徹夜(二百文字お題小説)
沢木先生のお題に基づくお話です。
「徹夜」をお借りしました。
ある建設会社の営業のエースである藤崎君は大事なお得意先との契約の最終段階の書類を作成するために一人で会社に留まっていた。
「外が明るくなって来たぞ」
警備員の佐々木さんがコーヒーの差し入れをしてくれたのが三時頃だ。
「間に合うかな」
少し睡魔が襲って来たのでトイレで顔を洗おうとフロアを出た。
「わ!」
藤崎君は廊下で何かにつまずいて転びかけた。
それは差し入れの夜食を買って来て力尽きて寝ている恋人の律子だった。
お粗末ですよね、やっぱり。