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詩イ殺ス。  作者: 八田硝子
16/28

ウタイコロス・肆

死ねませんでしたか


ならばあなたは

まだこの世界に

希望を持っているのです


死以外の道が

見えているのです


生きることを

諦められないのです





醜い





……失礼、これは私の主観

どうぞ忘れてください



さあ詩イましょう

最後の詩を


私はもう詩ワナイ

詩エナイ


さあ詩イましょう

私が私に捧ぐ詩




私が私を

殺ス詩







【さようなら】



さようなら

さようなら


大きく手を振って


さようなら




さようならだけが人生とか

昔誰かが言ってた気がする

たくさんさようならをしてきたね

そんな日々ともさようなら



さようなら

さようなら


もう誰にも

言うことはない


これが本当の

最後の

さようならだ




それじゃあもう

二度と会わない

またねなんて言わない




さようなら






--------------------------


あの詩ウタイなら死にましたよ。

詩イ殺シタんです、自分自身を。

ここが詩ウタイの墓場です。

花はどうか手向けないで。

ただ、そこいらに散らばっている「ありがとう」を、記念にもらってやってください。

 

そして、どうぞ時々、あの詩ウタイがいたことを思い出してください。

 

たぶんあの子は嫌そうな顔をして、そして泣きそうな顔をするでしょうから。






----------------------------


詩ウタイは死んだけれど

あの子の詩は生き続ける

誰かの心の隙間に

そっと入り込んで


「いつでも殺してあげる」と


あの子の鞄を探ったら

あの子の詩イ残しが残っていました

まだもう少し

あの子の詩に

お付き合いください……

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