第二章 故郷を目指して EP1出発 パート1
色々かくかくしかじかあって、俺はエルフの少女、リザと共に彼女の故郷、魔大陸・ベルへゼ地区にあるエルフの里へ向かうことになった。しかし、魔大陸へ渡るのは困難を極める。
「通行証、船の手配、何よりお金…考えることが山積みだな…」
「お金ならもってる」
リザの言葉にきょとんとしてしまった。
「どれくらい…?」
差し出されたリザの手を凝視してしまった。そこには、3万ペル、1ペル大体日本円で50円ぐらいなので、150万円である。ちなみにこのせかいでもかなりの金額になるらしい。
「マジすか…」
多分これだとノーテル大陸までは持つだろう。
「お金の問題は当分ないだろうが、通行証をどうするか…」
「アマネ、私どうする?」
一瞬言葉の意味を理解できなかっがすぐに分かった。リザは魔族この世界では畏怖の対象。ゆえにこのまま道を歩く訳にはいかない。
「う~んどうしよっか…」
「「う~ん」」
二人で同時に唸ったのが少し面白くて噴き出してしまった。
数分後二人で考えた結果、基本は徒歩、大陸間では船、洞窟を通れば通行証はいらないのでそうすることにした。
「はい。じゃあこれ着て」
「これは?」
首を傾げたリザがかわいいのは最初からだが、さらに磨きがかかったきがする。
「フード付きのローブだ。顔隠さなきゃだろ?」
「あの~、どうやって着るの?」
どうやら彼女はこれを着るものと認識できなかったらしい。彼女が今着ているものはぼろ切れと区別がつかないので着てもらはなければ困るのだ。俺の理性が保たれている間に。