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つばめきたる  作者: 月島金魚
【秋】
66/93

*登場人物一覧【秋季】*



*秋 (あき)

 秋の宮の主。男性体。しわひとつない礼装の袴、灰色がかった白髪を後ろになでつけ、白ひげを細く伸ばし、峻厳なオーラの矍鑠(かくしゃく)たる老人。和食と酒と、その年の実りを鑑賞するのが好き。四季の中で最も常識的で話の通じる相手。四季が集う時は自然と秋が進行役になる。移動手段は金属の音。一人称は「わし」


*立秋 (りっしゅう)愛称なし

 十三番目の二十四節気。両性体。体は男、心は女。三十代後半くらい。ボディビルダーのような肉体を持ち、後ろ頭は刈り上げ、タンクトップにスパッツ、腰には申し訳程度に法被(はっぴ)を巻きつけている。さばさばした性格で、歴史や伝統を重んじる。部下には恵まれていないが、涼風至だけは言うことを聞くので可愛がっている。一人称は「アタシ」


*涼風至 (すずかぜいたる)愛称・涼風 (すずかぜ)

 立秋の初候。女性体。夏季の温風至(あつかぜいたる)の妹。十八歳くらい。夏虫色の瞳にミルクティー色のボブ。男勝りでお祭り大好き。自分が秋所属なことがどうにも解せない。隙あらば夏のままにしようとするので、毎年上司の立秋に追い回される。花火を眺める時だけは、秋を予感させる涼しい風も悪くないと思っている。兄妹仲は非常に良好なので、兄が心配。一人称は「あたし」


*寒蝉鳴 (ひぐらしなく)愛称・カナカナ

 立秋の次候。女性体。八歳くらいの陰気で不気味な少女。うぐいす色の長い髪を梳かしもせずに垂らしている。白い浴衣に薄緑のへこ帯。いつも裸足。引きこもりだが部屋で何をしているのかは誰も知らない。壁際が好き。一人称は「カナカナ」


*蒙霧升降 (ふかききりまとう)愛称・蒙霧 (ふかき)

 立秋の末候。男性体。春季の霞始靆かすみはじめてたなびくの弟だが、あまりに嫌味な性格のため、お互いほぼ他人。くしゃくしゃの黒髪、億劫そうな二重瞼で垂れ目、瞳の色は灰色。口の周りには無精ひげが散る。ひげがなければ霞とよく似ているのだが、そう言われることを嫌っている。黒いサマーセーターに黒いパンツ、黒い靴下。黒い羽織をコートのように着る。若干猫背。同僚とすら馴れ合わない。霧のように他者を惑わすのが趣味の嫌な男。甘党でよく飴やキャラメルを舐めている。一人称は「俺」



*処暑 (しょしょ)愛称なし

 十四番目の二十四節気。女性体。ハスキーボイス。高身長にオーバーオールを着、オレンジ色の髪を後ろで一本に結び、目もとのきりりとした格好いい女性。汗っかき。毎年部下の天地始粛(てんちはじめてさむし)をなだめすかして寒くさせるのに苦心している。男勝りで、笑うと八重歯が見える。一人称は「わたし」


*綿柎開 (わたのはなしべひらく)愛称・綿乃花 (わたのはな)

 処暑の初候。男性体。相撲取りのような体型で、体の大きさは暦随一。頭のてっぺんで髪の毛と思われる白いふやふやの毛を結んでいる。暑がりなため年中浴衣。優しすぎて虫も殺せない。スイカが大好物。一人称は「ぼく」


*天地始粛 (てんちはじめてさむし)愛称・天地 (てんち)

 処暑の次候。両性体。声も相貌も中性的だが、なよなよした男に見えなくもない。ヒツジみたいなくるくるパーマ。トンボ柄のモンペを穿いている。冷え性。寒いの大嫌い。寒くしたくない天地と、早く涼しくなってほしい同僚・綿柎開(わたのはなしべひらく)でときどき口喧嘩する。その点に関しては立秋の涼風至(すずかぜいたる)と意見が合う。一人称は「ボク」


