7話 ドッキリ大成功!
ひとしきり笑いあった後、
僕たちは互いの寮の前で別れ建物の中に入っていった。
女子寮は何ていうかとても綺麗な洒落たつくりをしているのに対して、男子寮はというとよく言うならば堅牢な作りをしていて悪く言うなら質素な作りをしている。
何か女子の方は青と白のゴテゴテした立派な作りに対して男子の方は最近出たアパートメントハウスという作りになっている。
自宅から通える生徒は寮に入る必要がないので希望者だけとなっている。
ご飯は学校の隣の学食を食べる専用の建物があるのでそちらで各自適宜済ませるようになっている。
そんなこんなで物思いに耽っていたら今日から自室となる部屋の扉の前まで来ていた。
確か部屋は1人一部屋で完全個室となっている筈だ。
よし、鍵を開けてみよう!
勢いよくドアノブを回して開いてみる…
ガチャンッ!
…………………………………………………………………………………………………………………はい?
もう一度開けようとしてみる、
ガチャンッ!
閉まってる。
僕は確かに扉を開けるために鍵を回した筈…
そして初めは施錠ているから鍵を渡されたのだ、という事はつまり…
この部屋に先に誰かが入っている?
物取りとかの危険性を考えて一旦寮母さんのいる場所まで行くために後ずさりを始める。
そして走り始める寸前で中から、そう中から鍵を開ける音が聞こえてきた。
やばいやられる!
咄嗟に腕を顔の前でクロスしてガードの姿勢をとる。
しかし、
待てど暮らせど僕を襲う筈の衝撃は来なかった。
その代わりに、
「お帰りなさいアオハ、今日早速会議があるのでお誘いしようと思って待ってました、中で!」
屈託なく笑い明るい声をしたシュヴィが待ち構えていた。
僕は口をパクパクさせながら、やっとの思いでどうやってシュヴィが僕の部屋の中に入ったのかを聞いた。
「えと、寮母さんに事情と名前を教えたら快く解錠してくれましたよ?」
それって身分の乱用っていうんじゃ…
と顔を引きつらせる僕など御構い無しに話を続けていく。
「それで、この後アオハにお願いした事についての会議があるので一緒に来て欲しいのです。大丈夫ですか?」
ここまで押しかけといて、今更其れを聞くかと苦笑する。
なんか今日は苦笑してばっかりだな〜と我ながら思ってしまう。
「大丈夫だよ」
と、
ツッコミをいれたい事とかは取り敢えず呑み込んで会議のお誘いを受けるのだった。
いつもお読み下さりありがとうございます。
次回はやっと会議回になると思います
会議の最後に少しだけアオハの過去が分かるかもしれません。
感想を書いて頂けましたら幸いです
よろしくお願いします。