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2話 運がいいとは


 家に到着すると母さんが風邪なのに出迎えてくれた。


 俺は挨拶する。


「ただいま」


「おかえり」


 母さんが返事をした。


 俺は自室に荷物を置き母さんの所に行く。


「今日色んないいことがあったんだ」


 それから俺は今日起こったいいことについて話した。


「そう、学校楽しんでるようで良かった」


 一通り話し終えると母さんは笑顔でそう答えた。


 その(あと)少し表情を険しくし答える。


「怪我くらい男ならするよ、でも死ぬようなことがあったら母さん悲しいからね。母さんも丁度こうだしすぐ後追っちゃうからね。それがやなら危ないことはほどほどにするんだよ」


「危ないことなんてしてないよ」


 俺は話を返す。


「その足の怪我は?」


 母さんは聞いてきた。


「ちょっと運悪く蹴られた」


「多少の怪我は成長の元だよ。人生山あり谷あり、いいことがあれば悪いこともある。楽なことばかりでは人は成長しない。山谷あって人は成長する。ほどほどに経験してきなさい貴方にはそれが必要だったんでしょう。運がいいっていうのはそういうことだろうね」


「分かった」


 俺は大きく頷きながら言った。


 



 それから家を出た。


「成長したのかな」


 蹴られたが次からは気をつけることを学んだから成長したことになるのかなと思うとなんだか嬉しくなってきていた。


 いいことが沢山あった。今朝神社にお参りに行ってからだ。


 「お礼参りに行かなくちゃ」


 今日のいいことのお礼を伝えるため今はもう夜の11時だが神社に向かっていた。


 神社に着いて鳥居を潜る。人は誰もおらず俺一人の貸切状態だ。


 神社には銅像が建っていてそこを越えた側にお賽銭箱(さいせんばこ)本坪鈴(ほんつぼすず)などがある。


 俺は銅像の前に立った。


 改めて見るとカッコいいかも


 刀のような物を腰に携え立て膝の様にしゃがんでいる。


 どうして神社にこんな銅像があるんだろう?


 そう考えていると――


 ピクッ


 今少し銅像が動いた気がした。


 気のせいか……


 少し見ていても銅像は動かない。


 気になり銅像に触ってみる。


 すると銅像がメキメキ音を立てながらゆっくりと立ち始めた。


「え、ええ!」


 俺は驚いて後退る。


 銅像の銅が剥がれ動きが機敏になっていく。銅像の体からはバチバチと電気が走る。


 俺の服までバチバチ静電気が走ってきた。


 銅像がこっちを見ている。


「フー……久方ぶりの現世だ」


 喋った……動いたぞ


 体全身が震える様な響く重低音の声に俺は萎縮する。


 その銅像はこっちを見ながら続けて話す。


「誓いを果たそう」


 そう言うと銅像はドシンッと(だん)から降りこちらの方に来る。


「す、すいません誓いってなんですかね」


 俺は萎縮しながら聞いてみる。


朗能(ろうのう)ではないか」


「朗能?」


 よく分からない単語が出た。


「…………だが薄っすらとだが貴様の()からは()を感じる……」


 運、縁?


 重命の体からは金色の運が出ていた。


「やはり誓いを果たそう。今より1000年前に交わした封印の誓い。朗能の縁を持つ貴様を殺し30万の邪神を封印から解放する」


 そう言うと銅像だった者が手が刀の様になっていてその部分からもう片方の手で刀を抜き出した。電気がバチバチ鳴っている。


 辺りが急に暗くなり始め、ゴーン、ゴーンと音を鳴り響かせながら雷雲がやってきた。


 刀の(つか)を握りながらこちらに語る。


「我は具來(ぐらい)、縁の力と封印の墓の力で封じられた1000年前の事、今誓い果たす」


 そう言った具來が刀を振りかざしてから一気に刀を振ってきた。


 「うわっ!!」


 ゴーーン!!!!


 刀は振られると空気を揺らす轟音と雷を放ち目にも留まらない速さの刀は俺へと振られた。それを運良く俺は(かわ)す。

 

 もう一振り来る。


「くっ!」


 思いっきり飛び跳ねた。


 ゴーーン!!!!


「えっ!?」


 頭上高く飛んで躱せた俺は驚いている。それは思った以上に高く飛んでいるからだ。もの凄い跳躍力だ。


 俺こんなに飛べないぞ


 地面に着地すると急いで具來から走って距離を取る。が、


 バーーン!!


「なんだそれは」


 具來(ぐらい)が瞬間移動でもしたかのようにバーーンと音を放ち電気と共に現れた。


 近づかれた今、服や髪の毛がバチバチ強い静電気を出しいる。


 ピカッ!!


 空から降ってきた雷が具來に当たる。


 ゴーーン!!!!


 空気を揺らす風が来て光より遅れた音が耳の鼓膜を撫でる。


 う…………


 具來は雷に当たってもビクともせず平然としていた。体で電気を(まと)ってるからか雷は効果が無いみたいだ。


 静かに具來は刀を構えた。





 その頃神社近くで――


 神社に向かって歩いている。今朝、神社を見ていた業者の人だ。


「そう言えば人がいたから気まずくてあの銅像よく見なかったけど大丈夫かなー。ま、大丈夫か。一応念の為見に行っておくけど」


 



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