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第1話「始まり」

どうも、ハイドです。約一ヶ月間お待たせして申し訳ありません。

機神戦記NOBUNAGA第1話を投稿したいと思います。

少々グダグダな感じがしますが温かい目で見守って下さいね。

ではどうぞ~。

 闇。漆黒の闇が辺りを覆いつくしている。その中に一つ、ぽつりと蝋燭の明かりがともっていた。それに照らされ独りの男が立っている。

 暗くてその顔や容姿は分からないが、両目の辺りから邪悪なるオーラが光っていた。

「天海法師、『ヤツ』の居所が分かりました」

 そこへ、何処からとも無く声が響く。暗がりの人物は、暫く間を空け口を開いた。

「・・・場所は?」

「荒王町です」

「そうか、ならば早急にそこへ兵を送れ。・・・万が一のことも考えて『アレ』も準備しろ」

「・・・御意」

 短き会話の後、ザッザッと足音が遠ざかる。どうやら、声の人物は去ったようだ。

「ク・・・ククククク・・・」

 暫くして、男の含み笑いが闇に響く。それは待ちわびたようなそんな笑いであった。

「ククククク・・・とうとう、とうとう見つけましたよ・・・『信長公』!アナタとアナタの持つ・・・『魔導機神』を手に入れ、今度こそ天下を我が手に!ククククク・・・ハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」

 邪悪なる欲望に満ちた笑い声、それは漆黒の闇にいつまでもいつまでも響いていたのであった・・・。


-荒王町

「やっばいっ!遅れる~!!!」

 さんさんと日光が降り注ぎ青い空が何処までも続く通学路をパンを口に咥えたまま全力疾走している黒髪をショートにした傍から見ればイケメンの男子に見えるほどボーイッシュな感じの少女が居た。彼女の名は中原千雨なかはら ちうごく普通の高校1年だ。

「こんな事になるくらいならゲームを夜遅くまでやるんじゃなかった~!」

 原因は、どうやら夜更かしのようで・・・。そんなこんなで、学校へと到着したのであった。


-市立荒王高校、1-Bの教室。


「おはようございまs」

「くぉらぁ!中原ァ!!また遅刻かァ!!!」

「ご、ごめんなさいぃ!!?」

 何とか教室には到着したものの、時刻はとっくに過ぎており、遅刻。ちょっとヤ○ザ風な担任の五十嵐誠一いがらし せいいちに大きな声でどやされ、ジャンピング土下座をする羽目となった。

「これで何度目だと思ってんだ!!?毎回毎回、遅刻かそれギリギリに登校しやがって!!!ナメてんのかァ!!!?」

「ふぇぇ!!?すいませ~ん!!!」

 だが、ジャンピング土下座をしても許されることはなく、千雨は誠一の説教地獄をうけたのであった。


「う~、酷い目にあったよ~」

「自業自得だよ~千雨~」

 誠一にどやされ、暫くしての休み時間。涙目で愚痴る千雨に、友人である坂原理穂さかはら りほにツッコミを入れられた。

「む~、理穂ってばたまには同情してくれたって良いんじゃない?」

「だって事実だもん」

「ド・・・ドライ過ぎる・・・」

 そんな理穂に反論するも、理穂から返された『事実』と言う言葉に、「orz」な感じでうなだれるしかないのであった・・・。

 そんなこんなで、授業して・・・友人と駄弁って、昼ごはんを食べて・・・退屈ながらも平和な日常。・・・そんな何時までも続くと思っていた日常が・・・この日を境に終わり、荒唐無稽で破天荒な非日常がやってくる事を・・・、千雨はまだ知る由も無かった・・・。


-同時刻、荒王町 裏路地


「糞!何処に居やがる!!」

「探せ!一刻も早く捕まえるんだ!!!」

 荒王町の裏路地・・・、そこであたりを見回しながら叫んでいる黒服の男達の集団がいた。どうやら何かを探しているようだ。その時、何処からとも無く声が。

「おーい、オメェら。お目当てのものは、ここに居るぜ」

 黒服の男達が一斉にその方へ振り向く。そこには塀があった。その上に、少年の面影を残した赤い髪を長く伸ばした青年が立っていた。

「い・・・居た!いたぞォ!!!」

「怯むな!数はこちらが上だ!撃て撃て!」

 それを見た黒服の男達は一斉に青年に向けてマシンガンを構え発砲。だが、青年はそれに動じる事も無く、飛んで回避した。そしてくるり。と体操選手のように一回転した後、着地する際に一人蹴り飛ばす。

