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つばめきたる  作者: 月島金魚
【冬】
93/93

*登場人物一覧【冬季】【雑節】【亥神】*



*冬 (ふゆ)愛称なし

 冬の宮の主。両性体。男でもなく女でもない、と本人は言う。戦国時代の紫の小袖に打掛け、尼頭巾。銀髪だが頭巾で見えない。中性的な顔立ちで、能面のように表情を動かさない。声は男の低い声。冬季の者たちの前にもあまり姿を現さないため、四季で最も謎に包まれている。人びいきで有名。一人称は「私」



*立冬 (りっとう)愛称なし

 十九番目の二十四節気。女性体。二十歳前後の見た目。道着姿に金髪姫カット。言葉遣いが丁寧で良家のお嬢さま風。仕事中は厳しいことも言うが、部下の女学生のノリは大好きで、彼女らの悪巧みを聞かなかったことにするいたずら心を持っている。扇子の作業工程は後半を担当。一人称は「わたくし」


*山茶始開 (つばきはじめてひらく)愛称・山茶花 (さざんか)、(さん)ちゃん

 立冬の初候。女性体。二十歳前後の見た目。深緑に椿絵の振袖姿。きっぷの良い、よく通る声でハキハキとしゃべる娘。誰とでも話ができる。夏季の蛙始鳴(かわずはじめてなく)と仲良が良い。扇子の作業工程は前半を担当。一人称は「わたし」


*地始凍 (ちはじめてこおる)愛称・ちはる

 立冬の次候。女性体。二十歳前後の見た目。毛先にだけパーマをかけたグレージュのロングヘアー、西洋人形のようにカールした睫毛。少々ぶりっこ。霜柱を自分で出して自分で踏むのが楽しい。春季の清明(せいめい)()の字だとか……? 扇子の作業工程は前半を担当。一人称は「ちはる」


*金盞香 (きんせんかさく)愛称・盞香 (せんか)

 立冬の末候。女性体。二十歳前後の見た目。黒髪を巫女のような垂髪に結い、黄色い袴に千早を纏った娘。言いたいことはしっかり言うが、奥手な一面も。扇子の作業工程は後半を担当。作業中は深く集中するが、長時間は持続しない。一人称は「あたし」



*小雪 (しょうせつ)愛称なし

 二十番目の二十四節気。両性体。四十過ぎの細マッチョ。細面で、顎の先の黒ひげを濡らした筆先のように尖らせている。見た目は男で、リップピアスがセクシー。趣味はヨガとジム通い。ひととおりの武術に手を出し、肉体美への探求心はとどまるところを知らない。寄木細工作品は大きくて派手な物を作りがち。立秋(りっしゅう)水沢腹堅(さわみずこおりつめる)は筋トレ仲間。一人称は「あたい」


*虹蔵不見 (にじかくれてみえず)愛称・虹蔵 (こうぞう)

 小雪の初候。男性体。春季の虹始見(にじはじめてあらわる)の弟。忍装束を着ている。任期になると兄が虹を出すのを阻止するため春の宮に潜伏。ありとあらゆる忍の技で兄を気絶させる。個性派揃いの小雪チームの仲介役。極度の照れ屋で、少しでも褒められると即座に逃げる。作品は見た目シンプルだが精巧。一人称は「オレ」


*朔風払葉 (きたかぜこのはをはらう)愛称・朔風 (きたかぜ)

 小雪の次候。両性体。性別がないとも言う。髪は木の葉色のベリーショートで細身の体型。性格は穏やかだが喧嘩を売られればしっかり買うし、なんなら手が出る。作品は正統派で癖がなく、皆に好まれる物を作る。一人称は「わたし」


*橘始黄 (たちばなはじめてきばむ)愛称・橘 (たちばな)

 小雪の末候。両性体。上半身は女性、下半身は男性。橘色の豊かな長髪に女物の橘文様の着物。一見ひ弱そうだが双眸には食べ頃の柑橘類の瑞々しさがあふれ出し、見る者をとりこにする力を持っている。プライドが高く、他人の作品にすぐ嫉妬するし喧嘩を売る。使用感より見た目重視。他にはない個性溢れる物を作る。一人称は「私」



*大雪 (たいせつ)愛称なし

 二十一番目の二十四節気。両性体。体は女性、心は男性。腰まである黒髪。引き締められたボディを軍服で隠す。軍人のように厳格で、部下を叱るときはビシッと叱ってすぐに終わらせ、引きずらない。刀作りは後半を担当する。一人称は「我」


*閉塞成冬 (そらさむくふゆとなる)愛称・冬成 (ふゆなり)

 大雪の初候。両生体。強靱でしなやかな肉体と精神を有し、山犬のような目つきをしていて男のようではあるのだが、どう両性なのかは誰も知らない。本人も頓着していない。長身で、太刀や野太刀を好む。刀作りは前半を担当。一人称は「俺」


