8話 花青継、覚醒
「重命くん今会場にいた運師は別の事で手を焼いてる。ここにいる運が使えるものは私を除いて君だけだ、頼む!私の親友を助けてくれ!」
辺りの人たちが騒ぎだす。
「邪神だって!? いるのか!?」
「そこにいるのね!?」
邪神は見えないようだが存在は知っているみたいだ。
運は一般人には口外されないけど運師の家族には話すって言ってたから知ってるんだ。
俺は楊さんに返事をする。
「分かりました!」
俺は邪神の着いた女性の方へ行く。すると邪神が女性から飛び離れた。
え、と花青が、口をついている。
俺が邪神の元へ行く。って言っても前回はあの雷の具來って言うのから逃げ回ってただけでまともに戦うのは今回が初めてなんだよなー。
先ずは運を出す
俺は体から運氣をモワモワ出した。
そのまま突っ込んで殴ってみる。
「おりゃあ!」
ぎぃい!
昆虫型邪神は軽やかに飛び跳ね避けた。
「うわー」
周りの参加者が驚いている。
どう見えてるんだろう? 俺が1人で空を殴ってるように見えるのかな?
考えるのをやめ、俺は敵と対峙する。
もう1度敵に殴りかかろうとした時、敵の方がこちらに飛び込んできた――重い体で前から突進され俺は避けれず真正面から食らった。
「うわああ!」
かなりの距離を飛ばされ地面に転がる。
「いてて……」
俺は立ち上がり相手に手の平を向け縁を使うが弱すぎてビクリともしない。
ぎゃああと昆虫型邪神が叫ぶ。
「ありゃあダメかな。私に運があれば……」
楊さんが言う。
俺がファイティングポーズをとる。
「いざとなったら思い出して……」
昆虫型邪神が突っ込んできた。俺は邪神に覆われる。
覆われた俺はそのままグギャアア!と食われそうになる――――
「おらあ」
ダンッ!!
邪神が横に思い切り蹴り飛ばされる。
俺はそちらを見ると、花青が運を足に集中して溜めていた。
蹴り飛ばした邪神を見て花青は全身に運を広げ防御とも取れる体勢に入った。
「え、花青邪神見えるの?」
そう言えばさっき運が込められたブーケを受け取ってたな。その影響か。
「なんか見えるよ」
花青が答えた。
楊さんが語る。
「継は今、運を他人に譲渡する運命のブーケトスを受け取った。だから今私が歴代で授かって回し溜めて来た運が継に授けられた状態なの」
「運が授けられた……運があればあいつが見えて倒せるんですか
?」
「そう!」
「なんとなく分かりました」
それにしても花青の運の量が多いい運を溜めて歴代で継承してるからか……
花青が運を更に増大させる。邪神に向かって走って殴った。
グゥ゙ギャァ゙ァ゙ァ゙!
昆虫型邪神の体は抉れ倒れた。
が、昆虫型邪神が体の傷を再生させ立ち直った。
「タフだな」
楊さんが言う。
「強い」
「大凡中級に行くか行かないかだろうね」
俺が言ったことに楊さんが補足を入れた。
「継!!」
楊さんが叫ぶ。
「運の隠匿顕示を使うんだ!」
「どうやって」
花青が問う。
「運の中に隠れてる物を引っ張り出す感覚。いくつか隠れてるから何でもいいから引っ張り上げてみて」
花青は目を閉じて運の中を探る……
自然と手で形を作った。中から形と色が浮かんでくる――
「黄金の鯉!!」
黄金に輝く鯉が現れ水の中を泳ぐように邪神へと突っ込んでいく。
昆虫型邪神の体はさっきより強く抉れ倒れた。邪神の体は段々と黒い灰となって消えた。
「できた……」
花青は自分でやったことに自分で驚いていた。
楊さんも驚く。
「嘘、ほんとはあれかなりの練習がいる難しい事なんだけど、何も教えてないのにできた運の操作といい……もしかして……あの細密操作?」
助けられた
俺は思う。
助ける側なのに助けられた。もっと練習して強くなろう!
「継、良くやった」
楊さんが言うと周りの人からも拍手が起こった。
花青も嬉しそうだった。
◇
森の中。
そこには想田先生や産仔さんなどがいた。
警護の人が想田先生に駆け寄って言う。
「ブーケトスは終了だそうだけど……潰すけど? まだやるんだったら」
そこにいた謎の集団はチッと舌打ちして立ち去っていった。
「今日はめでたい日だ逮捕者を沢山出したくない」
想田先生は言った。
「そうね」
耳の長い人が相槌をうった。
◇
結婚式の会場に想田先生たちが戻って来た。
「誰になった? ブーケトスを譲渡されたのは」
「大変だったんだよ邪神がいてそれを譲渡したばっかの人が倒して」
楊さんが絡む。
「邪神が! そうなのか! それはごめん見落としてた」
俺は気になっていることを想田先生に聞いた。
「先生たちは知ってたんですか? 運命のブーケトスのこと」
「ああ隠しててごめんね。もし重命くんが選ばれるんだったら何も言わないでおいた方が運命が選びやすいかなと思って」
「そうだったんですか因みに選ばれたのは花青継と言う人です」
俺は花青の方を向く。
「あの子か」
想田先生は花青に近づき問いかける。
「先ずはおめでとうブーケトスキャッチ。それで色々あったみたいだから分かるかもしれないですけど君には運が備わった。それもとても強力な。それで今よりもっとそれを自在に操れるようになりたくはないかな? 運のことだけじゃない邪神のこと、この業界のこと私の学校、運高等専門学校に入れば学べますよ」
花青が真面目そうに話を聞いている。
「是非うちの学校に入ってはくれないかな?」
「そこに入れば邪神? に困ってる人を助けられますか?」
花青が問う。
「それは勿論」
「楊おばさんみたいに人を助けられるなら入ってもいいかな」
想田先生の表情がパアッと明るくなる。
「歓迎するよ」
「勧誘は終わりましたか? 私の結婚式まだ続いてるんだけど」
楊さんが割り込む。
「ああごめんなさい」
この後、結婚式は続きケーキ入刀などやり無事式を終えた――
◇
花青が家に帰る。
「ただいま」
ベッドで横になっているであろう風邪気味の妹の元へ行く。
「なんだこいつは……!!!!」
とんでもない物を見つけた。
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