「ぐはっ!!?」

「かっかっか、どうした?ワシを捕らえるんじゃねぇのか?」

「野郎ォ!ふざけやがって!!!」

 仲間をやられ激昂した黒服は再びマシンガンを構え青年に狙いを定める。・・・だが、

「スローすぎて欠伸が出るぜ」

 青年のほうが早かった。構えるより速く右ストレートが黒服の一人の顔面にめり込む。そのまま噴水のように鼻血を撒き散らしながらまた一人意識を手放した。

「ば・・・バケモノだ!敵いっこねえ!!逃げるぞ!」

「馬鹿野郎!逃げたら逃げたで法師様に殺されるのがオチだ!どの道やるっきゃねぇんだよ!!!」

 異常すぎる青年の強さに泡を食った黒服が逃げようと促す。・・・だが、結局はリーダーの一言でここにとどまることとなった。

「やれやれ、弱いもの虐めってのはあまり好きじゃないが・・・是非も無し。この力をあの『金柑頭』に渡すわけには行かんのでな。テメェ等にはちょいと眠ってもらうぜ」

 青年はニヤリと不敵に笑うと構え、黒服たちに言い放つ。

「我こそは織田家当主、織田上総介信長おだ かみそうすけのぶながなり!推して参るってなァ!!!」



「ふぅ・・・やっと終わった~」

「そうだね~」

 学校が終わり、放課後となった校舎をくたびれた様子で出てくる千雨と理穂が居た。見ての通りだが、2人は何処の部活にも入っていない。つまり帰宅部である。

「そういやさ~、千雨って何で部活行ってない訳?私の場合はバイトとかがあるからだけど」

「ん?ボク?ボクの場合は・・・」

 前々から思っていた事を千雨に問いかける理穂。千雨はそれを聞き、一呼吸置いて答えた。

「部活行ったら負けかなと思ってる」

「何処のニートだよ」

 あまりにも変な答えに、ジト目でつっこむ理穂。まぁ冗談だけどね。とかんらかんら笑いながら千雨は続けた。

「ホントの所、何て言うか・・・部活にいったって刺激があまり無いって言うか満たされないって言うかそんな感じなんだよね~」

「ふ~ん。何だか知らないけど欲求不満か何かかな?」

「まあ、そんなものかな。あ~・・・何かボクの頭にティンって来る様なもの無いかなぁ~?例えば、未知の生命体が町を襲ったりとか」

「ないない。ンな漫画みたいな展か・・・」

 千雨の言葉に、苦笑しながら理穂は言いかけ、絶句した。何故ならば・・・、

ズゥン・・・ズゥン・・・。

「(゜Д゜)」

「ん?理穂、どった・・・の?」

 突如、町に何体も巨大なロボットが現われたからだ。モノアイタイプのアイカメラを輝かせ、何かをしきりに探していた。そんな光景に、2人は勿論道行く人々は口をあんぐりと開けながら見ていた。

((本当に起こっちゃったよ・・・))

 胸中で同じことを呟く理穂と千雨。そんな、2人を他所に謎の巨大ロボットは何を考えたのか手に持ったマシンガンを構え発砲を始めた。

「うわあああああああああああああ!!!?」

「ぎゃあああああああああああああ!?!?」

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 突如として起こった阿鼻叫喚地獄。崩れる建物、逃げ惑う人々。たまたま置いてあった車に弾が当たり、爆発。炎上。普通の日常ではありえない光景であった。

「え、えええええ!?な、何これぇ!!!?」

「ンな事私に聞かれても分かんないよ!!!」

 半ばパニックになりながら、叫ぶ理穂と千雨。そこへ、

「やぁ~れやれ。何か表が騒がしいと思ったら・・・金柑頭の野郎『魔導機』を寄越しやがったか」

「「誰!!?」」

 声がして振り向くとそこには赤い髪を伸ばした青年が立っていた。驚きの声を上げる2人。

「名乗ってる暇はねぇ。・・・しっかし、参ったなぁ。生身の人間なら軽くあしらえるが魔導機となると骨が折れるぜ・・・。どっかに操者がいりゃあいいんだがなぁ・・・」

「千雨・・・何言ってんのこの人?」

「さぁ・・・どこか頭がイっちゃった人かなぁ?」

 ブツブツと呟く青年に、危ないモノを見るかのような目で話す理穂と千雨。ふと、青年の目が千雨の方を向いた。

「ひぇぇ!!?こっちに気づいた!!?ごめんなさいごめんなさい!口が滑っただけなんですぅ!!!」

「何言ってるのか分からんが落ち着け。・・・ふむ、お前操者としての素質があるな・・・。こんな辺境の地で操者を拾えるとは何とも僥倖だな。ただ、相手が野郎・・・しかも女装趣味なのはちとあれだが、まぁ構うまい」

