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第3章 第14話

 昼前の授業は魔法についてだったけど、魔法分野のそれぞれはまだまだ基礎の基礎、と言う感じだった。魔法は貴族も小さい頃から習うけど、その進歩は家それぞれだ。魔法については一般的に小等学校から習い始める、でも理論がほとんどで発現などは学校では危険管理上あまりしないんじゃないだろうか?


 僕だってぼくのかんがえたさいきょうのまほうで邪龍が黒焦げになったし。そう言う魔法を不意に出されたらたまったもんじゃないだろう。いや、まじであの時の僕、たまったもんじゃなかったな。


 と思うと、今回の入学試験の魔法分野においても課題として初級魔法の発現は妥当だったのだろう。魔法分野の実技の過去問も本当に魔法の初歩的なことばっかりをするようなものだったし。そう考えるとオリビアに無詠唱で上級まで使えるようにしたのはやりすぎだったのか?そして僕のあの問題に関する解釈は度を過ぎていたのだろうか?いや、試験は何が起こるかわからないからあれはあれで万全の状態だ。うんうん。


 魔法関係に関しては目新しいものは今のところまだなく、昼休みに突入。ご飯はいつもの栄養バランス最強の寮特製サンドイッチだ。中の具材などの味は変わっていて飽きない仕様にもなっている。今日もグッドだ。


「さっきウィル君と喋ってたんだけどさ。ウィル君って魔法熱心って言っててさ、疑問に思ったんだけど、君たちってどんな魔法が使えるの?」


 そう言えば僕は魔法バカなんだぜって言ったような気がするな。


「そう!ウィルって本当に魔法バカなの!アディもたぶんどんどん片鱗を見ていくことになると思うよ」

 

 まるで不思議な虫みたいに説明しないでよ。


「どんな魔法が使えるかはー、わたしは普通にそれぞれの属性を上級まで使えるくらいかな?」


「僕もだいたいそんな感じだよ」


 嘘つけー!ってオリビアが隣で騒いでいるような気がするけど気のせいだろう。だって今から僕の魔法について説明してたら何年も経つよ?そんくらいの熱量使うよ?


「え、ちょっと待って。全属性、上級まで?え?その歳で?」


「おかしいの?」


 おかしいの?


「いや、まずだね、適正って言うの知らない?何の属性が得意、とかってやつなんだけど」


「あ、それは聞いたことあるよ。でもウィルが、『理論さえわかれば全属性適応になる』とか『試験は何が出てくるかわからない、上級まで使えておかなきゃ安心できない』とか言うから必死に詰め込んだんだよー」


「いや、オリビア。準備に越したことないよ。僕たちは一般枠なんだから普通じゃダメなんだ。あの準備は何度考えても正しかったと僕は何度でも言えるよ」


 うん、誰が何と言おうと間違ってない。否、間違わさせない!


「え?えー?•••••まあ、いっか。考えるのがめんどくさくなっちゃった。そう言う無駄と、とりあえずは捉えることにするよ」


「アディ君、これはね無駄ではないのだよ。魔法はね、ロマンなんだよ。人類の翼なのさ」


「なんだかオリビア君の言ってた事がわかってきたよ。もはやこれからが楽しみだね」


 ほう?アディ、君もいける口かね。じゃあ午後からの武芸の授業で語り合おうじゃないか。



 武芸の授業は基礎体力作りでひたすらトレーニングをさせられた。もうそれはひたすらに。アディと語り合うこともできなかったほどに。しかも成長過程だからやることが自重トレーニングとランニングなんだ。ずっと続けれてしまうんだ。僕たちも特撰クラス、鍛えてるからね。でも短時間の休みを挟んで、ぶっ続けに日が暮れるまでしたらさすがの僕たちでも最後の方は重力に負けてしまうくらいまで筋肉が悲鳴をあげ、四足歩行になってしまっていた。鍛えている分に段々と対抗できなくなっていくのが、終わりなき拷問みたいで苦しかった•••。

 アディも足だけでなくおかしくなって顔まで笑っている。これが最高の無駄ッとかぶつぶつ言っている。それはいつものことだから疲れでおかしくなったのかどうかもわからない。

 どんくらいしたんだろ?休憩も入れたら3時間超えるくらいかな?あれ、そう考えるとまだまだ鍛えなきゃいけないのかな?どうなんだ?わからない•••。疲れなのか、なんなのか、もう頭が回らない•••。もう何も考える余力もない気がする•••。あぁ、そう言えば父様にも手紙を書かないといけない•••。もう、了解と時間だけ書けばいいか•••。その事は寮に帰った未来の僕に任そう•••。さあ僕よ、寮に帰って今日を終えるのだ•••。


 それから僕は記憶朧げのままいつのまにかベッドに横たわっていたのだった。



 次の朝、まったく手紙を出したかどうか記憶がないので寮監に手紙を出したかどうか聞きに行くと、どうやら言葉にならない声でお願いされて出していたらしい。奇跡かよ。グッジョブ、昨日の僕。そしてグッジョブ言葉にならない言葉を理解してくれた寮監さん。

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