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⭕ 旅芸人一座 3


──*──*──*── キャンプ地


──*──*──*── テントの中


導師マオ

「 セロ、あんな事を言っちゃってほんかったのか?

  それに宝石だって── 」 


セロフィート

「 はて?

  なんの問題が有ります? 」


導師マオ

「 セロにしてはだいサービスしたじゃないか──って事だよ。

  ものセロじゃないって言うか── 」


セロフィート

「 はぁ?

  真剣な顔でなにを言うかと思えば──。

  恩を売っただけですし。

  魔獣ジエンダを倒した報酬を団長グエルナさんに請求しなくても、路銀には困りません。

  それに渡した宝石は、≪ にっぽんこく ≫の鉱山で採掘され、加工されたモノです。

  出回っていない事もしょう価値が高い宝石なのも事実です。

  ≪ エンデバリル王国 ≫で付けられる価値は知りませんけど、そくさんもんにはと思います? 」


導師マオ

「 疑問系かよぉ~~。

  馬車をなおすのはいけどさ、馬車馬がなくても走るようにするって、どうやるんだ? 」


セロフィート

動力原エネルギーを〈 (原質)(みなもと) 〉にします。

  馬車には〈 (原質)(みなもと) 〉を動力原エネルギーとして使えるよう魔法陣マジカルサークルえがきます。

  折角の馬車が壊れないようにコーティング魔法マジックも掛けます。

  ぎょしゃすわる場所にハンドルを付け、足で踏めるようにアクセルとブレーキも付けます 」


導師マオ

「 自動車っぽくするって事か? 」


セロフィート

「 “ 自動車もどき ” ですね。

  石炭も無ければ電気の無い時代です。

  馬車の中を民家のように出来る高度な錬金術が存在しているなら、誤魔化せるでしょう 」


導師マオ

「 誤魔化せるのかな~~?

  でもさ、結局は動けばいんだもんな。

  セロがするならちがいないよ! 」


セロフィート

「 嬉しい事を言ってくれますね 」


導師マオ

「 そうかな?

  れてるからだよ!(////)」


セロフィート

「 久しりに『 いいこと 』しちゃいます? 」


導師マオ

「 えっ(////)

  いのか?

  オレは嬉しいけど……(////)

  いのかな? 」


セロフィート

「 勿論です♪

  てください──マオ 」


導師マオ

「 セロぉ~~(////)

  愛してるよ♥️ 」


セロフィート

「 ワタシもです。

  誰よりもいとしいワタシだけのマオ── 」


 オレはセロの胸に飛び込んで抱き付いた。


 セロはオレを優しく抱きしめてくれる。


 気持ちが落ち着いてやすらぐかおりがする。


セロフィート

「( おやすみ、導師マオ様──。

   きみごのみの楽しい夢を見るんだよ。

   さてと──、≪ 大陸 ≫のに不浄の発生源が有るのかな?

   〈 ゴデッセルロドール 〉として、≪ 大陸 ≫が人類のかずを減らしたいなら、“ 大陸の意思 ” をまないとね )」


 セロフィートは熟睡スリープ魔法マジックで眠らせた導師マオの頭を優しく撫でながら古代エンシェント魔法マジックを発動させる。


 出現した魔法陣マジカルサークルの中央に映像がうつされる。


セロフィート

「( ふぅん?

   綺麗なはなばたけだねぇ。

   ほどねぇ──。

   ユラフの花に不浄をさせているのか。

   い事を考えるねぇ。

   ひるじゅんぱくで美しい無害なユラフの花も、かんには不浄をす有害なユラフの花に早変わりか── )」


 うつされている映像には、一面に咲き誇る純白で美しいユラフの花がうえに向いている。


 3枚のはなびらが重なっている中から、黒い不浄が空気ちゅうされている。


 不浄は風に乗って、ほうはっぽうへ運ばれて行く。


セロフィート

「( 不浄を風に運ばせて大陸全土へ送っている訳だね。

   不浄をはなばたけを焼け野原にでもしない限り、魔獣ジエンダあらわれ続けて人類のかずを減らし続ける──。

   これはマオには教えられないなぁ。

   仮にボクが焼け野原にしても “ 大陸の意思 ” でぐに復活させてしまえるから、無駄な事はしないでおこう。

   ≪ 大陸 ≫から賄賂を受け取ってしまったからね )」


 セロフィートはマオから渡された黄色の綺麗な石をすと微笑む。


 ≪ 大陸 ≫からの賄賂とは、不浄の濃度が高い魔獣ジエンダを倒したときに残った綺麗な石の事だとセロフィートは見抜いていたのだ。


セロフィート

「( 不浄からまれるのが魔獣ジエンダだけじゃおもしろが無いかな。

   あぁ──、そうでも無いみたいだねぇ。

   ふぅん…………魔獣ジェンダ以外にもまれているんだ──。

   悪魔デモン魔族ディモム魔神デーエンたぐいも不浄からまれるようにしたんだねぇ。

   でも、少しものりないかな。

   ボクのマオは “ 欲しがりさん ” だからね♪ )」


 別の光景がうつされている映像をはなばたけに戻すと、古代エンシェント魔法マジックを発動させる。


セロフィート

「( 旅にはピリッと効いたスパイスが無いとね )」


 セロフィートの古代エンシェント魔法マジックって、はなばたけに咲いている白くて美しいユラフの花のいろが、鮮血を吸ったように染まる。


 すべてのユラフの花ではなく、1000本に1本の割合でいろを変えた。


セロフィート

「( 高濃度の不浄をせるようごころを加えたから、近いうち魔獣ジエンダ悪魔デモン魔族ディモム魔神デーエンべる魔王サタンまれるだろう。

   これで多少は楽しい旅を送れそうかな♪

   まれ魔王サタンの事は “ 大陸の意思 ” に任せるとしよう )」


 セロフィートはうつされてい映像を別の光景に変える。


 には魔神デーエンひきいる魔族ディモム悪魔デモン魔獣ジエンダの大群がうつされていた。


セロフィート

「( 大群が大軍に変わるのも時間の問題かな。

   そのときすべてのくに(ぐに)に在る≪ 王都ベルフエルク ≫を落とすつだいをしよう。

   “ 大陸の意思 ” がくれた賄賂の御返しにね )」


 セロフィートは魔法陣マジカルサークルを消すと、読書を始めた。


 夜は静かに──れど、不気味さを増して過ぎ去って行くのだった。

◎ 訂正しました。

  やすらぐかおりりがする。─→ やすらぐかおりがする。

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