「ぼ、ボクは女です!」

 先ほどの悪口を聞いていたのか?と勘違いし、青年に謝る千雨にクビを傾げつつ、青年はそう言うと、ブツブツと呟いた。その際、青年の野郎発言を聞き、反論する。

「え、マジ?・・・まぁ、それはさておきだ。お前、ワシと『契約』する気はねぇか?ワシの半身・・・『六天魔王ルシファー』の操者として」

「はい?」

 訳の分からない言葉に、目を瞬かせながら言う千雨。

「『魔導機神』の『依代』たるワシ。そして、操者が揃ってこそ、我がルシファーは無敵の力を得る事が出来る・・・。さぁ、契約するか否か?」

「全然話が分からないけど・・・何か凄い力がもらえるの・・・かな?」

「止めといた方がいいかもよ・・・。言ってる事厨二臭いし・・・」

 青年の言葉に、戸惑いながらも理穂に相談する千雨。当然ながら、彼女から制止の言葉がかかる。まぁ、当然といえば当然だろう。だが、暴れまわっている魔導機なるロボット達。逃げ惑う人々。放った弾丸により怪我人や死人も出ていた。

 このままでは、いつ自分らも死人の仲間入りをするかどうか分からない。・・・ならば、

「分かった、契約するよ。それで・・・あの暴れてるロボットを止められるなら」

「ふっ、気に入ったぜ娘。名前はなんと言う?」

 理穂の制止を振り切り、千雨は青年に言う。彼の問いかけに、千雨はまっすぐと目を見据え答えた。

「千雨。仲原千雨、それがボクの名前だ」

「千雨と言うのか。是非も無し、この『織田信長』・・・貴様を我が半身『六天魔王ルシファー』の操者としてここに契約するッ!」

 そう言うと、青年・・・信長は千雨の手を取り、それに口付けをする。するとどうだろうか?彼が唇を離すと同時に、千雨の手の甲に模様が浮かび始めた。・・・それはまるでサンスクリット文字ののような・・・そんな感じである。

-ギロッ!

「ちょ!?ちょっと!ロボット達がこっちに気づいたよ!!!?」

「え!?マジで!!?ど、どうしよう・・・」

 理穂の言葉にその方を見やると、暴れていた魔導機の一体が気づき、こちらに向かってマシンガンを構えてきた。うろたえるな、そこの娘!と信長が理穂に叫ぶ。

「契約した今、ワシと千雨の敵ではない!千雨、魔導機神を呼べ!」

「呼べって、どうやって・・・!?」

 千雨が信長に反論しようとしたその時、彼女の頭の中にあるイメージが浮かび上がってきた。それは、魔導機神を呼ぶときのイメージだった。すぐさま、そのイメージ通りに実行する。

「信長ッ!ボクの手を!!」

「応ッ!」

 信長の手を取り、天に掲げる。そして・・・、

「「天魔ッ!招来ッ!!!」」

 叫んだ。異口同音に。同時に、雲が立ち込め雷鳴が轟く。

-ドォォォォォォォォォォォォォン!!!

 次の瞬間、轟音と共に紫色の光が千雨と信長を飲み込んだ。眩しさに目を細める、理穂も逃げ惑っていた人々も、そして魔導機達も・・・。

 やがて、光が収まり理穂はおそるおそる目を開けてみた。すると、そこには・・・一体の巨神が立っていた。

 黒く光るボディ・・・、赤く光る二つのカメラアイ、背中には巨大な2対の黒い翼。神々しいオーラを放ち仁王立ちするその姿は、正しく威風堂々であった。

「あれに・・・千雨が乗ってるの・・・?」

 黒き巨神を見上げながら、理穂は呆然と呟くのであった。


 果たして、この黒き巨神は人類を守る剣なのか?はたまた滅ぼす悪魔なのか?・・・その答えは次回の講釈にて・・・。


続く・・・。

いかがだったでしょうか?

初の一次創作だったので、ストーリーを練ったり、それをどう描写していくのかと考えたりは勿論、リアルでの仕事が忙しくて投稿するのが遅くなりました・・・(泣)本当に申し訳ございません・・・。

さて、話は変わりますが物語の最後に登場した黒いロボット(信長のセリフで名前は分かってると思いますが・・・)・・・、『ラー○フォン』やス○ロボの『シュ○ウガ』をイメージしてみました。次回は、そのロボットが大活躍しますので楽しみに待っていてくださいね。では、次回予告をば。


次回予告

千雨「やっほー、千雨だよ。魔導機神に乗り込んで敵と戦うこととなったボク。圧倒的な力で魔導機神は、敵を倒していく。この力・・・これは一体なんなの?次回、機神戦記NOBUNAGA!第二話『ルシファー』!次回もこの小説に、天魔ッ!招来ッ!」


次回も楽しみに待っていてくださいね。それでは~(0w0)ノシ

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