*禾乃登 (こくものすなわちみのる)愛称・禾乃 (かの)

 処暑の末候。女性体。緑色の大きな瞳。黄金色のミディアムヘアに稲穂のような編み込みを入れている。袖なしで丈の短いピンクの着物の下にグレーのジャージを穿き、生成の前掛けをしている。背はないが胸はたわわ。ギャル。語彙が「やばい」しかなくてやばい。梅子やほたると仲がいい。好みのタイプは夏さま。一人称は「あたし」



*白露 (はくろ)愛称なし

 十五番目の二十四節気。女性体。十二三歳くらい。りんどう色の髪の美少女で、ほとんど白に近い黄色の着物、銀の帯に水晶の帯留め。一人好き。自分の時間を邪魔されると静かに激怒する。充実しているので彼氏なんていりません。放任主義であまり部下に口出しもしない。一人称は「わたし」


*草露白 (くさのつゆしろし)愛称・草露 (そうろ)

 白露の初候。男性体。十二三歳くらい。透き通るような水色の短髪、着物はモダンな幾何学模様。顔貌は突出したところがなく平凡。自分本位で集団行動は苦手だが寂しがり屋さん。スケジュールを組んでそれ通りにするのは大得意。酒は飲めず、珈琲牛乳が好き。冬季の雪下出麦ゆきわたりてむぎのびると仲がよく、酒豪なところに憧れている。上司の白露に猛烈な片想い中。一人称は「オレ」


*鶺鴒鳴 (せきれいなく)愛称・鶺鴒 (せきれい)

 白露の次候。男性体。十八歳くらい。黒髪ショートだが前髪だけ白い。四角い白縁眼鏡。色白。前身頃は白、後ろ身頃は灰色の着流しを大きく胸元を広げたまま黄色の帯で締めている。中は黒のタンクトップとパンツで、モノクロを基調としながらどこか軽い装い。情報収集が趣味。情報屋とは彼のこと。冬季の雉始雊(きじはじめてなく)と恋仲。一人称は「ボク」


*玄鳥去 (つばめさる)愛称・つばさ

 白露の末候。男性体。つばきの弟。サラサラとした藍色の髪。シャツの上に着物と袴の大正ロマンスタイル。噂話や恋バナは進んで聞きに行く。男と話すより女の子と話していた方が楽しい。モテるのも嬉しい。相手によっては辛辣だが、頼られると嫌と言えないお人好し。お兄ちゃん子だが、あまり会話が続かない。特技は家事全般。一人称は「僕」



*秋分 (しゅうぶん)愛称なし

 十六番目の二十四節気。両性体。体は男性、心は女性。淡い栗色の長髪に、鈴のついた萩の髪飾りをつけている。大輪の萩の花が一面に描かれた女物の着物、赤い袴とはいからさんのような格好。春季・清明に恋する乙女。何かと理由をつけてはちょいちょい清明に会いに来る。そこでよく出くわす春季・春分を一方的にライバルだと思い、言い争うことが多い。一人称は「わたし」


*雷乃収声 (かみなりすなわちこえをおさむ)愛称・収声 (しゅうせい)

 秋分の初候。男性体。春季の雷乃発声かみなりすなわちこえをはっすの弟。兄とよく似て豪快だが、兄よりも穏やかで控えめ。いかにも人の好さそうな顔立ち。短くてぼさぼさな金の髪は兄より色がやわらかく、体は巨漢の兄よりもさらに大きい。同僚たちの喧嘩を仲裁するが、挟まれて終わる。一人称は「俺」


*蟄虫坏戸 (むしかくれてとをふさぐ)愛称・虫坏 (むしふさ)

 秋分の次候。男性体。春季の蟄虫啓戸すごもりむしとをひらくの弟。筋骨隆々で戦士のような体つき。短気で勇猛果敢。昔兄がヘビ神に呑まれた時は素戔嗚尊(スサノオノミコト)の如くヘビ神に勇んでいったため、ヘビ神に苦手意識を持たれている。一人称は「オレ」


*水始涸 (みずはじめてかるる)愛称・水始 (すいし)

