4話 極級運師
「ほお!この者の運の性質は生か……まあまあじゃな」
具來がガタガタと崩れた本殿から姿を現す。
「朗能か……記憶を転生させたな」
「ふむ、記運転生じゃな」
そんな2人の会話を唖然として見ていた須原は後ろから来る人に気づかなかった。
「ちょい」
「うわっ!」
んと朗能と具來が人の方へ顔を向ける。そこには少し長い黒髪の和服に似た何かの服を着た男が須原に声を掛けていた。
「想田さん! 来てくれたんですか!」
「まあ呼ばれたからね。それよりこれは……?」
「よく分からないんですが――」
「まあいいです。話は後で聞きますゆっくり聞いてる場合じゃなさそうですしね」
話そうとした所で遮られる
「分かりました」
「須原さんは下がってて」
「はい」
返事をすると須原は急いで後ろに下がった。
想田と呼ばれた男が前へ出る。
「お二人ともこんばんは、私は想田託士極級の運師です。見た所貴方も極級でそっちの邪神の方も極級邪神ですか」
想田が息を整える。
「少し力を入れるか」
ふんと朗能は関心を寄せながら見ていた。
「光背」
想田の背中の宙に光る光背が現れ体や髪の毛や服がフワフワ浮き瞳も虹色になる。
「わしとやろう」
その姿を見るや朗能が前へ出た。
「貴方敵なんですか?」
「そんなの関係ないことよ」
ゴーーン!!!!
対話していると具來が朗能に雷撃を放った。
空気のバリアのような物が朗能に出て雷を弾く。
「妄想」
想田が親指を曲げ片手合掌の形で具來の方に手を向け手を振り下ろす。
すると長方形の空気の塊が出て具來を押しつぶそうとする。
具來は体中から放電を始めバーン!!!!と横に滑り抜けた。
「嘘、抜けられた……久しぶりの極級で感覚が掴めてないな」
具來は今ので思った。
今のはやばかった。我も久しぶりだ
朗能が想田に向けて手をかざし強く引力で引く。
「縁か」
「お前のような者はわしの時代にはいなかったぞ」
想田は周りを爆風でつつみ縁を切った。
「恐ろしい程の精密さよなその後ろの光背が細密操作の元か」
朗能は驚いた。
「そうですよ。んっ?」
具來が離れた位置にいた。そこから天に刀を向ける。
雷雲がゴロゴロと音を鳴らす。
そして何百の雷を一気に落とし向けてきた。
朗能は縁でバリアを張り身を守る。想田は須原の元に飛び正方形のバリアを出し守った。
「あいつは」
想田が見るも具來がいなくなっていた。
「逃げたか。極級は賢明だな。それで貴方はどうします? できれば穏便に済ませたいのですが」
想田が手をグーパーグーパーしている朗能に話し掛ける。
「う〜む、そろそろこの体も戻ろうとしている。潮時かの」
「楽しかったぞ現代の極級、また機会があれば是非相手してくれ」
「安全が取れている時なら構いませんよ」
微かに笑みを浮かべながら朗能は目を閉じた。
朗能がバタンと倒れる。
「ん、んんん」
と言い朗能が起き上がる。
さっきと比べ表情を元に戻し周りをキョロキョロ見て回している。
「どういうこと、あれ、俺は一体」
想田が目を見開く。
「戻ったのか」
俺はその知らない人に戸惑いつつも返事をしてみる。
「え、戻ったって?」
「話を聞こうか、須原さんからも」
横にいた須原がはいと答えた。
◇
話を聞き終えた。大まかな話は須原さんがしてくれた。俺は記憶の中で見たことも話した。
「うん。これもまた運かな。丁度今日その封印石の墓を見つけた」
想田さんと言う人が話した。
「まじすか」
須原さんが口を開いて驚いた。
俺が質問する。
「あの運とか縁って改めて聞いてもいいですか?」
ああと想田さんが悩んで答える。
「まあ今の所話してて変わりそうにないから話しても平気かな」
「多分変わる感じはないです」
それならと言い想田さんは話し始める。
「運っていのは運には自分の人生に良い影響を与える幸運と悪い影響を与える不運の2種類があって私たちが使っているのが幸運。幸運は吉、不運は不吉な性質を持っている。あの具來は邪神で邪神は不運を扱っている。あと金色のオーラを幸運氣、オーラを運氣と言う。運の強い人が近くにいると近くにいる人も一緒に運が強くなったりするけどそれは追々話していこう」
「もしかして学校で皆がガチャ当たってたりしたのも俺が運を出してたからか」
「そうだろうね」
「縁っていうのは運の性質のことで性質って言うのは自分達の運に備わっている能力のことを性質と言う」
「あの」
「んどうした」
疑問を持ってそうな俺に想田さんは優しく聞いてくれる。
「極級ってなんですか」
「極級ってのは階級だねその話も追々するけど今は」
「最強ってことだよ」
須原さんが口を挟む。
「まあ運師、運を操る人たちの中ではそうかな」
「いやいやあんたが一番さ」
想田さんが言うのに須原さんが突っ込む。
想田さんが話し出す。
「……これから重命くんには私の学校、運高等専門学校に入ってもらった方がいいと思うんだけどどうする?」
「え」
突然の話に驚く俺。
「そんなすぐ決められないよね1000年前の封印を担っているなら君に危険は来るでしょ親御さんにも話をしに行こう。運のことは通常一般人には怖がらせると邪神を増やしてしまうから話さないが運師の家族には特別に話すんだ」
「そうなんですか」
「邪神は不運と嫌味からできてるからね」
それとねと言い想田さんの話が続く。
「まあ学校って言ってもまだ生徒って言っていいのか微妙な人が1人居るだけだから先ずは生徒集めからだね後2人位いればいいかな」
そこから須原さんとは別れ想田さんと俺の家へ向かった。




