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ゼネコン令嬢~ダム・ガール、悪役令嬢になりて異世界に建つ! 継母に家から追放されても、ショタ公爵さまとイチャコラしながらインフラ強靭化計画を実現しますの~  作者: GOM
第1部 ダム・ガール、ショタ公爵様と出会う。

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第33話:ダム・ガール、検問所の兵士らを救いたい。

「ティオさまが駆けつけてくれて、非常に助かりました。ありがとう存じましたわ」


「銃声はするし、すごい魔力も感じたからあわてましたよ、お姉さん」


 突如、検問所の兵士が変貌した低級(レッサー・)魔神(デーモン)

 その場に居た誰もが魔神の発する瘴気ともいえる気配と魔力に圧倒され、金縛りにあったように動けない中。

 わたしは、率先して銃撃を行い戦った。


「も、申し訳ありません、アミ姫さま。本来であれば、アタシが姫さまの盾になるはずが、逆に庇って頂くことになって……」


「気にしなくても良いわ、ヨハナちゃん。わたしが皆を守るからね。でも、兵士の方々を含めて皆さまが動けなくなったのは不思議でしたわ。確かに異形の怪物で怖かったのですが、わたくしは無我夢中で攻撃できましたの」


 わたしは、泣きながら守れなかったと謝るヨハナちゃんの頭を撫でながら、疑問を呟く。


「ヨハナ、今回はしょうがないです。魔神は存在するだけでも、瘴気で周囲を畏怖させてしまうんですよ。なので、魔神と戦った経験がないと歴戦の騎士でも金縛りにあう事例が多いと、ボクもファフから聞きました」


「ええ。そういう事情もあり、優れた兵士や騎士であろうとも魔神相手は苦戦します。一応は、あれでも『神』ですので。なのに、流石はアミータさまですね。一切、躊躇すらしないとは」


 すると、ティオさまやファフさんが理由を答えてくれた。

 どうやら、いかに鍛えた兵士であろうとも魔神相手は、畏怖を感じてしまい戦うのは難しいらしい。

 「魔」であろうとも「神」の一種、眷属であるからかもしれないと、ファフさんは言う。


 ……わたしの場合は、どうして大丈夫だったんだろうね。人を撃つのは嫌だけど、魔神相手は大丈夫だったし? でも、あれでまだ下級。上級魔神だったら、騎士団すらも手も足も出ないのかも。


 わたし達が検問所に居た時、上空で待機してくれていたティオさまとファフさん。

 銃声を聞きつけて降下してくれ、わたしが銃撃で抑え込んでいた低級魔神を火炎魔法で倒してくれた。


「正直、ボクも魔神に一瞬怯んでしまいましたが、お姉さんが戦っているのを見て勇気を振り絞りました。ですが魔神と戦うのは、今後絶対にやめてくださいね、アミお姉さん。ボク、心配でたまりませんです」


「ご心配頂き、ありがとう存じます、ティオさま。わたくしも、望んでは戦うつもりは……。あ!? え、えっとぉ。こ、今後の展開次第では、もう一戦は……」


 ティオさま、泣きそうな顔でわたしに無茶したらダメというのだが、無茶をしなきゃどうにもならない事もある。

 こと、今回はわたくしが表に出たうえで、『囮』にもならないといけないからだ。


 ……イケメンショタの泣き顔は可愛いなぁ。あんまり泣かせたくないけど。


「無理は絶対に行いませんが、無茶は今後もするかもしれません。こと、今回はわたくしが伯爵家の正当継承者であることを見せるためにも、表立って戦う必要はありますし。大丈夫です、わたくしの設計した『あの子』は無敵ですから! えっへん」


 わたしは、ぎゅっとティオさまの温かくて小さな手を握り、大丈夫だと彼に告げた。


 ……少し、ヨハナちゃんの真似してみたの!


「もう、お姉さんったら、自分よりも周囲を大事にしすぎですよ。前にも申しましたが、お姉さんに何かあったら泣いて不幸になる人がたくさんいるのを忘れないでくださいね」


「そーなの! アタシ、ぜーったいに嫌ですからね。アミちゃん姫さまとは、ずーっと一緒なの!」


 わたしとティオさまの握った手の上に、泣きそうな顔のヨハナちゃんも自分の手を被せてくる。


「うん。ぜーったい、わたしは負けないよ、ヨハナちゃん。でね、ティオさま。試したい事はあるんです」


「お姉さんの事だから、検問所の兵士さん達を助けたいんでしょ?」


 ティオさまは話さなくても、わたしの考えをすぐに理解してくれた。

 それは、とっても嬉しいことだった。


「はい!」


  ◆ ◇ ◆ ◇


「どうですか、ファフさん?」


「確かに、兵士の体内には妖気を放つ物があります。これが、魔神の『種』でしょう」


 「眼」の良いファフさんに、検問所の兵士さんたちを見てもらう。


 ……魔神騒ぎで、検問所の人達もわたし達を捕縛するどころじゃなくなったの。それに、魔神の『種』を本当に埋め込まれていたのが分かって、どっちが悪かって事になったと。


「そうか。あの野郎! 俺たちの家族を人質にするだけじゃなくて、俺たち自身を魔神召喚の生贄にもしてたのかぁぁ! 伯爵夫人も許せない!」


「隊長! もう、俺は我慢できません! 元より姫さまは俺たちにも優しく、今回も領民を救うために帰ってきてくださいました。姫さまの味方になりましょう」


 兵士さんたち、全員からわたし達の味方になるという発言が次々と飛び出す。

 仲間が魔神になってしまったのを見たのが、大きかったのだろう。


「ファフさん。この『種』だけをティオさまの『炎』で焼けませんか? 先程、魔神を焼いた蒼い炎は周囲に引火しなかったですから、ティオさまなら魔神の卵だけ焼けるかなって思いましたの」


「うーん、今までボクは考えたことは無いのですが……。ファフ、どう見ますか?」


 わたしの提案にティオさまは首をかしげながら、ファフさんに尋ねる。


「私の知る限り、<聖なる炎>は悪しきモノ以外は焼きません。おそらく、姫さまのお考え通りかと。ただ対象物が体内なので、それなりに魔法強度は必要になるでしょう」


「でしたら、わたくし。<魔法増幅>が得意なんです。簡単な魔法でも増幅して『いっぱい』出したら効果抜群ですし。魔族軍に襲われた時の<底なし沼>とか堤防代わりの<石壁>は強化増幅しましたの」


「そうですか。では、やってみましょう。目の前の困った人を放置して、王国全てを救うのは無理ですからね、アミお姉さん!」


 そして、わたし達は兵士さんたちを救う行動を始めた。

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