守るはずの神に侵略される人類
『おーい零!今週のテストどうだった?』
『また45点中2だよ!!みなまで言うな!ったく』
『一日9時間もRPGのゲームやってたらそうなるわな』
大多数の生徒の前で酷い点数をさらすことになった零はひどくご立腹だった。
『今日もテストの点でろくに仕事しないでグダグダしてる親父にいろいろ言われなくちゃいけないと思うと死にたくなるぜ。』
『まあそう言うなってまた明日な』
『またな』
▲▲▲
『ただいま~』
不安そうに帰ってくると親父が怒鳴ってきた。
『また点数低かったのか!!ええ?!』
『ろくに仕事もせずによくでけえ態度とれんな!あ!!』
このときの零は人生で一番キレていた。たまりにたまった怒りが大爆発していたようだ。
『もうお前なんて家の子じゃねえさっさと出ていけ!』
親父もさすがにキレてそう叫んだ。
『ああ喜んで、出て行かせてもらうよ。こんなに喜ばしいことはないね。クソ、最後までお前は最低のクズだったよ。』
そう言って零は家を飛び出していった。
▲▲▲
『ああ、これからどうしようか』
途方に暮れながら歩いているとそこは崖の上だった。零には一つだけ案が浮かんだがそれを実行する気にはならなかった。
だが
『自殺?できるわけ…あるな。こんなクソみたいな世界から逃げる唯一の手段だ』
そういった瞬間崖の先端に向かって走り、飛び降りた。飛び降りるときにこんなことを言った
『狂った世界とおさらばだ!!!』
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皆さんはこんなことを聞いたことはありませんか?
あまりにも酷い理由で死んでしまった人は誰も知らない世界に転生させられると
その転生された世界で自分がやることを達成すると自分の世界に戻れるという、都市伝説を
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『うっ、ここは?がっ!!痛みが、まさか死ねなかった?』
酷く痛みが走ったので死ねなかったことを疑うがそれを一瞬で消し去る言葉が聞こえた。
『いいえあなたは死にました痛みはただの思い込みによって生じたものでしょう。』
『お前は…だれ‥だ?』
『自己紹介が遅れました私は貴方の世話を任されたフェリスと申します、よろしくお願いします。マスター』
長々と自己紹介され開いた口が塞がらない零はこういった。
『えっと俺はなんだ‥異世界に転生して何かやることがあるのか?フェリス』
『はい!あなたにはこの世界の神を殺していただきます』
『ごめん、俺急用を思い出したからもう一回死んで元の世界に戻らなきゃ(汗)』
急に動揺して訳の分からないことを口走った零にフェリスはただ、冷たい目線を浴びせるだけだった。
『マスターもしかして馬鹿‥ですか?』
そしてフェリスが零を説得し終わったころ神の使いという化け物が王都マナフを襲ったと伝令兵から知らせがきた。
『マスター王都に参りましょう、そして神の使いを打ち倒しましょう』
『やだ!!!!!!!俺は戦える人間じゃない』
だだをこねる零を強引に王都にフェリスは引っ張て行った。
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『なん…だよこれ』
零が見たのはまさに地獄そのものだった。兵士の体が八つ裂きになり、血で土が染まるほどに人が死んでいた。
『マスターこれがこの国の現状でございます、どうか戦ってはくれないでしょうか?』
『ああ任せろこんなの見過せるわけがねえだろ!!』
零にある武器が渡されたこの剣の名はフランベルク、炎を纏っているという、鞘からから抜くことのできるものは転生されたもののみといわれている。
『この剣か、うわっ!あっつ!!火を纏う剣か面白いね』
『ではマスター行きましょう奴をいいえ、神獣ガースをともに倒しましょう』
二人でガースの足元に走り勢いにまかせて本気で斬る。ガースに少しだけ隙ができたところを狙い首を斬るが分厚く硬い革に妨害され思うように斬れない。
『くそっ硬すぎるどうすれば…あっ!そうだ火を纏えば』
『フェリス一回離脱しろ!!』
『マスター何を?』
『説明は今度いくらでもしてやるから今は命令に従え!!』
そういうと零は剣に炎を纏わせ、ガースの足元に行き足を、切り落とし体制を崩す
その隙に首に回り込み本気で斬り落とす、斬れはしないが炎が首に絡まりガースの体全体が燃え消滅した。
『よしっ成功だ』
零の作戦は斬ると同時に炎を相手に纏わせるというものだった。
『元の世界でゲームばかりやっていて助かったぜ』
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『マスターご無事で』
フェリスが心配そうにちかずいてくる
『無事だよ、心配かけたな』
『どうやって硬い革を斬ったのですか?』
『斬ってないさ、炎を相手に向かって放って纏わりつかせただけさ』
『なるほど!マスターにしかできないことですね』
[国王陛下がお見えになられた]
国王の名はスイエル、気難しくもなく何より子供だ。
『君がレイだね、国を救ってくれてありがとう』
子供のように無邪気な笑顔で出迎えてくれた。
『いえいえ、礼には及びません。当然のことをしたまです。』
この後騎士に任命する儀式があるから王宮に来てくれと頼まれた。
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『マスター儀式がはじまります!お急ぎください』
フェリスが嬉しそうに近寄って手を引っ張って連れて行ってくれた。
『は~これはまた盛大な儀式ですこと』
『あ!!レイこっちだよー』
スイエル国王がすごい笑顔で呼んでいる。