1話 一難去らずにまた一難
みんなこんにちは!
僕はアオハ・アルカディラです
ちなみに今の僕の状況をご説明するなら「ぼっち」です。
いや、だってしょうがないと思わない?
入学式の次の日には授業を総休み、もとい総サボりを繰り出してしまったもので、物の見事に友達が出来ませんでした。
男友達が、ですけどね。
幸いな事にシュヴィとヒイロがいるので完全ぼっちではないものの、これから長いこと通う事になり、プラスして一日の大半をこの学院で過ごすに当たって男友達が同性の友達が欲しいのです!
周りにいる男子たちは僕の事を見るなり「我らの姫を返せ〜」とか「そなたに宝石の如き姫を(略)」とか「覚悟はいいかぁぁぁぁぁぁ」とか叫びながら走り去って行くという通り魔的犯行が繰り返されていた。
「ハァー、一体全体このクラスの男子達はなんの病気にに掛かっているんだろう…」
「えーと、多分嫉妬という名の病だとおもいますよ?シュヴィは可愛くて可憐ですから」
苦笑いしながら人差し指を立てて説明してくれるヒイロは本当に出来た妹だと思う。
ちなみに、ヒイロ自身も白髪美少女でまるで花のように可憐だとクラスどころか学院中で噂されていることを本人は露ほども知らない。
ヒイロの後ろからひょっこり顔を覗かせたシュヴィが「何の話をしているのですか?」と言ってきた。
うちの学院ツートップが僕の周りに揃った。
「ううう〜良いなあ〜」
「俺もシュヴィ様とお近づきに…」
「バッカ、お前よく見てみろよ」
などという声が聞こえてくる。
やっぱりツートップ美少女がとても目を引いているらしい。
僕はさながら抜け駆けした空気読めない系男子と噂されているのだろう
あぁ、気が重い……
そんな感じであの事件から数日、僕は穏やかにクラスの…いいや、学院中男子から敵視され明らかに嫌われていた。
「ところで、私達のクラス何故か授業が遅れているらしくて今度の祝日に補習授業があるそうですよ?」
現実逃避していた僕にヒイロが新しい話題を振ってくれていた。
本当この空気の読めるできた妹は僕の妹なのだろうか……
「何で僕たちのクラスだけ遅れてるんだろうね、全クラス同じ日に始めてあんまり変わりなさそうなのに…」
「多分、男子生徒が鼻血だして倒れたり
先生イジって遊んだりしてたから授業が遅れたんじゃないかな?」
初対面時に比べるとずいぶん口調が砕けたシュヴィがアハハ……と頬を人差し指で軽くかきながら原因を推測してきた。
確かに、僕たちのクラスはいろいろな意味で問題がてんこ盛りっていうか過多と言ってしまっても問題ないくらいに入学初日から騒がしくて大変なクラスだ。
「アーちゃん先生がすごーく落ち込んでドヨーンとしてましたね。確か『先生として情けない』とか『皆さんに休日通学させてしまうなんて私先生失格……』だなんて言ってましたよ、それを見たクラスの女子達が必死に励ましてました」
ヒイロがその時の光景を思い出したのか、小さくクスっと笑っていた。
「私も見たんですよ、ちなみにアオハがクラスの中で1番休みが多くて課題が山盛りらしいのでよかったら勉強会を開催しましょう!確か東方の国には3人寄れば文殊の知恵ってことわざがあるんですよ」
課題が終わらなかったら、残りの連休が潰れてしまうらしくて、何故が僕以上にヒイロとシュヴィが必死だった。
「そして、えーと……課題が全部無事に終わって残りの休みが無事に確保できたらですね…私と、最終日のお祭りにいきませんか?」
赤い顔でチラチラとこちらを見ながらお祭りに誘って来た。
「あ、うん。ならさ……」
「なになにー、お前ら一緒に祭り行くん?なら俺も行きたい!良いだろー?」
後ろからドドーっとなだれ込んで来た男子が1人いた。
この人……誰?
「おーいー、顔が『こいつ誰?』って言ってるぜ?クラスメイトだぞ俺、覚えろよー」
「え……ごめんなさい」
テンション高いなぁ
「俺はグレン・サークレスだ、気軽にグレンで良いぞアオハ、俺と友達になってくれよ!」
「よ、喜んで」
やけにテンション高く気さくに話しかけてくれた記念すべき男子1人目は無事友達となったのでした。
めでたしめでたし
上手く更新予約出来ていなくて遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
『めでたしめでたし』で締めていますがご安心下さいまだまだ続きます!
いつもお読み下さりありがとうございます。
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