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              EP13 契約と悪魔の帰還 ~宿主を添えて~

いつも読んでいただきありがとうございます!

第4章最終回です!

 リザの誘拐事件が終わって、イザルバンに帰ってきてから、今日で一週間が経とうとしていた。


「すー……すー……」


そして、イザルバンの病院のベットで寝息を立てているのは事件を解決した、アマネ フジヤである。

彼は、事件解決直後に突意識を失った。そして、今は病院で寝ているというわけだ。一週間も。


「早く起きなさいよね……」


私―――アリア・ムール・ハイリシア改め、アリア フジヤは、ベットで横になっている彼に向かって、ボソッと呟いた。リザは、かれこれ1週間ほど飲まず食わずだったのだが、少し休養すると、すぐに良くなった。(私の家のベットで、二日寝て治るってどういうことよ……)

しかし、アマネは違った。

呼吸もしてるし、傷は治癒魔法で完治している。(優秀な治癒師(ヒーラー)がいてよかった)だが、なぜか目を覚まさない。医者や治癒師(ヒーラー)でも分からないとのことだ。


「いつまで寝てんのよ……」


私はつぶやくと、その場を後にしようとした。

その時、病室の扉が開いた。


「あ、来てたんだ」

「まぁね」


リザである。彼女が無事だったこのとは本当に喜んだ。しかし、全力で喜ぶことはできなかった……。


「流石にさ、寝すぎだよね……?」

「ほんとうね……」


病室には、彼の寝息と私たちの沈黙が流れた。



・・・


 一方そのころ、(アマネ)精神世界(心の中)にて。


「5分だ!!」

「3分じゃ!!」


俺とこの‘‘悪魔さん‘‘は言い争っていた。

まず、俺が現実に復帰するにはこいつと契約しなきゃいかんらしい。そして、契約の条件として、


1.制限時間付き(破ると、‘‘悪魔さん‘‘に意識を乗っ取られて、勝手に暴れだす)

2.魔眼の使用は一回につき、五回まで


というのがあった。

別に、これ自体に問題はない。だが、制限時間を10分に伸ばせないか、という交渉に入った途端……


「5分!!」

「3分!!」


このありさまである。

俺は‘‘デモンストレーション‘‘とか言って、この‘‘悪魔さん‘‘がガストスを倒し、リザを助けるところを見た。それを受けて、「3分じゃ足りなくね?」と思い、10分にしてほしいと、頼み込んだ。

しかし、この‘‘悪魔さん‘‘ときたらかなり頑固で、10、9、8、7、6……と、どんどん、俺が下げていき、


「5……」

「3分!!!しつこいぞ、おぬし!!」


今に至る……。


「何でダメなんだ!」

「だ~か~らぁ!言ったであろう!おぬしの体がもたんと!」

「いいや持つね!」

「持たん!」

「持つ!」


あれ?論点ずれてない?と思った人もいるだろう。

そう。こんなことをしているから、一週間も現実に戻れないのである。

リザ、アリア、……ごめん……。


「ああ、もういい!」

「分かってくれたか!」

「おぬし、一度使ってみるとよい」

「おお!ってここで使えるの?」

「ここは精神世界じゃ。思いっきりやるといい……」


何か意味深なことを‘‘悪魔さん‘‘が言ったがそんなのは無視だ!無視!


「どうやってやるんだ?」

「今から貴様に発動時の感覚を体験してもらう」

「はい!」

「やることは簡単じゃ。まず、指を一本‘‘折れ‘‘」


ん?んん?


「はようせい」

「は、はい……」


俺は指を一本折った。精神世界なので痛みはしなかった。よかった~


「その状態で、目をつむれ」


俺は目をつむった。すると、突然体中に激痛が走った。それはとてもじゃないが耐え難いもので、俺は目を見開き、叫んだ。


「あ"ぁぁぁぁっぁああぁぁぁああaaaaぁぁぁああぁ!!!」


5秒後、痛みは治まり、俺はうずくまっていた。


「……何すんだよ……」

「それが、発動後の反動じゃ」

「……反動?」

「わらわは人間の体で使用すると、多大な負荷がかかる。現実世界では気を失う暇すらないぞ。ちなみに今のは2分使用した時の反動じゃ」

「…………」


俺は絶句した。


「そして、反動は使用時間が長ければ長いほど、大きくなる。わらわの言わんとすることが分かったか?」

「つまり、5分も使うと、とんでもない痛みに襲われると」

「痛みだけで済んだら、まだよいがな……」

「…………す」

「なんじゃ?」

「……3分でお願いします……」

「このわからずやめ……最初からそう言っておればよいものを……。まぁ、力の方は安心せい。どんなに強くとも、神レベルの奴に喧嘩を売らない限り、3分以内に倒せるぞ。何人いようがな」


俺は一人安堵した。わざわざこちらからそんな大物に喧嘩を売りに行くことはしないしな。効力の保証はあるらしい。まぁあのガストスを瞬殺してたもんなぁ……。


「さあ、契約も済んだことだし、帰った帰った」

「ああ。いや、でもどうやって……」

「しょうがないのぉ」


‘‘悪魔さん‘‘改め、ベルイズは俺の前まで来ると、デコピンをかまして来た。


「あいた……」


これの声と同時に、意識がもうろうとする。ベルイズの美貌ととても‘‘悪魔な‘‘笑顔に見送られ俺は意識を浮上させていった。



・・・



 「…………起きてよ……」


アリアの声だ。もう朝か……


「………んん……あともうちょい……」

「「え⁉」」


リザの声も混じっている。まさか美女二人に起こされる日が来るとは……。

っておい!何、感動に浸ろうとしてんだ!起きなきゃまずいだろ!散々待たせたのに!

俺はそんな心の声にたたき起こされた。


「ああ、もう!分かったよ!起きればいいんだろ?起きれば!」


瞬間、場に沈黙が流れた。リザとアリアがいる。それは良い。しかし、なんでそんなに機嫌悪そうなのかな?


「「この~馬鹿垂れが!!!」」


そう言いながら、二人がとびかかってきた。


「え、ちょ? うわぁぁぁぁぁぁぁあ!!」


しかし、俺の「ぼっこぼこにされる!」という予想は見事に裏切られた。

二人は俺に抱き着いてきたのだ。


「心配したんだから!」

「起きてるなら、さっさとそう言いなさいよ!」


方や大泣き、方や怒り泣き(大泣き)で俺の病室(個室)は一時めちゃくちゃうるさくなった。


「なんていうか、その……ただいま?」


困惑しながらそう言うと、二人はこちらを向いて、


「おかえりなさい!」

「お、おかえり……」


方やデレデレ、方やツンデレ。う~む、何とも言えない充実感が……って違う違う!そうじゃない!


「ありがとう」


俺は二人にそう言うと、まとめて抱きしめた。


後日ライラが飛んできた。

こっちも抱き着かれた。

イタカッタ……



 こうして俺は、復活し、数日後退院。改めて完全復活を遂げた。入院生活を経て変わったことと言えば……


『全く、毎日毎日いちゃつきよって……』


俺にしか聞こえない、ベルの愚痴が聞こえるようになったぐらいだな……。


第4章 北の大地で誘拐事件 完

第5章へ続く

次回

第5章 無の兆し EP1 アストラ王国


乞うご期待

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