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           EP2 悲劇 パート2

いつも読んでいただきありがとうございます!

 430年前。

「お父様!お父様!!」

当時12歳のクリファは叫んでいた。その日、クリファの父、魔王クラニアスが死んだ。死因は2年前に発覚した不治の病だった。クラニアスの寝室に一家全員が集まり彼を弔った。家族葬が終わり、クリファの母が今後の方針について話し始めた。

「後継者が決まり、葬式も兼ねた戴冠式(たいかんしき)が終わるまで決して口外してはなりません。混乱が生じ卑しい奴らが反乱を起こすかもしれませんから。そして、次の魔王ですが``遺書``に従って取り決めます」

クリファはいつも優しかった母の凛とした姿に驚き、他の家族は遺書があることに驚いた。

「静粛に」

ざわついた広間をクリファの母が一括した。

「遺書を読み上げます。我、クラニアス・アーク・アスモシアスここに遺言を残す。我が愛しき家族たちよ、まずは私を今まで支えてくれたことに感謝する。これから、我の後継者、新たなる魔王を発表するが貴公らの全力をもって支えてほしい。改めて、我が後継者、改まる魔王の名は」

その瞬間時が止まったかのような静寂が流れた。そして、母はクリファに微笑みかけて…。

「我が娘、クリファ・アーク・アスモシアスである。この決定に一切の反論、疑念を持つことはこのクラニアスの名のもとに断じて許さん。しかし、不安に思う者もいるだろう。だが、我は、我が娘にこの国を任せると決めた。どうか、我の最後の我がままを聞いてくれ。クラニアスより家族の皆へ愛をこめて」

母が遺書を読み終えても広間は静寂に保たれていた。誰も「こんな子供に!」と騒ぎ立てる者はいなかった。こうして、クリファはアーク・アスモシアスという姓を受け魔王に就任した。


  429年前

 戴冠式にて

「ここに、父クラニアス・アーク・アスモシアス殿下の死去と、私クリファ・アーク・アスモシアスの魔王就任を宣言する!」

クリファは魔王城の玉座を立ち、声を張り上げた。今でも何が何だかわからないし、急に父が死んで、まだパニック状態にあるというのに血筋には逆らえなかった。ただ、明確にお飾り扱いされるよりはここで自分を殺して魔王としてふるまった方がよっぽどましだという直観に身を任せてクリファは懸命に魔王を演じた。当時13歳のクリファには精神的にギリギリの状態だった。しかし、そんな時、とある一人の少女が彼女を救うことになるのはもう少しだけ後の話である。


「私はヴァルキアス家長女。ワリュザーレ ヴァルキアス!恐れながら、私をあなた様の…クリファ様の騎士として私を!…お傍においてはくれませんか?クリファちゃん」

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