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ゼネコン令嬢~ダム・ガール、悪役令嬢になりて異世界に建つ! 継母に家から追放されても、ショタ公爵さまとイチャコラしながらインフラ強靭化計画を実現しますの~  作者: GOM
第2部 ダム・ガール、ショタ公爵様と学園生活を楽しみつつ。、インフラ構築を考える!

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第29話(累計 第73話) ダム・ガール、皆に指示を飛ばす。

「こんなの……。酷い」

「エリーザさま、足元にお気をつけて」


 エリーザは、ヨハナちゃんに助けてもらいながら、トンネルを出てきた。


 元学生食堂だった瓦礫によって生き埋め状態だったわたし達。

 緊急性のある怪我人への応急処置を終えたのち、わたしのトンネル魔法でシェルターからの脱出に成功した。


「震度4から5弱にしては被害は酷すぎますわ。やはり耐震構造をしていない建物は脆いですのね。えっと、火事は今のところ大丈夫そう」


 学校内の建物。

 こと三階以降の高層建築は軒並み倒壊。

 かなりの被害者が想定される事態。

 地上の地獄ともいえる風景が目の前に広がっている。


 ……鉄筋だけのコンクリート建築でも地震で壊れる時があるのに、筋交いすら碌にない、煉瓦しっくい作りの建物が崩れない訳は無いよ。


 先程まで全く違う学内に、シェルターから出てきた貴族令嬢や子息たちは青い顔のまま、恐怖に震えていた。


「アミお姉さん。ご指示に救護支援ありがとうございます。これ以降、ボクらはどうしたら良いのでしょか?」


 不安げな表情でわたしに指示を仰ぐティオさま。

 幼い上に、この国では前代未聞の地震災害。

 いかな賢いティオさまでも、悪夢のような状況に対応するのは難しいだろう。

 だから、わたしに頼ってしまうのも仕方がない。


「そうですね。まずは無事な人は、これ以上倒壊に巻き込まれない場所に移動しましょう。ここは内陸中心部なので『津波』を考慮する必要はないですが、『余震』。更なる地揺れの発生があり得ますので。また火災も起きやすいので注意です。あ、今揺れました」


「うぁ。ほ、本当ですね、アミお姉さん」


「ティオさま。貴方さまにしか出来ない仕事があります。他の方も同じ。今は全ての人々が自分がすべきことを行う時。わたくしも、お助けしますからしっかりしましょう」


 なおも弱気な様子のティオさまの背をパンと叩き、激励したわたし。

 公爵、そして王弟たるティオさまには復興政府の中心になってもらわないといけないだろうから。


 ……最悪、陛下に何かあったらティオさまが王国を背負うんだから。


「う、うん、お姉さん」


 ……不安げにも真剣な横顔、とってもステキなの!


「さあ、頑張りましょうね。では、勇気の先払い、ちゅ!」

「うわ! もー、お姉さんったら」


 わたしは、ティオさまの頬にキスをする。

 わたし自身も気合を入れる為に。


「では、改めて指示を致します。ティオさまは、わたくしを連れて王城へ。ファフさん、ヨハナちゃん。護衛をお願いします」


「うん、お姉さん」

「御意、姫さま」

「まっかせてね、アミちゃん姫さま」


 わたしは愛すべき仲間たちの顔を見ながら指示を飛ばす。


 ……ティオさまは顔真っ赤。ヨハナちゃんも、よだれ流しそうなくらい、いつも通りなのは、安心だわ。


「エリーザはタウンハウスに帰って、お父さまとの連絡をお願いします。一応、建物は部分耐震化をしていたから多分、通信魔道具が生きているはずですので。ドゥーナちゃんは、エリーザと共にタウンハウスに行って、アレの準備を」


「分かったわ、お姉ちゃん」

「御意、アミ姫さま。アタイ、なんとしてもアレを起動させます」


 ……瓦礫除去にアレは最適。こんなこともあろうかと、試験運転に王都へ持ち込んでいたのはアンラッキー中のラッキーね。念のために家を強化していたのも、今回役に立ちそう。


 わたしは、他の仲間たちに視線を向け、指示を考える。


「ジュリちゃんは……、どうしますか?」


「ワタシは研究室をいったん見てきますね。火災とか起きていないなら、役に立ちそうなものを持ち出して学内の救助を手伝いますわ」


 ……ジュリちゃんの研究室。爆発物は公爵領へ引っ越しさせておいたから、多分大丈夫だよね。あそこには魔道具もあるから、役に立ちそう。


「では、それで。落ち着いたら、ジュリちゃんはウチのタウンハウスへ来て。ルキウスくんは……」


「僕は救助のお手伝いしますね。気配で瓦礫の中に埋まっている人が分かりますから。それに夜でも僕は動けます」


 今は正午過ぎ。

 まだ四、五時間くらいは太陽の光が届く。

 このまま暗くなる前に救助活動を開始しないと、助けられなくなる人も出てくる。


「ありがとう存じます。では、ルキウスくんはジュリちゃんと同行をお願いします。さて、問題はリナちゃんたちかぁ。パニックになりそうな時に学内や街中をゴブリンが歩くのは危険ですわよねぇ」


 仲間たちに粗方の指示を飛ばしたわたし。

 一番扱いに困るリナちゃんの事を考える。


 ……学内に居るのすら危険なのに、何処に避難したらいいんだろう? ティオさまのところのタウンハウス、まだ耐震化できていなかったから、大丈夫かどうかわからないし。


「お姉ちゃん、リナちゃんたちはわたくしが身元を預かりますわ。我がタウンハウスはお姉ちゃんが補強していたそうだし、多分無事だよね。だったら、リナちゃんも保護できると思うの」


「リナちゃん姫さま、当方への避難で宜しいですか? 学内とも環境が違いますが……」


「アミータお姉さま、そしてエリーザさま。わたくしの身柄をご心配頂き、ありがとう存じます。かのような非常事態、わたくしは皆さまのご指示に従います。もし、可能であれば救護活動にも協力したいと思いますの」


 リナちゃん、まだ震えてはいるものの、はっきりした声で救護活動もしてくれると宣言してくれた。

 その様子を見て、わたしも決心する。

 なんとしても、多くの人々を救うと。


「では、それぞれ活動開始しましょう。皆さま、ご安全に人々を助けていきましょう」

「はい!」


 わたし達は、それぞれ活動を開始した。

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アミータ「こんなこともあろうかと…」
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