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✒ なんちゃって導師、大地に立つ! 2


──*──*──*── フィールド


 勝手に拠点にした《 遺跡 》から出発して、フィールドを歩いて移動する。


 どうやら、この≪ 大陸 ≫には怪物モンスターは出現しないらしい。


 遭遇するのは、からだから不浄をしている魔獣ジエンダばかりだ。


 しかもだ、魔獣ジエンダには普通の攻撃をしてもまったかなくて、元素エンシェント魔法マジックで攻撃をしないとダメージを与えられない。


 とどのつまり、元素エンシェント魔法マジックを纏わせた剣で攻撃しないとトドメを刺せないし倒せない──って事だ。


 元素エンシェント魔法マジック魔獣ジエンダを弱らせて、元素エンシェント魔法マジックを纏わせた剣でってトドメを刺す方法で、オレは襲い掛かって魔獣ジエンダつぎ(つぎ)に倒して行く。






 えっ──超越の(トランセンド)魔法使い(マギタ)けん吟遊大詩人のセロと大陸神のつかいのキノコンはなにをしてるかって??


 遭遇した魔獣ジエンダかんいどんで倒すオレの勇姿を、離れた安全な場所で見てるだけだよっ!


 魔獣ジエンダを倒すつだいをセロがしてくれる訳が無いんだ。


 セロが戦闘に参加してくれないなんてのは、すでに分かり切った事だから、オレは諦めている。


 キノコン迄一緒になって安全地帯で応援してくれてるのも、予想してたよっ!!


 倒した魔獣ジエンダの死体は残らないから、回収が出来ない。


 不浄が空気ちゅうに散って、姿が消えてしまうからだ。


 死体を回収する事が出来ないから、素材や肉を得る事が出来ないんだよな。


 山とか森にはいって、さんさいそう薬草ハーブキノコなんかをさいしゅしたり、狩りをして動物をつかまえたり、罠を仕掛けたりして爬虫類,昆虫をつかまえたり、川で釣った魚を≪ 村 ≫や≪ 町 ≫で売って収入を得るしか無いみたいだ。


 まぁ、この≪ 大陸 ≫で使われてる硬貨はセロが〈 (原質)(みなもと) 〉で構成してくれるから、無理してさいしゅしたり、ったりする必要は無いんだよな。


 わざ(わざ)買い物しなくても、セロが必要な物を〈 (原質)(みなもと) 〉で構成してくれるしぃ~~!






導師マオ

「 ふぅ……。

  元素エンシェント魔法マジックを纏わせてない剣で攻撃してもダメージを与えられないのも “ 大陸の意思 ” が関係してるのか? 」


セロフィート

「 そうです。

  普通の武器での攻撃がとおってしまうと、地上人に倒されてしまいます。

  魔獣ジエンダの存在意義は、≪ 地上界 ≫に蔓延はびこる “ 地上人のかずを減らす事 ” です。

  地上人に倒されてしまう弱い魔獣ジエンダなどろんがいです。

  地上人には使えない “ 不思議な能力ちから ” で倒せるようにしているのも “ 大陸の意思 ” です 」


導師マオ

「 マジかよ…。

  セロがオレの為に用意してくれた剣なのに…… 」


セロフィート

「 ≪ 大陸 ≫ではなによりも “ 大陸の意思 ” が優先されます。

  マオの為に用意した剣が元素エンシェント魔法マジックを纏わせないと魔獣ジエンダに使えないのは仕方の無い事です。

  人間に対しては、そのままの状態で使えますから安心してください 」


導師マオ

「 人間相手には剣に元素エンシェント魔法マジックを纏わせなくても使えるって事か。

  かった! 」






セロフィート

「 そろそろ、西のほうがくに≪ 集落 ≫が見えてる筈です 」


導師マオ

「 やっとかよぉ~~~~。

  《 遺跡 》を出発して2ヵ月かぁ~~。

  長かったよな~~ 」


セロフィート

「 快適なキャンプ生活を送れていたでしょうに 」


導師マオ

「 それはまぁ……そうだけど……。

  その≪ 集落 ≫にはさ、まれる《 宿屋 》は在るのかな? 」


セロフィート

「 無ければキャンプでいでしょう 」


導師マオ

「 マジかよぉ~~。

  オレ、ちゃんとしたベッドで寝たいっ!!

