろしくね。」
俺が受け止めた子の名前はメランというらしい。っで口説かれたのがモノレか。
「ああ、よろし「おい、てめぇー、何その女に手、出してんだ。ああ!?」く、ってなんだよあんた。」
「僕か?僕はゼリス ノーウンだ。貴族だぞ。貴様のような平民に声をかけてやっているんだ。感謝しろ。」
じゃあ、話しかけんなよとは言わない。面倒だからな。ここは華麗にながして、
「じゃあ話しかけるんじゃないわよ!」
・・・流しましょうよ、モノレ。
「なんだと貴様、顔が少しいいからって図にのるな!」
「顔は重要な要素よ。まぁ、あんたには縁のないものだろうけど。」
「ふん、僕の顔の良さがわからないとは嘆かわしい。」
なんだ、この会話。がきかよ?まぁ、大人から見ればガキだけどよ?これは幼稚すぎる。とりあえず俺から意識がそれたみたいでよかったぜ。また一眠りするかな。
「あんた見てみなさいよ。彼の顔。ああいうのをイケメンっていうのよ!」
ほー、このクラスにイケメンがいるのか。まぁ、どうでもいいが。時間はまだ少しある。ここはしっかり眠ろう。
「また、貴様か!おい、何寝ているんだ!おきろ!」
「あなたからも言ってあげてって、寝てるの?しょうがないわね。」
そんな声が聞こえたかと思ったが関係ないと割り切った。少し経ち、背中が何かに覆われた。それはまるで睡魔を逃さないようにするかのようだ。お陰で意識が・・・なくなって・・・すー。すー。
俺は夢の世界に飛び立った。