まぶたのうら
掲載日:2015/03/22
空が青い。
雲が白い。
木々が緑に。
染まっていく。
夕焼けは赤く。
夜空は、どこまでも暗く。
そこに浮かぶ星の数は、無数。
君の顔も。
僕の顔も。
笑っていて。
泣いていて。
TVのニュースも。
怒ったり。
悲しんだり。
誰かが、誰かが誰かを傷つけたり。
世界は、見られることで、かたちを作る。
見られていると、意識しているから、きれいになる。
見られていることを、意識したから、醜くなる。
海が果てまで続くのも。
山がはるか高く、天を突くのも。
年老いた木が、その身を苗床にして、続いていくことも。
誰かが見ているから、幻想的で。
まるで、絵画のようで。
現実味がなくて。
ゴミ箱の中に。
ぐしゃっと詰まった紙くずと。
包まれたキャベツの切れ端が。
きっと、自分の目で見てみたら、違うんだろうって。
まぶたを閉じた瞬間を。
見ることができないのなら。
そこに、見えた景色が、僕が思っている本物なのか。
それとも、実は勘違いだけなのか。
まったく別の表情が、まぶたの向こうに動いているなら。
世界は、知らないほどに、美しくいてくれますか?
それとも、僕が思っている以上に、醜いものですか?
いつか、それが、見えますか。
見えていない景色が見えたんだ。
きっと、僕の目は、欠陥品なんだ。