*熊蟄穴 (くまあなにこもる)愛称・熊 (くま)

 大雪の次候。男性体。五十路(いそじ)のずんぐりむっくりした大男。顔の彫りが深くよく見ればかなりのイケメンおじさん。可愛いものが好きで、同僚の鮭の頼みに弱い。クマの暦らしく相手を震え上がらせる威圧感を出すこともできるが、怖がらせるのは本意ではない。刀作りでは力の必要な前半工程を担当するが、やろうと思えばなんでも器用にできる。一人称は「わし」


*鱖魚群 (さけのうおむらがる)愛称・鮭 (さけ)、さっちゃん

 大雪の末候。両性体。光沢のある紅色の髪を肩まで伸ばし、女児の七五三のような晴れやかな格好は幸福そのもので、見る者をにっこりさせる愛らしさがある。そんな自分の魅力を理解しかわいこぶりっこするが、したたかで腹黒く、それを隠しもしない。刀作りは鞘と柄を担当。一人称は「ぼく」



*冬至 (とうじ)愛称なし

 二十二番目の二十四節気。男性体。縁のない眼鏡をかけ、色素の薄い長髪を後ろで一本の三つ編みにして垂らす。性格は温柔敦厚(おんじゅうとんこう)。もともと影が薄いタイプだったが、夏に気に入られてからはその薄さを磨き透明になる術を会得した。そろばん作りには入らず、事務や雑務等を一手に引き受ける。一人称は「僕」


*乃東生 (なつかれくさしょうず)愛称・ショウ

 冬至の初候。男性体。夏季の乃東枯の弟。姉とは違い物静かで、誰にでも敬語で謙虚。それが行き過ぎると相手によっては気遣い合戦になってしまう。ビール好き。夏季の大暑(たいしょ)と仲が良い。そろばん作りは珠を担当。一人称は「ワタクシ」


*麋角解 (さわしかのつのおつる)愛称・麋 (さわしか)

 冬至の次候。男性体。人の姿の時はまるで白ネギで、シカを司る暦にはとうてい見えない。会話の中に「しか」を仕込んでしゃべるので癖が強く思われるが、判断力と決定力に優れている。そろばん作りは軸を担当。一人称は「俺」


*雪下出麦 (ゆきわたりてむぎのびる)愛称・雪下 (ゆきわたり)

 冬至の末候。男性体。綿毛のような白髪で落ち着きがあるが、外見はまるっきり子ども。色白で眉毛がないせいか雪の精のようにも見える。酒に強く、暦で一番かもしれない。そろばん作りは枠を担当。一人称は「ぼく」



*小寒 (しょうかん)愛称なし

 二十三番目の二十四節気。両性体。大寒とは双子で小寒が上。上半身が女性、下半身が男性、心は中性。上背があり、ひょろりとした体躯。海苔のようなおかっぱ頭。大寒と息ピッタリの言動をし、顔もそっくりだが、小寒のほうがなんとなく女性的。グレーの着流しの下に薄青いタートルネックのヒートテック。黒いパンツがよく似合う。一人称は「私」


*芹乃栄 (せりすなわちさかう)愛称・芹栄 (きんえい)

 小寒の初候。男性体。五十代くらい。作務衣を着、頭にバンダナを巻いた見た目からして職人っぽさがある。しゃべり方はいかにも粗野な親父っぽく、同僚の水泉(しみず)には実の母のように、(ちい)には実の息子のように接する。大の酒好き。一人称は「おれ」


*水泉動 (しみずあたたかをふくむ)愛称・水泉 (しみず)

 小寒の次候。女性体。半白の髪を無造作にひとつに結わえた小柄な老女。しゃがれ声。同僚の芹栄を息子のように、雉を孫のように思っている。余談だが昔小暑に恋をした時期があったりなかったり。一人称は「あたし」


*雉始雊 (きじはじめてなく)愛称・雉 (ちい)

 小寒の末候。男性体。十八歳くらいの見た目。赤い瞳の三百眼、緑の光沢を放つ黒髪。首に赤いストールを巻き、深緑の着流しをゆるく着る。無口だが、気を許した者にはよくしゃべる。恋仲である秋季・鶺鴒鳴(せきれいなく)とほとんどいつも一緒にいる。同僚は家族。一人称は「オレ」



*大寒 (だいかん)愛称なし

 二十四番目の二十四節気。両性体。小寒とは双子で大寒が下。上半身が男性、下半身が女性。心は中性。顔は小寒より若干男性的で、声も気持ち低い。小寒とおそろいのグレーの着流し、薄桃色のヒートテック、黒いパンツ。一人称は「私」


