EP3しんみりした時間を返せ!
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更新が遅れてしまいすみません!
翌朝、俺は隣で寝ていたはずのリザにたたき起こされた。
「起きて!アマネ!」
「ん…なんだリザ?」
「寝ぼけてる場合じゃない!ギルドからお呼び出しよ!お、よ、び、だ、し!」
どうやら俺はギルドに呼び出されているらしい。え?なんで?と困惑しつつも、俺たちはギルドへ向かった。
「アマネ フジヤ様ですね。どうぞこちらへ」
説教されるのかとドキドキしてしていたがどうやら違うらしい。明らかに来客として優待されている。
「こちらのお部屋にございます。すでに、お相手方はすでに中でお待ちいただいております。忠告ですが貴族の方々なので、機嫌を損ねない方がいいですよ。では、どうぞ」
案内員に促され俺たちは部屋に入った。
「え?」
俺は開いた口がふさがらなかった。相手も同じく、「はぁ?」という顔をしている。すると途端に、表情を変えて、
「…私の…しんみりしていたあの時間を…返せ~!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
パン!
と爽快なフルスイングビンタの音が部屋中に響き渡った。
「うちの娘が本当にすまない!こら!ちゃんと謝罪しなさい!」
ビンタしてきた娘の父は謝罪してきたが、本人のアリア・ムール・ハイリシアはツーンとしていて一向に口を開かない。
「アリア!お前というやつは」
アリアの父がしびれを切らし彼女に手を上げそうになったので、俺は焦って止めた。
「まぁまぁ落ち着いてくださいよ。今回のことは気にしていませんから。それで、イザルバン王国(ノーテル大陸の国の一つ)の代表的な貴族のハイリシア家の方々がどのようなご用件で?」
俺は下手ながらも頑張って敬語を使った。
「実はな我々の家がもう老朽化でな、もうあちこちがたがたなんじゃ。そこで、ここ一帯の全ての道の舗装工事を一瞬で終わらせたという君に我が家の改築を依頼したい」
なるほどそういうことか。要するにクラフターの``作り替え``でリフォームしろという訳か。
「失礼ですが、報酬はいくらですか?」
単刀直入に聞いてみた。結局はそこなのだ。良ければ受ける。悪ければ断るまで。
「10万出そう」
「それは何かに基づいた金額ですか?」
「我が家の会計担当に調べさせた改築にかかる費用だ」
俺は大体目を見れば、そいつの考えはおぼろげだがつかめる特に、欲、なんかは。
こいつ、嘘をついてるな…。
「実際に見てみてもいいでしょうか?」
俺はオブラートに包んで言った。
「家を、しかも貴族の家の改築がたった、10万何て言いませんよね?ましてや、あちこちボロボロなのでは?」
挑発気味で言ったが、さすがは大貴族これしきの事では動じないようだ。
「そうだな。実際に見てもらった方が良いな。では、依頼は引き受けてくれるということでいいんだな?」
こいつ、俺を誘導して依頼を断りづらくしたな。まぁもともと受けるつもりだったけど。
「はい。では、謹んでお受けいたします」
こうして、俺たち(実際に作業するのは俺だけだけど)はハイリシア宅の改築工事を受け持つことになった。
「さぁ上がってくださいな」
アリアの母に促され俺たちはハイリシア宅に入った。結論から言うと、状態はあまりよくなかった。外壁の塗装が剥げていないので一見大丈夫そうに見えが、内装は壁にひびが入っていたり、明らかに腐っていたりした。
なんでこうなる前に業者を雇わなかったんだ…。
「30万ですね。これだと」
俺は妥当な金額を提示した。10万で引き受けていたら割に合わなすぎる。いくらスキルとは言え魔力は使うし立派な肉体労働である。
「分かった。30万だな。少し待っていてくれ今用意する。アリア、部屋で休ませてあげなさい」
そう言って、アリアの父はどこか家の奥へ行ってしまった。
アリアの部屋で、俺たち談笑していた。
「全く、こんなに早く再開するなんてね」
アリアが皮肉ったが、リザはご機嫌で、
「アリアにまた会えて嬉しいわ!」
と、言ってはしゃいでいる。ライラは、ふかふかのベッドで丸くなっている。
「ところで、アレ、使ったの?」
アリアが前回の別れ際に渡してきた高い媚薬を使ったのか、ということだろう。
「まだだよ!」
俺はとっさに否定した。
「まだ?じゃあやっぱり使うつもりなんだ」
そういいながらアリアはくすくすと小悪魔っぽく笑った。リザが終始首をかしげているのが、気づいてい
ないという証明になるため、かなりの救いだった。
金が準備できたので始めてくれ、とアリアの父から言われ、俺は金額を確認し作業に取り掛かった。
「要望があれば受け付けるぞ?」
と、俺が言うと、使用人までもが俺の近くに殺到した。
あらかた要望を聞き終えた俺は、さっそく脳内でイメージを膨らませた。
「じゃあ行きます。ちょっと危ないので俺の後ろに」
皆を下がらせた後、俺はスキルを発動した。
ガタン!ゴゴゴゴゴゴ!
大きな騒音を立てて、家が作り変わっていく。俺の知る元の世界の間取りを参考に、部屋を増やし、要望にはできるだけこたえる形で作り変えた。
数分後
「できました」
工事は終了。中に入った途端、皆新居に大興奮がご様子だった。俺は家の中を案内し、依頼料をもらって、その場を後にした…
いや、しようとした。この時俺はまだ知らなかったのだ。アリアの父、ハイリシア公爵の真の目論見に…。