 秋分の末候。両性体。日によって性別が変わる。くちなし(、、、、)色の着物の時はだいたい女性。要領が良く、ちゃっかりしている。虫嫌い。同僚の蟄虫坏戸むしかくれてとをふさぐとよく言い争うが、二人でご飯を食べに行くことも多い。一人称は「私」



*寒露 (かんろ)愛称なし

 十七番目の二十四節気。男性体。ガリガリに痩せた中年男。痩せの大食い。豊穣の時期の暦だからか、よく食べる。部下三人にやたら華やかなタイプがそろっているが、寒露は地味。腹を圧迫する帯が好きではなく、シャツと紺のベストに、ウエストがゴムのパンツを穿いている。つまりダサい。この時期になるとじっとしていられない秋に毎度手を焼く。一人称は「私」


*鴻雁来 (こうがんきたる)愛称・雁 (かり)

 寒露の初候。女性体。鴻雁北の妹。灰色のベリーショートに申し訳程度の眉、元気はつらつとした少女。乳はない。兄と同じくスポーツ大好き。こう見えて大人の女性にもしっかり憧れていて、同僚の菊花開(きくのはなひらく)に懐いている。雀はずけずけと物を言い合えるくらい仲良しな友だち。一人称は「あたし」


*菊花開 (きくのはなひらく)愛称・お菊 (おきく)、お菊姐さん(おきくねえさん)

 寒露の次候。女性体。暦三大姐さんの一人。垂れ目で眉は太く唇は厚く、ナイスバディなお姉さま。プラチナブロンドの猫っ毛をゆるく団子にして結い上げている。菊晴れの青地に大輪の白菊を刺繍した着物。春季の牡丹華(ぼたんはなさく)とは〈百花の王〉同士大の仲良し。一人称は「わたし」。


*蟋蟀在戸 (きりぎりすとにあり)愛称・ギリス

 寒露の末候。男性体。黒と黄色のオッドアイにスタイリッシュな銀縁眼鏡をかけている。茶髪に紫と赤のメッシュを入れ、黒いトンボ玉の一本簪で束ねている。派手な見た目の割に反して繊細で物腰やわらか。感受性が強く、イソップ物語に対して悔しい思いを抱えている。趣味はギター。一人称は「ボク」



*霜降 (そうこう)愛称なし

 十八番目の二十四節気。女性体。年齢不詳。瓶底丸眼鏡。紫色のくせ毛を後ろでまとめている。いつも無表情で、笑うとぎこちない。自分の季節を堪能するために声を発することをやめてしまったため、いつも部下の霜始降(しもはじめてふる)に言葉を代弁させている。たまに自分でも話すが、わりと毒舌。字は綺麗なので、文書で指示を出すこともある。食べることが大好きで霜降り肉が大好物。一人称は「わたし」


*霜始降 (しもはじめてふる)愛称・しもる

 霜降の初候。女性体。ホワイトブロンドのボブヘア。真っ赤な着物。霜降の妹だと自負しているため、霜降のことを勝手に「姉さま」と呼ぶ。大声を出さない霜降の代わりによくしゃべる。一人称は「あたし」


*霎時施 (こさめときどきふる)愛称・こさめ

 霜降の次候。女性体。夏季の大雨時行(たいうときどきふる)の妹。姉と違い、百七十五センチの長身。気の弱そうな下がり眉、上向きの鼻。山吹色と毛先の白いミディアムヘア。上は青葉、下は黄葉したイチョウの葉柄の着物。しもると仲良し。おとなしめだがミーハー。感情移入するとしくしく泣く。一人称は「私」


*楓蔦黄 (もみじつたきばむ)愛称・楓 (もみじ)

 霜降の末候。男性体。二十代後半。夕日で染まったような紅葉色のショートパーマのお兄さん。黒いベレー帽を被り、白いシャツにグレーのベスト、黒ズボンに、柿色のロングコートを羽織っている。コートの内側には数種類の絵筆を括りつけて、落とさないよう気をつけている。面倒見がよく、霜降含め女性陣にとって頼りになる存在。一人称は「僕」



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