EP5 森の守護者 パ-ト3
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ライラに案内された。部屋は一部屋。ここに泊まれということらしい。
「……あ、あんまりうるさくするなよ…」
ライラが顔を真っ赤にしながら言ってきた。
「分かってるよ」
そっけなく返してしまった。いきなり何を言うのか!と内心かなり焦っていたのでそれを隠すためである。
「んじゃ」
ライラが部屋を出て行った。
「これ布団一つしかないわね」
こいつもこいつでいきなり何を言い出すのか…。
「そ、そうだな。まぁ夫婦って言ったし当たり前かもな。うん」
俺はどうにか自分を納得させるのだった。と、その時リザがふと口を開いた。
「おかしいわね」
「おかしい?」
言っていることの意味が分からなかった。
「ええ。さっきから空気がとげとげしいし、やけにあわただしそうにしていたし」
言われてみればそうだ。確かにヒイラと話していた時も扉の向こうで頻繁に物音がしていた。
「多分、いやほぼ確実に…戦争ね。相手は帝国かしら」
「はぁ⁉」
部屋の端まですっ飛んでしまいそうなくらい驚いた。
「戦争⁉なんで?」
「おおかた、身内が殺されたとかだろう。例えば…母親とかな」
確かに母親は出てこなかった。父親は過労死、なら母親は?その答えは想像に難くなかった。
「とにかく、どうする?」
俺はあまりにもぶっきらぼうなことを言ってしまった。
「どうするとは、協力するかどうかってこと?」
「あ、ああ。そうだ」
「そうね…アマネはどうするの?」
突然聞かれて一瞬頭が真っ白になった。しかし、俺の答えは決まっていた。
「もちろん、獣人たちにつく」
「なら、私もそうする」
「でも、表立っては戦わない。あくまでサポートだ」
表立って動けば、帝国に目を付けられかねない。なので俺たちにはサポートすることしかできない。
「ヒイラと話した方が良さそうね」
「ああ」
俺はうなずいて、リザと共にヒイラのもとへ向かった。
「やはり気づかれますか…。確かに私たちは持てるすべての力で帝国に戦争を仕掛けます」
ヒイラは案の定認めた。
「策はあるの?」
リザが聞いた。
「はい。まず、帝都に直接奇襲を仕掛けます。その混乱に乗じて帝国院に侵入し皇帝を暗殺します。いかがでしょう?」
「あなた、帝国の兵力を分かっているの⁉こんな少人数じゃ分が悪すぎる」
「落ち着いてください。確かに分が悪いのでこれを使います」
そう言ってヒイラが出してきた物にリザは声を上げて驚いた。
「``悪魔の魔香``!どうしてこれを⁉」
``悪魔の魔香``。始まりの悪魔が残したのされる魔香。通常の魔族の魔香はあまり毒性がないが、悪魔の魔香は人間が吸うと即死、魔族が吸うと力が爆発的に向上するといわれている。またこの世界にたったの3つしかない超貴重な代物である。ちなみにあとの二つはすでに使われているため実質これが最後の一つである。
「母の形見です。我が家の家宝であり先祖代々受け継いでいるものです」
「それをどうするんだ…?」
俺は恐る恐る聞いた。
「半分は増幅して帝都に撒きます。もう半分は私たちが使います」
「一度吸ったら最悪の場合それ無しじゃ生きていけなくなって死ぬわよ?」
「構いません。母を殺したあいつらに一矢報いれるのならもう、手段は選ばない…!」
確かな決意と気迫の裏に少しの恐怖があることを俺は見逃さなかった。
「それ、俺が使ってもいいか?」
その場にいた通りすがった人までもが俺の方をはじかれたように見た。
「はぁ?今の話聞いてた?人間が使うと即死するんだよ?アマネが使ったらダメなんだって」
「いやいや、吸う訳じゃない。ただそいつをみんなが吸わなくていいようにできる武器を作ってやるって言ってんだ」
俺の仕事はサポート。これくらいはさせてもらわなきゃ困る。
「武器?ここには道具は何もないですよ?」
「いや、道具はいらない。こうやって…」
見せた方が早いと思い俺はサムライソードを生成した。
「なっ!どこからそれを⁉」
「俺のスキルだ。こいつを使って全員分の武器を作ってやる」
こうして地獄の武器作りが始まった。




