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フリネラの歩んできた道

フリネラは孤児だったという。修道院の前に名前とメッセージを書いた手紙と共に置かれていたらしい。どうやらフリネラは貴族の妾の子で、父親はその赤い髪と金色の瞳を見て軍神フェリージェの生まれ変わりとして、自分の利益にしようとしていた。そう、フリネラを祭り上げ、国を乗っ取ろうとしていたのだ。正妻は実の子供よりもフリネラを大事にしていたので面白くなかっただろう。何度命の危機にさらされてきたのだろうか。


危機を感じた母はフリネラと共に逃げ出し、

ここまでは来ないだろうと修道院にたどり着いたという。その後の母の行き先は書いておらずどうなったかは分からない。


シスター達は神のお導きだとして大事にあつかった。文字を習わせたり、剣術も腕に覚えのある者に練習をさせた。その流れからフェリージェの話の事に興味を持ち、彼女の事を書かれた歴史書を読んだ。


その中にフェリージェの大剣が残っていると書いてあった。しかもこの近くに。知れば知るほど記憶が甦えってくる。


「そうでしたか」テオールはフェリージェこと、フリネラの横で座りながら聞いていた。「いや!それより入隊志望とはどういう事ですか!?」

「その通りだが?」

「ウソじゃなかったんですか?」

「剣が私を呼んでいるんだ。それにちょうどこの時期は入隊試験が行われるだろう?」

「そうですが…。でも入隊には筆記と実技があるんですよ?

実技は隊長クラスと剣を交える事になります」

「問題はない」

「…知りませんよ」


村の見回りをし第2番隊は王都に帰った、フリネラと共に。


その後、テオールは上司に報告とフリネラの入隊試験の話をした。

「良かろう。面白い。実技の相手はお前に任せよう」

「承知致しました」

自分もあの魔獣のようになるのだろうか?


筆記試験は問題なく通過。

後は隊長資格のあるテオールとの実技試験。あまり騒ぎのないようにと髪を染めたがすぐ落ちてしまう。本人はこのままで良いと言った。


「実技試験始め!」

テオールから攻めていく。「はっ!」

簡単に流される。今度はフリネラが攻める。バキッ。テオールとフリネラの木刀が折れてしまった。

「何だ、何だ」

「木刀が折れたぞ」

フリネラが木刀を捨て「これでは使い物にならないな、テオール真剣はあるか?」

「はい…って、え?」

「では行くぞ!」

「えー!?」

テオールは急いで剣を抜く。

何とあれは噂に聞くフェリージェの大剣!

ガンッ。剣と剣とがぶつかり合う。


「第2番隊隊長はその程度か!?」

「くっ!」何とか抑える。

ガンッ!ガッ!

キンッ!

「これで終わりだ!」

ブンッ!

剣はテオールの頭で止まる。

「しょ…勝者、フリネラ!」

こうしてフリネラの入隊は決まった。

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