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第3章 第9話

「ねえウィル、今日学校終わったら稽古しない?なんだかずっとしてきてたから、やってないと身体が鈍った様な気がしてさ」


 今僕たちは学校の中庭的なところでご飯を食べている。ご飯は寮から貰ったサンドイッチ。寮のサンドイッチはしっかりと野菜が入ってるし、充分にお肉も入ってるしバランス良くて申し分ないので僕は大好き。貴族はなんか食堂ですごいいいもの食べたり、執事的な誰かがご飯を持ってくるらしい。実に貴族だ。みんな違ってみんな良いというやつだね。


「いいよ。ちょうどいい場所、今日見つけたんだ」


「へぇ。君たち2人で稽古してたの?」


 そして学校に入ってからアディとも一緒。何やかんやこの3人がいつものメンバーになってしまった。いつメンってやつだね。


「そうだよー。わたしとウィルで高みを目指しあってるの」


「さすがだね。じゃあオリビア君も相当の手だれと見たよ。あぁ、僕もその稽古に参加したいけど放課後は僕も何かと用事があってね。実に残念だ」


 ふ、ふ、ふ。アディよ。努力とは人に見せないことに美学があるのだ。残念ながらまたの機会だね。


「じゃあ学校終わったら一旦寮に荷物置いて一緒に行こう」


「オッケー!」


 確かに稽古をずっとしていたからちょっと期間が空くだけで鈍った感がすごいでてくるのはわかる。いい機会だし、またこの流れで定期的にオリビアとずっと稽古しようかな。


「ところでウィル君は王子の騎士の件はどうなったの?」


「受けることにしたよ。まだ殿下には言ってないけどね」


「ふーん」


 色々と気を遣ってくれているのか、アディはそれ以上は聞いてこない。まあ、話す内容でもないしね。兄を王にさせない、これは明確な対立だ。しかも僕にしかまだ話していないって言ってたし、意図してかどうかはわからないけど、そう言われるとその事実が広まると真っ先に犯人は僕だとわかる。こんな小さいことでも殿下はちゃんと根回しとリスクヘッジができることがわかる。本当に、いい王様の素質だよ。


「アディは放課後忙しいって言ってたけど、なにしてるの?」


「僕かい?僕はそうだねえ、()()()()()かな」


 アディがにっこりと微笑む。意味深だなあ。まあアディもアディの用事があるんだろう。本当に気になるなら僕は好感度を無視してガンガン聞きまくるタイプだけど、アディも何かあったら言う時に言うと思うし、突っ込むのは友達同士の間柄、野暮ってやつだね。


 そしていい時間に昼休憩を終える鐘の音が学校に響く。


 じゃあ、教室に戻るとしますかね。



「午後の授業は武道だ。今日はオリエンテーションも込みだから俺がいるが、次からは担当の教官方のもとに行くように」


 武道の授業だ!

 僕たちは学校の決闘場というか、競技場みたいな場所に集められている。周りに観客席があっていわゆる円形闘技場の様な仕様だ。

 そこにはノーマン先生だけでなく、ノーマン先生の後ろに王国騎士団の甲冑を見に纏った方々が何人かいる。おいおい、めっちゃ楽しみだ!


「まず、武道の授業においてそれぞれの型にあった指導を行う。君たちは特撰クラス、それぞれもう磨き上げてきたものがあるだろう。だからこそ、個人の型にあったそれぞれの指導となる。これは他のクラスとは違う方法だな。特撰クラスの恩恵だと思ってありがたく精進する様に。じゃあ試験を元にした組み分けをするぞー」


 そう言ってそれぞれが呼ばれ、その担当の教官のもとに集められる。オリビアは先に呼ばれ他のところに行ってしまった。恐らく細剣を使うからそう言う剣系の教官のもとに配属されたのだろう。


 あぁ、オリビア。いつも一緒にいたせいで居なくなると寂しいね。


「よーし、最後はウィルとアケディアだな。2人は最後の教官のもとへ」


 最後に残ったのは僕とアディ。アディってどんな戦い方するんだ?


「王子様の騎士の戦う姿を間近で見れるなんてラッキーだね」


「そう?僕もアディの戦い方に興味あるよ」


 そんなことを言いながら僕たちは騎士のもとへいく。


「君たち2人が俺の教え子すね。よろしくっす。お?君、バルカさんとやった学生君じゃないすか」


 金髪の髪長めな顔立ちが整った騎士。印象はなんだかチャラそう。ただ、その立ち振る舞いからして武芸に秀でてるのは一目瞭然。さすが王国騎士団だ。あの試験の時にヴァレッドさん一同といた方かな。


「おっと、説明がまだだったすね。俺の名前はセイウェン。ただのセイウェンす。俺が担当するのは型にはまらない生徒の相手すね。悪く言えば売れ残りす!」


 うん、非常にとても悪い言い方だ。


「売れ残りとは、実に無駄な補足だ」


 アディ言ってやれ!


「だがそれがいい」


 だめだこりゃ。


「しかし時にセイウェン教官。ただの疑問なのですが、なぜにあなたがこんな売れ残りの教官に?」


「それは俺たちの、ヴァレッド隊が寄せ集め集団っていうのが大きいすね。俺たちも型にはまらない集団なんすよ。だから君たちみたいな型にはまらない戦い方をするやつは俺たちは大歓迎なんす」


 型にはまらない、ね。確かに今の身体強化を使える時代はそれにさらに道具を用いてより強く戦うのが道義。でも僕は剣すら使わない。でもアディは腰に帯剣してるけど、アディはどんな戦い方をするんだ?


「ウィルっちもアケディアっちも」


 っち?


「戦い方は試験の時に見てるから、だいたいわかるんすけど。今日は最初だし、そうすね。もうちょっと俯瞰的に見たいんで」


 ふむふむ。


「2人で戦ってもらっていいすか?」


 ほう?

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