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         EP1肝試し パート2

 自分は一体どうなったのだろう。あの激痛は、やはり死んだのだろうか。あの世というのは、湿気が多くじめじめしていて、地面は柔らかく、水や岩や苔のにおいがするのか。おととし死んだじいちゃんの家の、近所の公園みたいだ。どこか懐かしい…。

「んなわけあるか~!」

と言って僕は飛び起きた。あれ?足がある。腕もある。見たところ翼や尻尾もない。いたって正常な人間の体(傷一つない)である。

「どうなってんだ…?」

状況が呑み込めないでいる僕は、数分呆然としたがのどが渇いたので水場を探すことにした。

 数分後、

「あった!」

やっと水場を発見した。が、そこに映る人の顔に我ながら驚いた。

「僕の顔…?」

そこには正真正銘僕の顔が映っていた。この時点で僕は異世界かどうかはさておいて転生したのではなく、異世界転移したということが分かった。

 とりあえず水を飲んでみてから、これは飲んでよかったのだろうか?と考え少しビビったが特に何も起きなかったので大丈夫だろう。

 のどの渇きという思わぬ難題をクリアしたところで、さらなる難題が僕を襲った。

「化け物⁉」

声には出さず静かに驚いた。身長3mくらいで人型の悪魔っぽい何かが五体いた。そーっと引き返そうとしたが、ガサッ

「あっ」

終わった…。

 猛スピードで追いかけてくる悪魔っぽい何かからこちらも全速力で逃げている。

「助けてくださーい‼」

とにかく叫んだ。言葉が通じるかなんてどうでもよくなるほど必死だった。

 こいつらはあまり賢くはないらしく、数の利は活かしてかこむようなことはしなかった。しかし、距離はどんどん縮まる。もうダメだと思ったその時、一瞬頭にあの時の光景がよぎった。急降下する体、果てしない混乱、恐怖、そして…不敵な笑みをうかべる田口。煮えたぎるような怒りと、底なしの絶望感がわきやがて、より大きな怒りへと変わった。

「だ…ぐ…ぢ~!!お前~!!」

怒りに身を任せいつの間にか僕は敵のうち一体を撃破していた。正気に戻った僕は考える前に逃げた。その時だった。

「オラ~!!」

背後でバタバタと何かが倒れる音がした。自分も倒れた。

「おい!そこの兄ちゃん!大丈夫か⁉」

がたいのいい男が駆け寄ってきた。そして意識が途切れた。

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