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16話 廃工場の想定外の邪神


 邪神のいる廃工場へと入って行った。

 中は工場で使われているものであろう(ぶつ)が散乱していた。


「物が沢山あるね」


 俺が落ちてる金槌などの(もの)を見て言う。


「何の工場だったんでしょうね」


「鉄を使う何かだな」


 今宵と花青も辺りを見ながら会話する。


「鉄工所?」


 今宵が足元に注意しながら言う。


 鉄のパイプなどが折れてヘタっていた。そういう物を避けて俺たちは前へ進む。


 半分崩れている壁がありそこに扉が見えた。


「多分さあの奥だよね」


 俺がドアに人差し指を向けて言う。


「あの奥に邪神が……」

  

 今宵がドアをじっと見つめて言う。


「……」


 花青もドアを見ていた。


 キラキラキラキラキラ


 辺りにキラキラしたものが降り注がれた。


 キラキラキラキラキラ


 2度目の辺りにキラキラしたものが降り注がれた。


「これは」


 俺がキラキラを見て言う。

 

「前に想田先生と帰ってる時――」


 



 帰り道。想田先生と俺、花青、今宵と4人で歩いてる時。


「私の仕事で結界のようなものを張るというのがあるんですよ」


「結界ですか」


 想田先生に花青が呟く。


「私の力は人間に関わる力で人の痛覚を遮断したり意識遮断ができたりします。その中でも人除け一定方向からの聴音遮断を電話で伝えてもらった所に掛けてるんですよ」


 想田先生が3人の方を向いて真面目に話す。


「でないと音が外に漏れたり人が来たりして運のことが外の人にもバレてしまうからなんです」


 重命くんの具來の時は突然のことで掛けれなかったですがと言って想田先生は説明した。





「前に言ってた人除けと聴音遮断ってやつじゃない俺たちが戦うから」


「だろうな」


 俺の言葉に花青が呼応する。


「準備はできたってことですね」


 今宵がふんっと気合いを入れた。


 俺たちはドアの前まで来た。


「じゃあドア開けるよ」


 俺がドアをガラガラ開けた――


 ゲフン


 そこには真ん丸と大きなお腹をした8メートルはある大きな巨体を抱えた邪神がいた。


 俺たち3人はそいつを見て構える。


 真ん丸い邪神の口がこちらに向く。

 その口から細い水の柱が飛ばされてきた。それを俺たちは瓦礫や鉄板を盾にして避けるが水の勢いが強く鉄板が真っ二つに裁断された。


「なに!」


 鉄板の後ろに隠れてた花青が別の壁に飛び移る。


「結構な威力ですね」


 それを見た今宵も驚きつつ身を隠す。


 相手の水が止み貯めに入った。


 俺は壁から出て両手を相手に突き出す。


「おりゃあ!」 


 突き出した両手を横にな()り縁で真ん丸い巨体を倒そうとするがなかなか倒れず半分くらいで止まっている。


「重いなーーおりゃーーー!!」


 ドシン!!!!


 邪神が真横にばったりと倒れ込んだ。


 そこに今宵が走って向かう。


 私は不運の顕示ができるようになったけど邪神相手には効かないから


「ふんっ」


 脇を締め正しい形で運を込め正拳突きを入れた。


 うぅうおお!


 真ん丸い巨体の邪神が叫ぶ。


 今宵がその場から離れ花青が構える。

 手をお腹の前に出し形を作る。運を貯め――


「ホエールテール!」


 黒色のどでかい(くじら)の尻尾が下から出てきて巨体の邪神を下から打ち上げた。


 ドシン!!!! うおおおええ


 地面に打ち付けられた邪神が唸る。


「よしもう一押し」


 花青が言う。邪神が起き上がったが花青が直ぐ次の形を取る。


「黄金の鯉!」


 金ピカの鯉が水を泳ぐように邪神に突っ込み刺さった所で上へ駆け(のぼ)る。


 うおえええええ!!!!


 邪神に大きな一撃が入った。と思ったら、真ん丸巨体の邪神が口を大きく開ける。開けた中から別の邪神が次々と出てきた。


 人以上に大きい邪神が――


「1、2……5体!?」


 俺が中から出てきた邪神を見て驚く。


「わらわらわら」


「けっけっけっ」


「美味しいな美味しいな」


「ぺろぺろぺろりん」


「ふわふわーふわふわー」


 中から出てきた5体の邪神たちが一同に言葉を発した。


「嘘……」


 今宵が驚き後ずさっていた。


「どうしたの」


 それを見て俺が今宵に聞く。


「言葉を話す邪神は強いのです。同じ言葉を繰り返すことしかできてないですけど恐らく準上級位には強いと思います」


「準上級が5体……と言われてもこれが初めての準上級だからな」


 花青が邪神を見ながら言う。


 邪神たちがバラバラにバラけ俺たちを囲んだ。


「囲まれた!」


 花青が驚いて言う。その間、重命の後に敵が移り手で叩かれる。


 バシーンッ ドンッ!!!!


「けっけっけっ」


 俺は壁まで叩き飛ばされたが運で身をまり軽傷で済んだ。傷ができた所を生で治す。


 じゅー

 

 状況を見て花青は手を横に出した。


「2人とも俺の後ろに下がってくれ」


 俺は花青の元へ行き今宵と花青の後ろに下がった。


 花青が息を整える。手で形を作ろうとしたその時――――


「あれ? 敵の情報が違いますね」



 

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