EP8 怒りの強襲
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「お前たちの親玉はどこだ……!」
俺は強盗犯たちを問い詰めていた。どうやらこいつらはリザをさらった奴らと同じ盗賊団らしい。
「へっ!何を言われようが口は割らないからな!」
「このっ!」
俺が拳を振り上げると、アリアがさっと手で制した。ライラも流石にまずいと思ったのか、「兄貴!落ち着けって!」と俺を止めてくれた。
「私がやるわ」
アリアは強盗たちの前に行くとしゃがんで、目を合わせた。
「‘‘あなたたちの親玉とアジトの場所はどこ?‘‘」
途端に強盗たちの目から光が消え、
「……17番地の裏路地の酒場だ。親分もそこにいる……」
がたいと威勢が良かった強盗たちがあっけなく口を割った。
「ありがとう。じゃあ、‘‘これからどうするか分かるよね?‘‘」
「はい……案内します……」
案内までしてくれた。
「いったい何をしたんだ?」
俺は強盗たちのアジトへ行く道中、アリアに聞いてみた。
「洗脳の魔眼よ。船で言ったでしょ?」
「ああ!あれか!便利だな……」
「何か良くないこと考えてない?」
「い、いや?」
「‘‘今考えていたことを教えて‘‘」
「……洗脳の魔眼があれば、アリアが俺にデレデレしている姿が見れるのかなと思いました……」
「ば、ばか!何考えてんのよ!もう!」
「はっ!今俺は何を言って?って俺に使うなよ!」
ライラがいたので気まずくなったのは置いといて、
はたから見たら痴話げんかにしか見えないのだろうなぁ~
・・・
「ここです」
アジトに着いた。
「お疲れ様。魔眼閉眼」
すると、途端に強盗たちが正気に戻ってわめき出したので、かなり腹が立って、グランで酒場の中に吹っ飛ばした。
「何もんだ!」
「親分とやらと話がしたい」
「はぁ?何の用だ!」
どうやら、話の分からない連中らしい。
「待て」
奥から、一際圧のある声が響いた。
「俺が親分だ。で、お前ら何の要件だ」
「エルフの少女をついさっきさらった魔眼持ちはどいつだ」
「魔眼持ちか……ここにはいないそれしか教えられることはねえよ。帰んな」
「分かった。ありがとう。じゃあ、もう用はない」
「は?」
こいつらは俺たちをここから出さないつもりだ。出口の方面に武装したやつが多いのが証拠だ。
なので、先手を打つことにした。アリアからのOKの合図と同時に俺は親分だけにグランを発動した。
「何⁉」
親分は不意を突かれて動けないようだった。
「てんめぇ!」
下っ端たちが襲い掛かって来るが、この場合、この国では正当防衛に似た法律があるので、ありがたく切らせてもらおう。
カンッ!キンッ!
サムライソードを生成し、襲ってくるやつをばっさばっさと切って回った。途中から、賊どもの顔が恐
怖で染まっていたが気にしない。俺は怒っているのだ。これくらいは当たり前だろう。
アリアは、糸を出す魔法で、襲ってくる相手をサイコロステーキ状にカットしていた。
こいつは怒らせないでおこうと天に誓った。
ライラは前に渡した‘‘アームブレイド‘‘でこちらもばったばったと敵をほふっている。我ながらこの小手すごいな……。ライラの奴め相変わらず戦いに夢中だな。
手は止まらず、俺は自身も返り血まみれになりながらも刀を振った。
はじく。振り上げる。振り下ろす。血をかぶる。この一連の動作を、作業的に、怒りに身を任せて行った。
あちこちで悲鳴が上がったが知ったことではない。俺から嫁を奪ったのだ。これくらいは、むしろ甘すぎるくらいだ。
・・・
親分以外の賊は全員殺した。
「何でもするから!命だけは!どうか!」
震えた声でそう叫ぶ親分にアリアは目を合わせた。作戦通りである。
「‘‘今日エルフの少女をさらった魔眼持ちはどこ?‘‘」
「……最北の村、ノルス村の地下にある本部にいます……」
「‘‘その人の名前と賊内での役職は?‘‘」
「……名前はガイトス。役職は、賊のトップです……」
「そう。じゃあね」
ライラが親分の首を落とした。
俺の消耗が大きいことを分かってくれたらしい。
流石に、人をこう何人も殺すと、精神的にきついものがあるな……。
・・・
指針は決まった。
俺たちは、リザを助けるため、最北の村、ノルス村へ向かうことになった。
待ってろよ……魔眼野郎!!
続く
次回
寒さは気合で吹き飛ば……ってできるか!!




