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私は希望を捨てたい

作者: まさかす

 パンドラが開けた箱からはあらゆる感情が四方八方へと飛び散り、そして最期に残っていた物が「希望」だという。


 パンドラは何故に箱を開けたのだろう。「そこに箱があったから」といった単純な理由で開けたのだろうか。


 何と浅はかで迷惑な事だろうか。きっとそれがある事で続けている者は大勢いるだろう。というよりそれが圧倒的マジョリティだろう。それと同時に苦痛を味わっている者もいるだろう。私はその内の一人だろう。


 希望という言葉は往々にして良い意味で捉えられるが、希望の「希」は希釈の「希」であり、「まれ」「うすい」という意味でもある。つまり「希望」とは「うすい望み」であり、穿った言い方をすれば「叶えられない望み」と言えるのかもしれない。


 今の私にとってその「希望」とは邪魔な物。故に私はパンドラを憎んでさえいる。「パンドラが箱を開けたりしさえしなければ」と、それがあるが故に続けてしまっているのだと、それさえ無ければ「若しかしたら」と根拠なく良い未来を想像することも無かったはずなのに……。


 私はそうして年に数回、なけなしの金をはたいて「宝くじ」を購入し続ける。

2020年01月13日 初版

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