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母を探しに異世界へ  作者: 鈴月桜
第1章 羽鳥勇太
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第6話 ゾルド村

村が見えた場所から更に1時間程歩くといて、ようやく村に到着した。


「やっと着いた」


集落の周りを柵で囲ってあり、羊の様な生き物が飼われている。


「羊?」


よく見ると羊が牛くらいに大きくなった生き物だ。


ここで初めて地球では無いのだと感じる。


ここは何処?

セルーニョ星ってどこにあるの?

母さんは何処に行ったの?


ゆっくり物事を考える余裕が無い。ただ森で会った男の言われるままにするだけで精一杯だ。


(村長に会わせてやるから、ついてこい)


全部の家が茶色で、見るからに土で作った家である。

しかし不思議なのは土なのに、窓もあり玄関等のドアもある。

それに一軒一軒が大きい

一家族何人ぐらいなのか分からないが、2階建てが無いので全て平屋で使用面積が大きい


僕が街に入っても住民達は警戒しているのか、誰も顔を出さない


案内された村長の家はまるで体育館の様に大きい


玄関らしきドアを開けると本当に体育館の様に床が木目になっていて、おまけにステージまで日本の体育館みたいである。

体育館?


どうなっているんだ?


(村長が作った家だ)


ステージの奥にドアがあり、村長の家と繋がっているらしい


ステージ上には一つの大きな椅子が置かれている


ただ体育館と違うのは、厨房もあり8人掛けのテーブルと椅子が10個も置いてある


まるでホテルの大ホールみたいだ。


あまりにも大きな空間にただただ呆然とする。

見る事全てが初めてなので、頭の整理も出来ない


ただ言われるままに村長が来るのを待つだけだ。


するとステージ上のドアが開き一人の老人で出てきた。


老人はステージ上の椅子に座る。


「君は日本人かい?」


いきなりの日本語に戸惑う


「は、はい。日本人です」


「わしの名前は「佐藤 武蔵サトウ・ムサシじゃ」


同じ日本人が居た事で緊張感が解れていく


「それと分かっているとは思うがここは地球では無い。」


「はい、セルーニョ星ですよね」


「よく分かったな」


「さっき彼に教えてもらいました」


「えっ?なんでブライアンと話せるのじゃ?」


ブライアン?


「と言われても何ででしょう。脳で会話したのですが確かに日本語では無かったのですが分かりました。脳で会話したからなのかと思っていました」


「いや、念波で話しても言語が分からなければ会話なんて出来ない筈なのじゃ」


自分でも不思議な感覚だった。

何故か彼の言葉が分かってしまう。

僕は話せないのに


すると山から連れてきてくれた彼を呼ぶ

「この子はブライアン。わしの息子じゃ」


「はあ?」


「まあ、しばらくここで泊まっていきなさい。ここなら寝床も食事も提供できるからな」


気持ちはすぐに母を探しに行きたいのだが、この世界の事を知らないまま旅をするリスクは高すぎる。


ここはサトウさんの言う通り、まずは「セルーニョ星」の事を勉強してから母を探す旅をした方が良い


「すいません。お世話になります」


僕はゾルド村に残る事にしたのである。


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