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記録のない惑星(2060年)

その星は、もはや“地球”ではなかった。


かつて青く輝いていたその惑星は、ただの岩の破片の集合体として、静かに宇宙空間を漂っていた。


 2060年、木星の衛星軌道を周回していた無人探査機《TAMU-3》が、最後にそのカメラをかつての地球へ向けた。


 映像には、散らばった岩塊、冷え切ったマントルの残骸、かつての都市の微かな名残が映し出される。


建物の形はすでに崩れ、記憶の断片だけが、無音の宇宙に残されていた。


 地球は語らない。


何が間違っていたのか、誰が悪かったのか。


そんな問いに答える者はもういない。


 だが――

 記録を見た私たちは、知っている。


 その時代に生きた若者たちは、最後まで怒り、愛し、葛藤し、夢見ていたことを。


「地球の生き残り」に続く

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