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元本の酸素

作者: 甘楽

青の鮮烈な響きに毒されて

この平凡な生活が終わると悟った

モラトリアムに沈んでって

現実を受け入れるのが酷く困難だ


抜け殻アテレコ劣化

含み笑ソウシン愛詞

流し目シナリオ予報

恨み節スマイル虚栄


誰かの受け売り感傷だけど確かに今は私の感情

本当と嘘の違いなんて無いにも等しいのだから

朝の海岸の余りの青さに心揺られて

大丈夫な保証なんてこの世に1つもないのよ


知らない駅名 貴方の横顔 戻らない時間

この思いなんて蒸気になって消えてしまえば

逸らした目線 悲劇の末路 歩かない後悔

いっそ全て放って投げ出してしまえればいい


大人の余裕なんて出処不明

裸を見ても思考は常時運転

朝が来たら終了の恋人演技


知るべき事実は知らない方が吉なんだ

皆勝手で我侭で人を傷付けて

多分酸素は哀しみが元本だ

貴方の温かい腕の中があまりに恋しくて

もし冷たければ何か変わったのだろうか


世界がきっと愛しいと思える日が来れば

何が正しいとか間違ってるなんて

気にもとめずに生きていけると思うんだ


酩酊、胸の中のドロドロ吐き出して


銘々、真ん中にユラユラ投げ置いて


迷情、鬼は外かベタベタ書き捨てて


君が溶けるように笑うから

檸檬紅茶の香りに紛れて息を止めたの


当たり前のように過ぎ行く日常が

地球から振りゆく衝撃に壊されて

指先で描いた幸せな家庭が

夢心地に終わったあの日が

青い澄んだ広い海原が悲しそうに歌う度

君の思い出が心に鈍い痛さを染みさせる


大きな傷がふとした瞬間甦った

鈍器で殴られた様な苦い痛みだ

未来は変わるじゃんとか明日も朝は来るなんて

優しい素直な少年が訴えてくるけれど

君が居ないと意味が無いなんて

こんな雰囲気の中叫べるわけじゃない


何もかも閉鎖的になったあの日から

言いたい事を口にも出来なくなって

知らず知らずの内に流れる涙の味が

変に口に残っちゃって無理なんです

他人の酷さと優しさに改めて気がついて

命の軽さと重さを肌が勝手に学習したの


記憶の欠片に閉じ込めた痛々しい熱情

君に伝えようと思った鮮烈な青い熱情

何処か息をしてるのかもしれないけれど

声が聞こえない距離なら意味が無いのよ



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