短いお話。ホラー系
根神村そこには、霊能力が修行を行う山がある。
はるか昔、島ができた際、神が降り村を作りそれを治めたとされた、その神の亡骸を村の山に祀った。
山には神を祀る御嶽、それと拝所がある。
この山では霊能力者が修行を行い、あらゆる力を授かるとの噂だ
この村に住む若い男2人が、この噂を知り肝試しのつもりで拝所に向かう
二人は霊感などないが、怖いもの見たさで霊も見れるのではないかと、深夜に出向いた。
山の中は整備はされてないが、人が歩いた後があり、歩ける道をただ進む
だいぶ奥まで進むと、小さな池があり、石橋がかかってる。
その奥に、平らな石で四角に囲まれた拝所。中心に丸い石、くぼみがあり、焼けた跡。
「ここが拝所か、ここでお祈りして帰るか。」
男は持ってたタバコに火をつけ線香を代わりにし手を合わせる。
一緒に来てた友人は塩を持ってきており、塩を盛り、手を合わせた。
特に何にも起きなく、誰もいない。
「 帰ろう。」
来た道を戻り、小さな池の石橋を渡る
すると、男の友人が突然苦しみだす。
喉を抑えて苦しみ、今にも吐きそうだ。
「おい、どうした大丈夫か⁉」
「ゴホッゴホッ、おええええ」
うめき声をあげながら、喉の奥に指をつっこみ何かが出てきた。
ビニール袋、中に何かがある。
なんと友人が持ってきた “塩” それが、喉の奥に詰め込まれたようになり吐き出したのだ
パニックになり、男は友人に肩を貸し早く出ようと山を下る
そして山から抜け、止めていた車まで走る、すると友人は肩に痛みがあると言い出した。服を脱ぐと、手形ついてる。
「なんだ、これ・・・」
「え、な、なにかあるのか?」
「手形みたいのが、捕まえれてるようにある・・・」
「どうしたらいいんだ⁉」
焦り、うろたえながらも、手持ちの水をかけて様子をみるも、手形は消えず、二人は怯えこの場から去ろうと車に乗り、走り出す。
車を走らせ山から離れた道中、沈黙が怖く友人に話しかける
「祟りなのか、霊の仕業なのかとにかくやばかったな」
友人からは反応がない
「お、おい、大丈夫か?」
「・・・」
寝てるのか?、ライトをつけ後部座席を確認する
いない、一緒に車に乗り込んだはずの友人がいない
とっさに車を止め、先ほどの山に引き返す
慌てて一人男は朝まで探したが友人を見つけることができなかった。
日も登りへとへとだった為、一度自宅へ戻る。
家に戻り、かなりの疲れで、その場で倒れこむように寝てしまった。
翌日、目が覚めると大量の着信がある、すぐにまた電話が鳴る。
警察からだ、“友人が遺体で発見された”
目立った外傷はなく、肩に手形のような跡があるとのことだった。
事情聴取を受けすべてを話し、死因を探るべく捜査は続いたが、解決できず未解決のまま
友人は山中の事故死として扱われ捜査は打ち切りに。
その後、友人を亡くしたショックで、男は自死された。
そこは、神女が修行を行っている山で、霊能力者は女性のみ、男性の侵入禁止だったそうだ。