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第三話

はい、祓戸です。やっぱり最初はどうしても用語解説が多くなっちゃう……

今日はこれで終わりのつもりでしたがやっぱりもう一話投稿します。

「俺と決闘しろ!」


俺、上中彰は今パニックに陥っていた。

幼馴染の瑞葵と入学式で知り合った?繰上さんが何やら誤解を招く会話をしていたから

慌てて止めたんだけど、そしたらいきなり男子生徒が「決闘しろ!」って言ってきた。


うん。そして、この周りの緊張感漂う空気の中でこんな質問をするのは大変空気が読めない事だと思うけど質問したい。


「ごめん。決闘って何?」


「「「「「はい?」」」」」」


多分、これがこのクラスで初めて息が合った瞬間だろう。

みんなポカンとした顔でこっちを見てる。


「え?アンタ決闘も知らないの?」


「いや知らねえよ。何だ?戦うのか?」


決闘って言ったらタイマンの勝負に使われるからな。


「何よ、分かってるじゃない。自分の順位をかけて戦うのが決闘よ」


「自分の順位?何だそれ?」


「「「「「は?」」」」」


再びクラス全員の声が揃った。

誰も彼もが目を見開いて驚いている。


「アンタ…ちょっとは勉強しなさいよ。いい?順位ってのは自分の立ち位置。

月に一度、ランキングという形で発表されるわ」


「ランキング?何だそれ?」


「はあ?アンタ、ランキングも知らないわけ?」


なあその心底呆れました。みたいな目線やめてくれない?

俺も傷つくんだぞ?

……いや待てよ。


「なあ、ランキングって瑞葵が中学の頃に自慢してきたアレか?」


「自慢って……まあ間違ってはないわ。ランキングっていうのは自分の戦闘力の事よ。

ランキングは全国規模と西地域、中央地域、東地域に分けられていているわ」


「へえ……ん?」


瑞葵が自慢してきた内容って確か、何とか地域3位だったような……


「お前、すごかったんだな!見直したぜ!」


「な、何よいきなり……」


突然褒め出した俺を残念なものを見る目で見る瑞葵。


「お前、何とか地域3位だってあん時言ってたじゃないか」


「ああ、あの時はその順位だったわね」


「あの時?ってことは今は違うのか?」


こいつはテスト前日に詰め込んで勉強するタイプだからなー。

どうせ、あの時頑張っただけであとは空気が抜けるみたいにどんどん落ちたんだろう。


「何を勘違いしてるのか何となく分かるから訂正するわよ?私の今の順位は中央地区で1番よ」


「はい?」


うん。俺の耳がおかしくなったみたいだ。

なんせ、幼馴染が中央地区っていう結構広い範囲の中で1番強い人物だなんて聞こえたんだから。


「はいはい。アンタの耳はおかしくなってないわよ。ほら端末に証拠もあるわ」


瑞葵が見せてきた端末にはデカデカと中央地区ランキング1位、全国ランキング3位と書かれていた。


「全国も3位なのかよ……お前、本当にすごいやつだったんだな」


「ふ、ふん!今更ね。少しは見直したかしら?」


「当たり前だ。何なら瑞葵様って呼んでもいいぞ?」


「おい!無視をするな!」


突然、男が叫んだ。

ああ、色々脱線したけど元々………何だっけ?


「すまん。君のことすっかり忘れてた」


俺の言葉に唖然とする男。

周りのクラスメイトも俺を残念なものを見る目で見てる。


「ふ、ふふふ……いきなり僕を無視して会話しだして、挙句の果てには僕の事を忘れたと……?」


うわあ……そう聞くとめっちゃ不憫だな。

ここは思い出した演技を……ダメだ。思い出せん。

助けてという念を込めて瑞葵を見る。


「あの男子生徒が決闘を申し込んできたのよ」


瑞葵も不憫だと思ったのか、小声で教えてくれる。

マジ助かった!


「あ、ああ!確か俺に決闘しろって話だったような?」


「そ、そうだ!もう一度言うぞ?俺と決闘しろ!」


俺のわざとらしい拙い演技でも男は嬉しそうに反応してくれた。

……もしかしていい奴、なのか?


「なんか調子狂うな……けど俺って今何位なんだ?」


編入したばっかだからないのか?


「端末に書いてあるはずよ」


確かにそうだな。

えっと何なに?


「全国69832位、中央ランキング9573位だってさ」


「恐らく最下位ね。入ったばかりだから仕方ないわ」


最下位か……いや分かってたぜ?

何の実績もないのに順位が高いとか無いって分かってるぜ?

でも、でもだ。一応俺も男の子。


思春期のあの黒歴史ノートの一端に書いた事だってある。

いきなりその界隈に入ったのにめちゃめちゃ強くて順位も高いって奴。

そんなのを書いてた俺からするとこう、がっかりするものがあるなーって。


一応、瑞葵からスキルのことは誉められたからワンチャンないかなって期待してたかも。


「なあ、アイツが俺に決闘を挑む理由がよく分からんのだが」


「………恐らくいじめみたいなものね。これでも私、スキル学校では有名だし男の友達なんてほとんどいなかったのよ。そこにいくら幼馴染とは言え、ぽっと出のアンタが私と、あと繰上と仲良く話してたらね」


「自分で自分を高嶺の花みたいに話すなよ……」


まあでも言いたい事はわかる。

要するに容姿端麗で成績優秀、近寄り難い高嶺の花がどこぞのやつとも分からん人物と親しくしてるのが気に食わないってことだろ?


俺からすればいい迷惑だが、瑞葵から聞いた話だとスキル学校は弱肉強食だし、一回実力を見せた方がいいかもな。ちゃんと魔物とも戦えたし、大丈夫だろ。


「なるほど。まあこっちからすればいい迷惑だが、いいぜ。決闘を受けてやる」


「ふん。ではこの後のオリエンテーションで決闘だ。逃げるなよ!」

いかがでしたでしょうか?

彰くんの圧倒的な主人公感w

一応本作の主人公は朱音です。間違えないでくださいね?w



面白いと思った方は、『ブックマーク』や下記のポイント評価を押していただけたら幸いです。面白くなかったら容赦なく星1にでもしてください( ; ; )

またアドバイスも是非。

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