*款冬華 (ふきのはなさく)愛称・フキ

 大寒の初候。男性体。白髪に黄緑のメッシュ。痩せ型なので着物の下に何枚も着込み、その上から綿入れを着る。いつも眠たいぼんやりさん。寒いと余計に眠い。あまり他人の話を聞いていない。寝ている時に話しかけた方が夢として憶えていたりする。一人称は「ぼく」


*水沢腹堅 (さわみずこおりつめる)愛称・水沢 (さわみず)

 大寒の次候。男性体。三十路付近。水色の肩まである髪を前髪から全部後ろでひとつにまとめている。趣味は筋トレ。固い腹筋が自慢。冬でもよく日に焼け、日々のロードワークは欠かさない。褒め上手の褒められたがり。秋季の立秋(りっしゅう)や小雪とは筋トレ仲間。一人称は「オレさま」


*鶏始乳 (にわとりはじめてとやにつく)愛称・鶏子 (とりこ)

 大寒の末候。女性体。十歳前後か。暦たちの末妹みたいなポジションにあるが、さばさばハキハキしていて自立心が強い。気分屋。茶髪だがハーフアップで結んだ部分だけ赤髪。一人称は「鶏子」




*土用 (どよう)愛称なし

 雑節の主。男性体。ちょっぴり話し方が古風な小僧。手足が短く、パッとしない顔立ち。下ぶくれの赤い頬。土で汚れてもいいように粗末な着物と草履を身に着ける。四季と同等の力を持ちながら社交的で祭り好きなところが暦たちに好まれている。部屋は夏の宮にあり、夏と仲が良い。一人称は「おいら」


*節分 (せつぶん)愛称なし

 雑節。かぶき者らしく籠目に瓢箪模様の派手な着物。黒髪を無造作に束ね、少し化粧もしている。珍しいものにはわりと食いつく。好物は大豆で、小腹が空けば所かまわずボリボリ食う。でも味噌や醤油など加工されたほうが好き。私室は冬の宮にある。一人称は「おれ」


*彼岸 (ひがん)愛称なし

 雑節。男にも女にも見える両生体の麗人。睫毛がラクダ。超なで肩。元気がないと幸薄そうで、元気になれば世界一幸福そうになる。毎年お彼岸の時期になると、お彼岸を行う人間を数取器でカウントして亡者をなぐさめている。春分(しゅんぶん)秋分(しゅうぶん)には遠慮がない。私室は春の宮・秋の宮両方にある。一人称は「私」


*社日 (しゃにち)愛称なし

 雑節。男性体。夏目漱石みたいなちょび髭に書生服。趣味は読書で好きな作家は宮沢賢治。春季の雨水(うすい)とはよく本の貸し借りをし、時折読書会を開く。私室はメインが秋の宮、サブとして春の宮に小部屋がある。一人称は「吾輩」


*八十八夜 (はちじゅうはちや)愛称・八夜 (はちや)

 雑節。男性体。茶摘み娘の格好をした十五歳くらいの美少年。雀と仲が良い。茶摘みの時期は下界に降りてバイトしている。力仕事を率先してやるのでおばちゃんたちに可愛がられる。私室は春の宮にある。一人称は「僕」


*入梅 (にゅうばい)愛称なし

 雑節。女性体。赤紫のポニーテール。下界の人々の入梅の扱いが雑なためいつも不機嫌。感情的になりやすいが愛情深いとも言える。同時期である夏季の梅子とほたるがお気に入り。私室は夏の宮にある。一人称は「あたし」


*半夏生 (はんげしょうず)愛称・半夏 (はんげ)

 雑節。七十二候でもある。夏季・夏至(げし)の欄参照。


*二百十日 (にひゃくとおか)愛称・トーカ

 雑節。女性体。二百二十日の双子の姉。しゃべりはゆっくり、動きもゆっくり。趣味は読書。なるべく字がぎっしりの、読むのに時間がかかるやつがいい。好物は甘いもの。性格・趣味趣向は真逆の妹と仲が良い。私室は秋の宮にある。一人称は「わたし」


*二百二十日 (にひゃくはつか)愛称・ハッカ

 雑節。女性体。二百十日の双子の妹。ショートカットに薄着。せっかち。趣味はアニメ鑑賞。OPは飛ばすタイプ。ユーチューブは五分以上あるものは見ない。好物は辛いもの。性格・趣味趣向は真逆の姉と仲が良い。私室は秋の宮にある。一人称は「ぼく」




*亥神 (いのかみ)

 十二番目の十二支神。亥は陰陽五行説では水を司る。体の大きな暦たちよりさらに巨体で毛深い男神。真っ黒でつぶらな瞳を持ち、その体躯に見合わず小心者であがり症だが、一度動けば一直線、おそろしいほどの力を発揮する。十二支神の中でも暦たちと交流を持つ方で、酒屋で居合わせれば相席して陽気に楽しむ。一人称は「わし」



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