  いたうえで寝るのはなんだけどぉ!! 」


セロフィート

なにを言います。

  導師マオ様の為にじょうしつを用意してます 」


導師マオ

だろぉ~~。

  ベッドが駄目アウトなら、せめて現代のぶくろとかさぁ…… 」


セロフィート

ぶくろなんてすぐれて便利なキャンプ道具が、この時代の≪ 大陸 ≫に有る訳ないでしょうに。

  初心に戻り、質素なキャンプをとおして旅の醍醐味を楽しみましょう 」


導師マオ

「 せめてタオルケットとか…… 」


セロフィート

「 導師マオ様、タオルケットなる物は無いです 」


導師マオ

ひでぇ……。

  エプロンやテーブルクロス,ランチマットはしてるくせにぃ~~!! 」


セロフィート

「 はいはい 」






導師マオ

「 しっかし、ほんに不浄を纏った魔獣ジエンダしかないんだな。

  不浄ってさにでも有るもんなのか? 」


セロフィート

「 不浄の発生状態は≪ 大陸 ≫ に依って異なります。

  別の≪ 大陸 ≫では地面の裂け目から噴きしている場合が有りますけど、この≪ 大陸 ≫では地面に裂け目は見当たりません。

  から不浄が発生しているか現状では分かりません 」


導師マオ

「 えぇ~~。

  魔獣ジエンダに形成されるまえに不浄を消せたら──って思ったんだけどなぁ…… 」


セロフィート

「 不浄を散らす事は出来ても消す事は出来ませんよ。

  不浄を消すには浄化能力が必要となります。

  てんみんですら、不浄を浄化する事は出来ませんでした。

  不思議な能力ちからを駆使し、魔獣ジエンダとして実体化した不浄を散らすだけで精一杯でした。

  不浄を浄化するのは聖女の役目です 」


導師マオ

「 聖女……か。

  導師の伝承が残ってるならさ、聖女の伝承は無いのかな? 」


セロフィート

「 さて、どうでしょう。

  聖女の存在など、どうでもいです。

  聖女は導師マオ様の “ 商売がたき ” と思ってください 」


導師マオ

「 えぇ~~~~。

  不浄を浄化してくれるしょうな存在なのに敵認定しちゃうのかよ 」


セロフィート

「 “ 大陸の意思 ” が聖女の存在をしとしてない以上、この≪ 大陸 ≫に聖女が現れる事は等分ないでしょう 」


導師マオ

「 そういうもんなのか?

  協力とか出来たらかったのにな…… 」






大陸神の御遣い

「 セロフィート様,導師マオ様──。

  ≪ 集落 ≫が見えてましたエリ 」


導師マオ

ほんか?

  やっとぉ~~ 」


大陸神の御遣い

「 あまり裕福な≪ 集落 ≫とは言えませんエリ。

  魔獣ジエンダの被害に遭っている所為ですたまえですエリ~~ 」


導師マオ

「 えぇっ!?

  折角の≪ 集落 ≫なのにかよ 」


セロフィート

「 導師マオ様、≪ 集落 ≫で暮らすしゅうみん達のまえで派手に魔獣ジエンダ退治しましょう 」


導師マオ

「 どゆことだよ? 」


セロフィート

古代エンシェント魔法マジックを使い≪ 集落 ≫へ魔獣ジエンダを集めます。

  ≪ 集落 ≫をじゅうりんする魔獣ジエンダの群れをさっそうと現れた導師マオ様が立ちはだかり、魔獣ジエンダを一掃します。

  今回はワタシと大陸神のつかい様も戦闘に参加します 」


大陸神の御遣い

「 ボクはしゅうみん達の避難誘導をしますエリ 」


導師マオ

とどのつまり、魔獣ジエンダの群れを集めて故意に≪ 集落 ≫を襲わせて、しゅうみん達に “ 恩を売る ” って事かよ 」


セロフィート

「 はい♪

  導師マオ様の存在をしゅうみん宣伝アピールする為の演出です♪ 」


導師マオ

ひでぇ事するぅ~~ 」


セロフィート

「 必要な事です。

  では早速、始めましょう。

  ≪ 集落 ≫の周辺に結界も張ります。

  結界にはいった魔獣ジエンダそとれなくします 」


導師マオ

「 せめてしゅうみんから被害者がないようにしてくれよな…… 」


セロフィート

「 はいはい。

  死者はしませんけど、怪我人はします。

  回復ヒール魔法マジックで傷をいやし、導師マオ様の株をげてください 」


導師マオ

「 ……………………頼むからさ、ほど(ほど)にしてくれよ? 」


セロフィート

「 はいはい 」


 セロは笑顔で返事をしてくれるけど、まったもって信用は出来ない。


 もの事だけど、セロからすれば、人間なんていくらでも替えのく、使い捨ての玩具おもちゃなんだな……。


 はぁ………… “ 導師マオ様 ” の晴れ舞台の為に、貧しい≪ 集落 ≫が魔獣ジエンダの群れに襲われる事になるなんてなぁ……。


 だけど、オレにはセロをめる事は出来ないんだ。


 セロにれちゃってるからな(////)

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