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刃隠れ

国王直属の偵察・暗殺部隊「刃隠れ」ー。

「悪なる罪には正義の裁きを。闇は闇に葬るべし」がモットーだ。皆、揃いの狐で「刃隠れ」だと分かる模様の入った面を被っている。普段は変装して外部と接触していた。その場合は揃いの刺青が腕に有るので仲間だと認識できる。


「ネイリン・フォン・ネイチェル、17歳。ネイチェル男爵家の一人娘。第3番隊魔法院所属。得意なのは風魔法、学績はトップクラスに入る。だが傲慢な性格が災いしてか周りから煙たがられていたそうだな。自分が一番でないと気がすまない為、ライバル達をあの手この手で蹴落としてきたという噂もある。ネイリンに目をつけられた退院者も何人かいるようだ。これだけ恨みを買っているのだから敵は多そうだな」

リーダーであるリンが調査書を読み上げる。

このリン、僅か14歳で刃隠れに選ばれた優れ者で、今日まで数々の任務をこなしてきた達人。どんなに裏で手を回そうが隠れようが必ず闇を見つけ出す。

刃隠れは正体を明かさないのでメンバー達も互いの事情は知らない。だがリンの手腕から他の者より若いが一目置かれている存在だ。

魔法より体術・剣術に優れていて、薬学にも精通している。それと分析力がスゴい。

「最後に見たのは第4番隊の治療を終えて戻る所をローブを着た男と見られる人物と話しているところだ。このローブの男は間違いなく失踪に関与している。アヴォーグの襲来といい、何か利用された可能性もあるな。シン、お前の追跡魔法で探れそうか?」

隣の面の女に話し掛ける。

「ああ、その娘の所持品があれば追う事は可能だろう」

「所持品ならここに」

ネイリンが使っていた杖をロンが包みから取り出す。

「よし。シンはネイリンの足取りを追え。俺とシャオは第3番隊魔法院でもう少し探ってみよう」

「「「了解」」」

皆、それぞれの作戦に移った。


「カツリンの事?」

「カツリン…ネイリンではなく?」

新人大会を観ていた者に話を聞くリンことミン。もちろん「ミン」は偽名で変装もしている。

「そうよ。あの子、風魔法の竜巻を使ったんだけど赤獅子に軽々と飛ばされてね。その竜巻の影響でどこかの大臣のカツラを吹っ飛ばしたのよ。もう傑作だったわ。それで『カツリン』って呼んでたのよ。皆、いい気味だって言ってたわ。普段から自分が1番で上から目線で気に入らなかったから赤獅子に倒されてスッキリ」

同じリン(・・)として微妙な気分だ。

「それでその…カツリンは?」

「それがその大会以来、見てないのよ。点数稼ぎの講義にも来てないしね。カツラの一件があって実家に帰ったんじゃないかって話もあるけどあの目立ちたがり屋がそれだけで帰るとも思えないのよね〜。そういえば赤獅子も最近見掛けないわ」

やはり姿を消している事は確実だ。それに加えて赤獅子も姿が見えない。何か関係しているのか?確か赤獅子ことフリネラは第2番隊陸軍所属だったはずだ。そちらも探ってみるか。


第2番隊陸軍ー。

「プリネラ?そうだな。最近見てないんだよ。おまけにユーリもいない。今、隊長が一生懸命探しているよ。ところでお前は?見掛けない顔だな」

「挨拶が遅れてすみません。私はミン・リンメイと申します。騎士団の広報担当で今、話題の新人を記事にしようと色々聞いて回っているところです。赤獅子・フリネラさんのご活躍はよく聞いています。ところでユーリさんとは?」

「ああ、ユーリ・ネイラーね。あいつは剣術はイマイチだが頭の良さはズバ抜けてる。よくフリネラ達と絡んでいたのを見るな」

「フリネラ、達?他にも親しい人が?」

「そうだな。第1番隊のミハエラと第3番隊魔法院のヒュース。よくあんなクセの強いヤツらと一緒にいれるよな」

笑いながら言う隊員。

ヒュース・フォン・バルロットといえばあの有名な人物。バルロット公爵家の長男で黒魔術に秀でている魔法院の首席を取ったいわく付き(・・・・・)の人物。変わり者だという話も聞いている。ネイリンと同じ魔法院で姿を消している。何か関わりがあるのか?

「そのヒュースさんと仲の良かった方はいますか?」

「それならリルとかいうヤツだな。第2番隊に遊びに来てた事もあるぞ」

話を聞いてみるか。

「ありがとうございました」

リンは魔法院に向かう為、第2番隊・陸軍の詰所を去った。


「おーい、リル。お客さんだぞー!」

「何だ?」

リル・シルバ。南方出身で焦げ茶色の肌に銀の髪色に赤い瞳。誰にでも気さくに接する人物らしい。

「私はミン・リンメイと申します。広報担当で今、新人大会で話題の人物を取材しているんですよ」

「へぇ~。新人大会すごい事になったもんな」

「ええ。ヒュースさんの活躍も聞いています。ところでヒュースさんは?」

本題に入る。

「ヒュースのヤツ、消える飲み物の副作用で性別が入れ替わちゃってさ。それが院長にもバレて今は謹慎中。まあ、元からサボり気味だったから誰も気にしてないけどね」

「では今は寮の部屋にいらっしゃるんですね」

「それが『へやにははいらないでね。じっけんちゅうだから』とか言うんだぜ」

ヒュースの真似をしながら喋るリル。

部屋に入るな、実験中だと。怪しい。

「分かりました。ご協力ありがとうございます」

これはヒュースの部屋を調べるしかない。早速、リンはヒュースの部屋に忍び込む事を決めた。

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