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11話 新しい仲間、今宵根菜


 私は嫌な予感がしてボールを追って裏路地に入って行った男の子を走って追う。


 裏路地に入った。男の子がボールを拾い上げている。

 私はその子に近づく。


「君大丈夫ですか?」


 男の子が(いぶか)しんで今宵(こよい)を見上げた。


「うん。ボールが転がっちゃって取りに行ってた」


 男の子が言う。後ろから影が出る。


「じゃあここは危ないから道に戻りましょうか」


 今宵が男の子に言う。すると――


『危なくない危なくない危なくない』


「えっ!」

  

 突如後ろから奇声のような声がした。


 手や服から糸を何本も下に垂らし体が天から降る糸に吊るされている状態の大きな化け物。


「邪神!」

 

 一本道。邪神によって出口を塞がれた形になっていた。


「お姉ちゃんどうしたの?」


 険しい顔をして男の子からみて何も無いであろう道を見ていた私を不思議に思った男の子が声を掛けてきた。


「お姉ちゃん僕行くね」


 帰ろうとする男の子。


「ダメ!!」


 それを止める今宵。

 男の子がビビった。それに今宵は表情を和らげて話し掛ける。


「今は危ないからお姉ちゃんの後ろに隠れていてくださいね」


「え、うん」


 今宵の真剣さが伝わったのか男の子が言う事を聞いた。


 邪神が動く。離れている手が飛んで来て今宵を掴む。そのまま壁へと叩きつけられ引きずり上げられていく。


「うっ、うっわー」

 

 男の子が宙に浮き壁に押される姿を見て驚く。


「このっこのっこのっこのっ」 


 今宵は目一杯掴んでくる手を殴るも全く効いていない。


 握られる手がどんどん強くなっていく。


「くっうううぅ」


 片腕が締まり脇が押されメリメリと体が締まっていきどんどん苦しく痛くなっていく。


 意識が飛びそうだ――――

 




 中学3年生の頃。


 私の周りで奇妙な事が起こった。


 学校の教室で私に話しかけようと友達がくる。


「今宵、今日の――うわっ」


 ズルッとその場でこけ友達が倒れ込む。


「大丈夫!?」


 今宵が心配して席を立って見に行く。


「いてて」


 友達が(ひざ)を見る。


「あ、血出てる」 


 今宵は自分のバッグから普通の絆創膏(ばんそうこう)を取り出し貼ってあげた。


「ありがとう今宵」


「いいえ」


 私に近づく人はコケたりすったりして怪我をしたのだ。


「うわっ!!」


 バリーーンッ!!!!


 私の直ぐ近くで花瓶を滑らせ落としたみたいだった。


 私の周りではよく物が壊れる。


 冬もそうだが夏になるとクラスで風邪を引く者が出る。その風邪を引くのはいつも私と話した者がなる。夏に私のクラスだけインフルエンザが流行った。でも当の私は風邪にはならなかった。


 学校で周りの人たちが不幸に成っていくのに自分で自分のことが不気味に思えていた。


 食事を一緒にしないなど親とも距離を取ることにした。  


 親はなんで?など疑問を持ちかけてきたが私の方から一方的に閉ざした。きっと親も悲しかっただろう。



 周りの人たちも異変に気づき始めていた。皆私のことを訝しんでいる。そんな中でも声を掛けてくれる優しい人たちがいた。


 でも、その人たちも例外なく不幸になっていった。


 私は近づいてくれる優しい人程不幸にしてしまう自分が凄く嫌になっていた。


 私は学校に行くのを辞めた。


 不登校へとなり部屋に籠もったが、親が心配そうに近づいてくる。このままでは親も不幸にしてしまう。


 それで私は外に出るようにした。


 すれ違う人と肩がぶつかり、ぶつかった人が怪我をするなどあったが長く一緒にいなければそれ以上のことは起こらなかったため怪我をさせてしまった人には申し訳ないが外に出ていることにした。


 そんな中家に帰るに帰れず夜の街を歩いていると肩がぶつかり怪我をする人が出た。


 又か……


「すみません」


 私は謝る。


 相手の人はいえいえこちらこそと言う。怪我をするのは分かっていたので大きめの絆創膏(ばんそうこう)を渡す。


 相手の人は何故か感謝する。


 意識が朦朧(もうろう)としてきていた。




「君……君…………そこの君……」


 ドンッ!


  私は前から呼びかけられる声に気づけずぶつかってしまった。


 ぶつかっちゃったこの人も怪我をする。

 私はすみませんと言いながら大きめの絆創膏(ばんそうこう)を取り出す。


「…………あれ?」


 何故かその人は怪我をしていなかった。


「どうしたの絆創膏(ばんそうこう)なんて出して……うん……」


 その人は少し長い黒髪の人だった。


「私の名前は想田託士。運専門学校で講師と校長をやっている」


「運、専門学校……?」


 こうして私は想田先生と出会い、運を吸ってしまう体質を止めれるようになった――――





 現在。


 邪神の手に潰されそうになる。


「う、うう苦しい……」


 このままやられるの私?


 いや、想田先生とあって運を吸うのを止めれるようになった!きっと運も出せるようになる。


 今までの中学生からの人生、運と向き合ってきてどう体感したか思い出して出す!


 今宵はノートのこと吸ってしまっていた過去のことを総合して出した。



 右手にモワモワと金色の運氣が出た。



「うんっ!」


 その右手で掴んでた手を殴った。


「いたあ!」


 邪神は掴んでいた手を離した。私は邪神に向き直り拳を構えた。


 出せた!!やった!今ならダメージを入れられる。


「危なくない危なくない危なくない」


 邪神がこれらを見る。


 殺る!


 今宵は邪神に向かって走り渾身の拳を叩き込んだ。


 バシッ!


 すると――バーン!!


 邪神は内部から破裂した。

 と思ったら破裂した先、前に想田先生が片手合掌の手で構えていた。


「私がやったかと思ちゃいました」


「でもよくやったよ」


 意を決しんして今宵は口にする。


「私も運高等専門学校に入りたいです」


 想田先生はニッコリ笑顔で答えた。


「歓迎するよ」

 


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