7話 運命のブーケトス
俺は受け付けを済ませ会場の中へ入った。
中には想田先生がすでに席に座って誰か知らない男性と話していた。会話の隙を見て想田先生に声を掛けた。
「想田先生」
想田先生がこっちを向いた。
「重命くん来ましたね。こっちに座って」
指で、刺された方に座る。
「失礼します」
「この方は?」
想田先生と談話していた人が話した。
「新しい生徒だよ」
「へーそれはめでたいねめでたいことが結婚式と2つだ」
「そうだね」
想田先生が笑って話していた。男性の方に手を向ける。
「紹介するよこの人は産仔鳳珠極級の運師だよ」
「えっ」
俺は驚く。
「いや、そんなびびる存在じゃないよ気楽にしていいよ」
「あ、はい」
想田先生がこっちを向いて話す。
「今日じゃないけどいつか産仔の戦いが見れるかもね」
「え、でも想田さん今日は……」
産仔さんが呟く。
「分かってるよこの子は今日は出さないからまだ運師になりたてなんだ」
「そうだったんですねすみません」
「ん?」
2人の会話を聞いて俺が疑問に思う。
「いや、何でもない。今日途中席を外すかもしれないけど気にせず式をやってていいですから」
「分かりました」
俺は疑問に思いながらも取り敢えず頷いた。
◇
挙式が始まった。
新郎新婦の楊さんが出てくる。誓いの言葉と共に誓いのキスが交わされた。その後大きな拍手に包まれた。
辺りを見てみると窓ガラスの向こう側に人が立っていた。黒いスーツを着ていた警護の人に見える。
結婚式に警護って普通つくのかな?
◇
その後、参列者とともに外に出る。
楊さんの手には花束があった。
あれ? 想田先生がいない。
辺りを見ると想田先生がいなくなっていた。よく見ると産仔さんもいない。
どこ行ったんだろう?
気にしないでとは言われたのでこれ以上探すのはやめておく。
……なんだろう警護の人の数が増えた気がする。
警護の人そうな人が楊さんに耳打ちする。
「楊さん予想通り奴らが来てます。数も多いいですが安心してください必ず食い止めますから」
「ありがとう迷惑かけるね」
楊さんが答える。
すると他の警護の人が楊さんに話す。
「ほんとに凄い数です。奴ら本気出してますよ」
楊さんが顔を暗くした。辺りの人たちも察したのか不安そうにしだした。
新郎の方が楊さんに言う。
「洋葉にとってブーケトスは特別なものだ。また別の機会にしてもいいよ」
「いや、皆が協力してくれて頑張ってるからその頑張りに私は報いたい」
楊さんが顔を上げる。
「だから続行しよう」
新郎が、笑って言う。
「そういうと思ったよ」
楊さんが不安そうにしているみんなに向けて言った。
「はーーい、ブーケトスやるよーー!」
辺りの人たちが笑い出す。
どういう事?
俺は分からないでいた。でも皆が幸せそうなのでok。
楊さんが投げる準備をする――
って……凄い運氣だ!
楊さんは自身から大量の運を出しその全てを花束に込めていた。
ブーケトスがいよいよ始まろうとしていた気配がする。
参加している人たちは固唾を飲んで構える。
何をしてるんだろう?
俺は何が始まるのかよく分からないでいたがとにかく今から起こることは何か一大イベントなんだと思った。俺も全力で構えることにした。
「行くよーーー!!」
楊さんが告げる。
全員が再び固唾を飲んだ。
楊さんの手から花束が投げられ宙を飛んだ――――
パシッ
誰かが花束をキャッチした。
それは、花青だった。
花青は呆然としている。
「ん?」
花青は謎に体がモワモワ軽くなっていくのを感じていた。
1人が拍手をした。それに合わせて周りの人も拍手をしだす。
会場全体が拍手喝采で包まれていた。
楊さんが花青に近づき拍手が止む。
「これは私が決めたんじゃない運命が決めた選択だよ」
そう言ってにやりと笑う楊さん。
「継は何の動物が好き?」
「え、特に動物はこれというのはないですかね」
それを聞いた楊さんは、ん?と頭を傾げ話し出す。
「継は特異点なのかもね」
楊さんが不思議そうにしながら話した。
「さあー終わっ――――んっ!」
楊さんが何かに気づいた。
「真花スカートちょっとだけ上に上げて!」
指を刺された女性がスカートを上げる。すると――
ぎゃああ
昆虫型の邪神が女性のスカートの中に隠れていた。
女性は見えてないようで顔をフラフラ何事? と言う表情をしていた。
楊さんは言う。
「不味いな運命のブーケトス直後は運が使えなくなるんだ。見えるのは今知ったけど」
と俺の顔を見る。
「重命くん今会場にいた運師は別の事で手を焼いてる。ここにいる運が使えるものは私を除いて君だけだ、頼む!私の親友を助けてくれ!」




