入学式。
学校で投稿。誤字脱字ありましたら、報告おねがいします。
てか、文章が笑えないくらい酷いんですが。
「こらこら鈴ちゃん。言葉遣いが悪いよ? それに、人を馬鹿にしちゃいけません!」
「カナメ。私は事実を言っただけだ」
「まったくもぉ。あ、ごめんね君。鈴ちゃんってば、口が悪いから」
カナメと呼ばれた少女は、僕の目線の高さまで屈む。多分、頭頂部しか見えてなかったんだと思う。
一応、カナメさんの方は悪いと思っているのか、謝ろうとしてくれていた……筈だった。
「ほえぇ」
僕の顔を見るなり、なんとも間抜けな声を出すカナメさん。キラキラとした彼女の瞳はしっかりと僕を捉えており、気付いたら、目と鼻の先にまで綺麗な顔が近づいていた。
「あ、あの、ちょっと――ち、近いです」
いきなりの事で、理解が追いついていない。女の子特有の甘い匂いが、鼻孔をくすぐる。
「ほおぉ」
抑えつけられているわけでもなく、逃げ出そうとすればできるのだが。
純粋な彼女の瞳が、それを許してくれない。
「いや、あの、き、聞いてます!?」
頬が熱くなっているのがわかる。女性に近づかれた、それだけで、こんなに頭が真っ白になるものなんだろうか。いや、耐性がついてないのがそもそも当たり前なんだけど。
と、とにかく助けてほしい!
「――そこまでだ、カナメ」
このままだと本当にッ、と思った所で、救ってくれたのは鈴さんだった。カナメさんの頭部を両端から掴み、引きはがしてくれる。鈴さんの印象が少し変わった。
この人、結構良い人だったらしい。
「えぇぇ、鈴ちゃん酷いよぉ~」
「何が酷いんだ。ちっこいこの子が困っていただろう?」
……あ、助けてくれても、ちっこいって言葉は撤回してくれないんですね。
「鈴ちゃんも見てみなって。びっくりすると思うよ?」
「はぁ……一体何を見ろっていうんだ」
「いいからいいから。屈んでみればわかるよ」
……え。
僕の干渉する余地もなく、今度は二人が屈みこんだ。
ニコニコと笑顔を浮かべるカナメさんとは対照的に――頬を赤く染めている鈴さん。
カナメさんがニコニコしている理由もわからないけど、鈴さんはどうしたのだろうか。
さっきまで体調は良さそうだったのに……まさか、体調が悪いのに無理をさせてしまっったのか?
あわわわ。早い所、お礼を言わないと。そして、安静にして休んでもらおう。
「あ、あの、さっきはありが――へ?」
それは本当に唐突で、ふわりと香る、さっきとは違った甘い匂いに包まれた。と、同時に感じる柔らかい感触。
「カナメ。……これは反則だろ」
「でしょでしょ? 鈴ちゃんなら絶対そうすると思ってたよ~」
鈴さんに――抱きしめられていた。強くではなく、優しい手つきで。まるでガラス細工を扱うかのように。
「ふぁ」
片方の腕が、僕の頭にポンッと乗せられた。髪の毛の隙間を、鈴さんの指が流れ通る。
それを何度も何度も繰り返し。その度に、僕の口からは言葉が漏れた。心地いい。それだけの感情が、僕の心を満たしてくれた。
頭を撫でられるのは、母がしてくれた以来のこと。懐かしさと、心を埋め尽くす満足感で、僕は目を細める。
抱きしめられているという恥ずかしさよりも、ずっとこうされていたいという気持ちのほうが強かった。
「……これ、持ち帰ってもいいだろうか?」
「だーめ。私が目を付けたのが先だよ?」
「それなら、私が最初に声をかけたのが先だ」
「うわ~、ずるいよ鈴ちゃん! でもでもでも! 私だって――」
今日の夜か、夕方頃にもう一話投稿しますね。
そしたら、今日は少し推敲したいと思います。推敲しないと……この作品を少しでも駄作から遠ざけるために(使命感