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プロローグ

私の名前はフィリア

この国、「ランドロス帝国」の四第公爵家が一柱、スフロファージ家の長女として生をうけた者です。

母様と父様との良いところ取りをしたらしく銀色の髪は母様に、金色の瞳で柔らかな目元は父様譲りで肌も白くけっこう美人に産まれたきがする…ありがたあやぁ

母様がスフロファージ家の一人娘、片や父様はもともと伯爵家だったんだけど互いに一目惚れで身分違いのせいで駆け落ちの話まで浮き上がったものだから当時のスフロファージ家党首のお祖父様がどうにか外堀をうめつつ父様を婿入りさせたらしいの。

そんなこんなで誕生日した私なのだけれど

幸せって案外長く続かないのよね…


私が産まれてから母様の産後の肥立ちがわるくて起きられない日が何日も続いたそうよ

それでも父様は母様を気遣ってあれやこれやとしてあげていたらしいのだけれど母様の容態は悪くなる一方

私が3歳の時には一日の中で起きる時間は1時間前後ともういつ亡くなっても可笑しくないレベルだったらしい。

それでも私が母様に合いにいくと痩せこけてはるけれど暖かな手で頭を撫でて、少ししゃがれた声ではありましたがフィー(愛称)と呼んでくれました。

もう遠い思い出にはなりますがね。

4歳の誕生日と共にその日母様は帰らぬ人となってしまったのです。

私は目に大粒の涙を浮かべて、周りが止めるのも聞かず

「また目を醒ますから!」「母様はいま寝ているだけなの!!」そう言いながら母様にしがみついていたらしい

そんなこんなで

母様が亡くなって丸一年

私が落ち着きを取り戻しつつも母様の思い出に浸り父様とのデート写真がはいったアルバムを見ているとき。あの方々はいらっしゃったのです。

あの方はいいました

「今日から貴女の母は私です」と

豊満な胸を惜しみなく前面に出したドレスをきて男の好きそうな香水をふんだんにまぶした女

周りの使用人が目を奪われるのがいやでもわかる。

第一印象は「穢らわしい」

だった。

絶句している私にかまいもせず

「さぁ、今日から貴女はお姉さんになるんですよ」

「今日からよろしくね!お姉ちゃん!!」

後からひょっこりと現れた私より幾分か小さい少女はニコニコと笑っていた。

それに対して私は何を言われているか頭に入らなかった

後から揚々と歩いてくる父様は私の前につくと女の腰に手を回した

女は心得ていますとばかりに父様の胸にすりよった

「フィリア、今日から君の母さんになるフロロメリアとその子どものアリアだ。まだ母さんの事を忘れられないのはわかるが、新しい家族として受け入れてくれ。」

「父様?…なにを?」

さらに頭を真っ白にさせるようなことを言うのを止めて欲しい…エイプリルフールならとうに終わっりましたよ

「あぁ。アリアの事かい?もちろん僕とフロロメリアの子どもさ、年は3歳。これからはお姉さんとしてアリアの見本となるよう頑張りなさい」

「そんなことを聞いているのではないのです…3歳?ですって?私は今5歳なのよ?なら、父様が母様の代わりに仕事を請け負い方々に走り回っていると自慢げに言っていたのは全部うそ?本当はこんな穢らわしい女のところに行ってさらに子どもまで?」

5歳の私は公爵家の血をついでるためかやたらに頭が良かったらしい。

子どもは9ヶ月もあれば産まれる…なら母様が生きている間に裏切り行為にはしっていたんだとわかってしまった。

そう口走った時にはもう止められなかった。

「フィリア!!」

─バシンっ

5歳にして初めて親に打たれた瞬間だった。

私はその後放心状態でどうなったか覚えてない。ただ、父様だった男が女になにか言って一緒に部屋を出て行った

その帰り際、子どもが私をあざ笑うかのようにニヤッと広角を上げた顔は今でも忘れられない。



******


スフロファージ家は騒がしくなった。もちろん悪い意味で

「うわーん!またお姉ちゃんがいじめるーー!!」

「どうしたのアリア?まぁ、こんなに泣いては目がとけてしまいますよ。さぁ、この母に説明して頂戴」

泣きわめくアリアの声に光の速さでとんでくるフロロメリア

「ママー…グスン…あのね。あのね。お姉ちゃんが私にブローチを貸してくれないの!!キレイだからっ…触ろうとしただけでっ…手をパシッてするの」 

「まぁ!なんてこと!妹には物を譲るのがお姉ちゃんの役目でしょ!!」

「で…でもこれは母様の…」

「貴女の母は私だけでしょ!!いいから寄越しなさい!!」

無理矢理奪われたブローチは母様の形見…私に亡くなるちょっと前に母様手ずからくれたブローチだった。 

そのブローチも手元に帰ってくる頃には周りの装飾は色がハゲて変形し、真ん中の宝石も傷らだけで前の美しさは消え失せ石ころになっていた。

父様に泣きついても「子どもがやったことだから」とか「お姉さんなんだから我慢しなさい」とか言われ

なんなら「お姉さんなのに妹をいじめるなんて…どうしてこんな悪い子になってしまったのか」っと嘆かれ始める始末…

私はその時悟った。味方などいないと…

お祖父様は生きてはいますが隠居して領内の隅っこでお祖母さまとイチャイチャしていて、手紙などはすべて女が添削するため助けを求めることもできず…

使用人も新しい女主人にビクビクで私の言うことよりそっちを優先。しなければクビなので残った使用人はすべてが女派…

そんなこんなで私の幼少期はねじ曲がりに曲がり…




シスコンとして落ち着く事となりました。

こちらでは処女作となります。

温かい目で見てくれるとありがたいです。

以後お見知りおきを。

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