表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

視線

作者: 月のうさぎ

こんばんは。あらあなた、どこかで会ったことあるかしら。なんだか知ってる顔してるわ。こんな夜更けに出会ったんだもの少し話を聞いてくれるかしら。


私ね、人間観察が好きなの。人って面白いじゃない。

特に夜なんて最高。仕事から帰ってきて疲れた顔してる人とか、眠れなくてぼーっとスマホいじったりパソコンつけたり。ああそう、あなたみたいに小説投稿のサイト見てみたり。エッチなサイト見てる人と出会っちゃったら何だか悪い気がするんだけどね。

…え?なんで他人のそんな所が見えるのかって?

うーん、まあ色々あるのよ。方法は。

…え?知りたいの?方法を?申し訳ないんだけどそれは出来ないのよね。だって私も自分がどんな姿に見えてるのか分からないんだもの。

気になってね、お風呂場覗いてみても、映らないの。私。でもちゃんといるのよ。そこに。だって目が合ったら逃げ出す人なんてしょっちゅう居たもの。失礼よねほんと。

でも私、今はそんな事あんまりないの。方法が分かったっていうか、上手くなったっていうかね。何処でも入れるようになったんですもの。例えば…本棚の隙間とか、ベッドの下とか。あとは…扉の下の隙間から見たりもするわ。天井に張り付く事も出来るし。

あとは今みたいにカーテンの隙間からみたりね。

ところであなた、もう少し画面から目を離したら?視力が落ちるわよ。私ったら生前から世話焼きで気になっちゃうのよね。

あら、今更カーテンの隙間なんて気にしたって遅いわよ。何処からでもみてるんですもの。まあそんなに私の姿が気になるなら、後でトイレに行く時にでも振り返ってご覧なさい。

もしかしたら暗くて見えないかもしれないけど、私、そこに居るから。

大丈夫ですか、視線、感じませんか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